大病院での受診にはお金がいる

西だ。

 

 

 

 

 

 

                
久しぶりにブログを担当する。
昨日は、東君が医療サービスと医療体制、そして「医業」の問題を提起していたが、その分野に関わる話題を取り上げてみたい。
            
         
●かかりつけ医以外の受診「抑制へ定額負担を」 諮問会議
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO16770710U7A520C1PP8000/
        
政府は23日、経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)を開き、社会保障改革を議論した。民間議員は、費用対効果をもとに、医薬品の価格を決める新組織の設立や、かかりつけ医以外をランダムに受診した場合の定額負担の導入を提言した。代替のない高額医薬品ほど自己負担を減らす仕組みの検討も求めた。受診や薬の利用にメリハリをつけて医療費を抑える。
塩崎恭久厚生労働相は、薬価の抑制につながる後発医薬品の普及率を、現在の60%台半ばから2020年9月までに80%に引き上げる方針を表明した。従来は「18年度から20年度末までのなるべく早い時期に80%以上にする」としていたが、時期を明確にした。
民間議員はかかりつけ医の普及に向けて、まず大きな病院を紹介状を持たずに受診した時の定額負担の対象拡大を検討すべきだとした。その上で、かかりつけ医以外を受診した場合の定額負担の導入につなげたい考えだ。日本では外来受診時の負担が軽いことが医療費膨張につながっている。
薬価の算定方法も見直す。民間議員は、費用対効果をふまえて薬価を算定する日本版「医療技術評価機構」の設置を提言した。新たな組織は、生存年数や生活の質のほか、再発率の高さなども総合的に勘案して薬の値段を決めることを目指す。
フランスを例にして、薬の種類によって自己負担割合を変えることも提言した。薬の種類で負担割合が変わらないことが、過剰投与につながっているとして、使用や開発にメリハリをつける。
23日の諮問会議では、6月に閣議決定する経済財政運営の基本方針「骨太の方針」の骨子案も示した。働き方改革と人材投資を軸に、成長と分配の好循環を目指す。消費の活性化や経済・財政一体改革の推進を盛り込んだ。
            
               
記事は簡単に言えば、大病院の患者数を減らすために、紹介状がなく受診した場合には定額負担をさせる=普段の病気なら大病院ではなく街の病院を受診しなさい、ということだ。
大病院はそもそも、個人病院で揃えきれない質の高い検査器具や検査機器、治療機器を持てるので、個人病院で受け入れることが「技術的に難しい」疾患の受け皿と言う役目がある。
したがって、個人病院で診察できる、例えば単なる風邪などの患者が多数訪れるようだと、そうした本来必要な患者を「量的」に診察することが難しくなる。
そういった点において、患者の数を抑制するために、こうした処置をとることは決して誤りではない。
実際、総合病院や大学病院を受診した際、朝一番で訪れたのに、診察されたのはお昼ごろ、それも数分程度で終わり、という経験をした方は多いと思うが、これも患者数の抑制ができていないことが原因の一つとも言える。
ただ、仮に紹介状を持った患者のみしか「受付けない」という体制にした場合、万一、患者数が少なくなると、今度はそうした総合病院や大学病院の「運営」が立ちゆかなくなる、という問題も出てくる。
医療とは、非情ではあるが「医業」として、対経済効果を求められる業種でもある。決して、ボランティアだけで存在できる業界ではない、ということだ。
健康に関わる問題を孕んでいるだけに、長期の視野でこの問題には取り組んで欲しいものだ。

                   
おまけ★★★★西のつぶやき

記事中に出てくる「後発医薬品」(ジェネリック)は、今、ある問題を抱えているそうだ。
それが、「効き目の違い」という部分らしい。
後発医薬品は、正規品と同じ成分で製造することにより、医薬品に必要な臨床などの試験を免除され、価格もそのほとんどが正規品より安くなる。
しかし、同じ「材料」を使って、同じ工程で作ったとしても、メーカーによる差異が生じ、そこで効き目の違いが現れることがあるようだ。
良く例で取り上げられているが、同じ食材で同じ作り方で作っても、素人と料理人では、味に差が出る、ということだ。
もっとも、その差は「プラセボ効果」によるものだ、とする意見もある。
ただ、経済的な面だけで「医業」を成り立たせていこうとした場合の問題点は、どこかに歪として現れる可能性は否定できないのかもしれない。