2017年7&8月号の記事より(3)

北です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                         
今日は、家を出てから午前中の生活面について追ってみます。
          
         
●梅雨から初夏にかけての一日のアトピーケアとは?
         
▼午前7時40分 登校
学校までは約20分の道のり。学校で汗をかいたときに使う温泉のおしぼりやUVケアの塗り直し用アイテムも忘れずに。
         
【ポイント】
学校では、時間的な制約や周囲の目が気になる方も多いようですが、汗を多量にかいたときや、汗でスキンケアが落ちた場合、そのまま放置することは肌にとって負荷が生じます。休み時間などを利用して、汗の対処やスキンケアの塗り直しは行うようにしましょう。
汗の対処は、タッパーなどに入れた数本のおしぼりを利用します。保冷容器を使えば、冷たさを維持できますので、お肌のクールダウンにも役立ちます。APローションSK20は容器自体が大きくて学校に持っていきづらい場合には、市販の小さな詰替え容器を利用しましょう。
また、水筒が許可されている場合は、水分補給に豊泉水を持っていくと良いでしょう。
            
【解説】
これからの時期、学校で過ごす時間は、ほんとどの場合、気温が高い時間帯になります。汗の対策や紫外線対策が十分でない場合、帰宅時までの数時間、放置することにもなりかねません。
汗の問題点であるマラセチア真菌群による炎症や、紫外線の問題点であるランゲルハンス細胞に影響を与えることで皮膚の免疫機能が低下することを放置することは、その数時間の間に炎症が強くなり皮膚を掻き壊した場合、「悪循環(掻き壊し→バリア機能の低下→細菌叢の乱れ→黄色ブドウ球菌の定着→アレルギー要因(IgE)の増強→炎症による痒み→掻き壊し→・・・・)」のきっかけになることも少なくありません。
スキンケア、UVケアの塗り直し、かいた汗を拭きとる、といった基本的な対処は忘れずに行うようにしましょう。また、ケアを行いやすい環境を作るため、学校側に事前にお願いして理解を得るようにするとスムーズでしょう。
          
▽午前10時 お洗濯
家では、お母さんが洗濯を始めます。天気が悪い日は部屋干しをすることもあります。
          
【ポイント】
皮脂への影響が少ない、界面活性剤を使用していない洗剤でお洗濯します。重曹による洗浄効果は、洗濯槽への汚れの付着も軽減してくれますので、部屋干しの際のいやな臭いの軽減につながることもあります。
            
【解説】
通常のお洗濯は、洗濯機を利用する方がほとんどでしょう。しかし、洗濯機でのすすぎは、回数をどれだけ増やしても、一定の洗剤が衣類に残存することを防ぐことができません。
従来の洗濯洗剤(純石鹸、合成洗剤ともに)は、界面活性剤の作用で汚れを落としています。衣類に残留した界面活性剤は、汗と乳化することで皮脂を落としやすくなりますから、肌のバリア機能の低下を招きます。健常な方であれば皮脂は落ちるよりも新しく供給される量の方が多く、大きなマイナス点を抱えることはありませんが、アトピー性皮膚炎の方は、皮脂を作りづらい状況にあるため、皮脂が落ちることによるバリア機能の低下、という問題を抱えやすくなります。
特に汗をかく季節は要注意です。
肌着が触れる場所の炎症が気になる方は、衣類の洗濯は、界面活性剤を使用していない洗剤、「安然宣言」を使ってみると良いでしょう。特に乳幼児の方は、汗と皮脂による皮脂膜を作り出す力も成長している最中のため、こうした衣類の洗剤から受ける影響は大きいようです。
洗剤に対しては、「合成洗剤は良くないから純石鹸で」と考えている方が多いようですが、合成洗剤も純石鹸も洗浄方式は界面活性剤の力によることで全く同じです。毒性や環境への配慮は純石鹸の方が高いと言われていますが、アトピー性皮膚炎の方のバリア機能の問題からみると、合成洗剤も純石鹸もマイナスの影響は同等に与えることになりますので注意しましょう。
          
        
衣類の洗剤の問題は、バリア機能が低下したアトピー性皮膚炎の方にとって、意外と大きな問題となっているケースが多いようです。
特に乳幼児は、洗剤を合成洗剤、純石鹸など界面活性剤で洗うタイプの洗剤から、重曹洗剤のように界面活性剤ではないタイプの洗剤に変えるだけで、大きく症状が改善した例が夏場は多くなります。
汗をかきやすい季節であることも関係しているのかもしれませんが、毎年、夏場に症状が悪くなる方の場合、洗剤を見直してみるのも良いかもしれません。

                       
おまけ★★★★博士のつぶやき

学生の方の場合、学校でのケアは周りの目も気になって、なかなか難しく感じている方も多いようじゃ。
じゃが、対策を怠ると、それは自分の肌の状態として返ってくる問題になってくる。
学校に相談して、保健室を使わせてもらうなど、工夫して交渉してみるのも良いじゃろうの。