最新の研究から、アトピーを考える(1)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                     
あとぴナビでは、これまで数多くのアトピー性皮膚炎に関係する研究などを取材してまいりました。それらの取材した内容をつなぎ合わせていくと、アトピー性皮膚炎の全体像が、おぼろげながらに見えてきたように思います。
アトピー性皮膚炎を克服していくためには、アトピー性皮膚炎がどういった病気なのかを把握しておくことが大切になります。そこで、最新の情報を元に、アトピー性皮膚炎とはどういった病気なのか、またその原因はどこにあるのかを考えていきたいと思います。
         
         
▼アトピー性皮膚炎の「病気の原因」を探る
         
アトピー性皮膚炎は、現在、日本国民の15人~20人に一人が罹患したことがある疾病で、さまざまな医療機関や研究機関により、原因や治療法が臨床・研究されています。しかし、アトピー性皮膚炎の症状である「痒み」に対しては、ステロイド剤やプロトピック軟膏など、効果的な治療法が確立されていますが、アトピー性皮膚炎の「病気」としての原因に対する治療法は原因そのものが明確になっていないため確立されていません。また、症状の治療法であるステロイド剤やプロトピック軟膏も、長期連用によるアレルギー自体の悪化などがエビデンスで明らかになっており、長年アトピー性皮膚炎で悩む方にとって薬物治療そのものが問題となっている側面もあります。
あとぴナビでは、2003年より、エビデンスに基づいたアトピー性皮膚炎の多岐にわたる医学的な研究を取材してまいりました。その中で、多くの研究結果が指し示す方向性から、アトピー性皮膚炎の病気としての原因は、「皮膚の要因」と「免疫機能の要因」が大きく関係していることが見えてきました。
「病気」と「症状」の違い、そしてそれぞれに対する対処方法を正しく理解し、アトピー性皮膚炎の疾患者ごとに必要な条件を満たせば、薬物治療に頼ることなく、毎日の生活の中で治癒状態を維持させることは十分に可能です。また、アトピー性皮膚炎自体が、本来、生活習慣病としての側面を持つ以上、毎日の生活や生活環境を改善しながら治癒させることを目標にしなければ根本的な解決に至ることは難しく、季節の変わり目や体調面の低下、ストレスの増加など心身の状況、そして生活環境の状況により、常に再発の恐れを抱えることになるでしょう。
ステロイド剤やプロトピック軟膏など薬物による治療は、基本的にアトピー性皮膚炎という疾患により生じた「痒み」という症状を治すことはできますが、アトピー性皮膚炎という疾患そのものを直接的に治癒させることはできません。原因であるアトピー性皮膚炎が治っていない以上、アトピー性皮膚炎により生じる痒みが繰り返し現れるのは自明の理とも言えます。しかし、アトピー性皮膚炎という病気そのものを解決(治癒)することができれば、当然、アトピー性皮膚炎により生じる「痒み」も自然と出なくなります。
もちろん、アトピー性皮膚炎によりQOL(生活の質)を落とすのは、症状である「痒み」そして「炎症」ですので、症状を抑える治療を行うことが間違いではありません。しかし、症状だけ治しても病気が治らない限り、症状が再燃することも事実であり、症状を抑える治療だけでなく、アトピー性皮膚炎と言う「病気」を治すことも行っていくことが大切なのです。
このように、アトピー性皮膚炎を解決していく上で大切なことは、「症状の治療」だけに主眼を置くのではなく、「病気の治療」も行うことです。
             
             
明日は、昔のアトピーと今のアトピーの違いについて見ていきましょう。

                            
おまけ★★★★博士のつぶやき

アトピー性皮膚炎を克服しようと考える時、大切なのは、「病気を治すためのアプローチ」じゃ。現在行われている治療は、基本的に「症状を抑えるためのアプローチ」にすぎん。ややこしいのは、この症状を抑えるアプローチで、大半の人は症状が軽快する。おそらく繰り返し症状が現れて悪化する方は、アトピー性皮膚炎全体の1割程度ではないじゃろうか。じゃが、このステロイド剤など薬物治療で「治った」状態になった人も、「治った原因」は、ステロイド剤ではなく、自然治癒力によるものじゃ。もちろんステロイド剤が間接的に役立ってはおるじゃろうが所詮、脇役に過ぎず、「主役は自然治癒力」にあることを忘れないようにした方が良いじゃろうの。