【閑話休題】1年延命できる値段は?

ショウゴです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                  
高齢化社会の中、医療費や社会保障費の問題が話題になることが多いけど、興味深い記事をみつけたので紹介するね。
          
      
●1年延命の薬、公的負担どこまで 費用対効果、世論調査
http://www.asahi.com/articles/ASK6D7T5HK6DUTFK00S.html
          
1年延命できる薬に公的保険からいくらまで支出を認められるか、厚生労働省が今夏に世論調査に乗り出す。結果は高額な薬の費用対効果を判断する基準に使い、医療費の抑制につなげる。ただ、調査結果は延命にかける医療費の目安となりかねず、議論を呼ぶ可能性がある。
質問案は「完全な健康状態で1年間生存することを可能とする医薬品・医療機器等の費用がX円であるとき、公的な保険から支払うべきか」。額を上下させ質問を重ね、適正だと思う値段を面談で聞き出す。対象者は住民基本台帳から無作為に抽出。年齢や性別、所得が偏らないよう数千人規模の調査とする見込みで、結果は秋までに公表する。
結果は、評価対象の新薬ごとに製薬会社提供のデータと突き合わせる。データは新薬の使用で増えた費用と、延びた生存年数にその間の生活の質を加味した「QALY(クオリー)」という値を組み合わせたもので、その費用対効果を5段階で評価。「悪い」「とても悪い」となった薬は、代わりの治療法がないことなどがなければ値下げの検討対象とする。
         
(以下、省略)
        
    
手っ取り早くいえば、「一年分の命として税金からいくら負担して良いか」ということになると思うんだ。
最近は、高額な負担が強いられるがん治療の薬剤「オプジーボ」が話題になったけど、今回の調査は、「完全な健康状態で1年間生存することを可能とする医薬品・医療機器等の費用がX円であるとき、公的な保険から支払うべきか」という質問である以上、かなり制約付きになると思うんだよね。
現実的に考えれば、こうした負担を実現していくためには、まず社会保障費の予算内でないとだめ、ということになるから、上限があらかじめ設定されることになるから、この薬剤の使用が対象とされる人数で割ればおのずと金額は明らかだと思うんだ。
逆にいえば、今回の質問は、一般の人が「一年分の命に対してどれだけお金をかけて良いのか」という「心情」を問う質問のようにも思えるよね。
かなり議論を呼ぶかもしれないね。

                      
おまけ★★★★西のつぶやき

「完全な健康状態で」という前提がある以上、いわゆる「健康寿命」を伸ばすことになる薬、ということが言えるだろう。仮に、実質的な税金負担可能予算が1兆円、そして対象人数が10万人とすれば、その金額は1,000万円ということになる。その薬の想定がその金額を超えていれば、公的負担を導入することは何がしかの社会保障費を削らなければならない。対象となるX円を肯定しなければ、「払えない人は1年分の命が得られない」に等しいとも言えるから、人の命を金額に換算していることにもなり、本音の回答と建前の回答は、異なる部分もあるのではないだろうか?
あくまで仮定の話ではあるが、現実問題に置き換えた場合には、道徳観念も含めて超えなければならないハードルは多くなるのかもしれない。