初夏のアトピーケアのポイントとは?(1)

編集の北です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                         
今日は、今月のあとぴナビ(2017年5月号)から、ケアに関する記事を紹介したいと思います。
          
        
●初夏のアトピーケアのポイントとは?
(2017年5月号、あとぴナビより)
       
春も終わり、これから季節は梅雨から夏へと向かっていきます。
初夏に向けたこれからの季節、悪化要因のウェイトも、お肌の乾燥から感染症を中心としたものへと変化していく傾向が見受けられます。
初夏のアトピーケアのポイントについて、スキンケアを中心に考えていきましょう。
        
▼汗
       
これからの季節に、もっとも悪化要因となりやすいのが「汗」です。
汗には、お肌を「守る」スキンケアの役割が備わっています。
        
●汗と皮脂が乳化して皮脂膜を形成する
●ダームジンなど、抗菌物質が「悪玉菌」の細菌叢の形成を防ぐ
       
これらは、アトピー性皮膚炎の方にも大切な役割なのですが、やっかいなことに汗には、アトピー性皮膚炎を悪化させる要因も含んでいます。
広島大学の研究で、汗をかいたときに痒みなどのアレルギー反応を引き起こすのは、カビ(マラセチア真菌群など)由来のタンパク質が汗によって皮膚に溶け込むことが原因であることが解明されています。
実際、汗をかくと「痒み」を感じ始める方は多いのではないでしょうか?
これは、このマラセチア真菌群が作り出すタンパク質に対してかぶれることで、炎症が生じることが原因と考えられています。
このように、汗はアトピー性皮膚炎にとって「プラス」と「マイナス」の両面の要因となり得るわけですが、できるだけ「プラス」の要因を得て、「マイナス」の要因は排除できるようにしたいところです。
そこで、大切になるのは、
        
●汗はしっかりかく
●かいた汗は、手早く拭きとる
       
という対処です。
汗で痒みが生じる経験があると、どうしても「汗をかかない」生活を心がけたくなります。
しかし、気温が上昇すれば、必然的に汗は「かくもの」です。それを抑えるためには、冷房など、代謝を下げたり冷えの要因を作り出す環境の中に身を置かなければなりません。
アトピー性皮膚炎の「痒み」に関わる「免疫機能」としての部分は、体のバランスが大きく関わっています。
免疫機能に強い影響を与えているのは、自律神経と内分泌機能ですから、体のバランスを乱すような生活環境は、アトピー性皮膚炎の「痒み」を誘発しやすい要因と言えるでしょう。
また、汗をかかなければ、自らの体で「スキンケア」を十分に行うこともままなりません。
アトピー性皮膚炎を引き起こす原因の一つは、皮膚のバリア機能低下(細菌叢の異常状態や乾燥などから)にありますから、汗をかかない=スキンケアが十分にできない=皮膚のバリア機能を高めることができない、ということに繋がってきます。
したがって、汗をかかない生活は、アトピー性皮膚炎を自ら「治していく」ことが難しい生活とも言えます。
もちろん、かいた汗にかぶれて、痒みが生じることは良くありません。
しかし、「汗をかかない生活」を目指すことは、アトピー性皮膚炎の解決から遠ざかっていくことになることを忘れないようにしましょう。
         
※ダームジン=汗に含まれる抗菌ペプチドの一つで、抗菌活性により雑菌の繁殖を防ぐ。
※細菌叢=ある特定の環境で生育する一群の細菌の集合。
          
       
記事にあるように「汗は諸刃の剣」という色合いが濃い「アトピー性皮膚炎に影響を与えやすい要因」と言えます。特に、汗をかきやすい夏場の時期には、最重要な要因と言えるでしょう。
汗をかくと、どうしても「痒み」が生じやすくなります。原因は記事にあるように、真菌との関係によることが広島大学の研究で分かっていますが、その痒みを恐れるあまりに「汗をかかない生活」を心がけると、今度は自分の力でアトピー性皮膚炎を「治していく力」(自分の体が行うスキンケアの機能)が不足することになりかねません。
これが「諸刃の剣」につながってくるわけですが、アトピー性皮膚炎を克服していくためには、自分の体で行う「スキンケアの機能」はとても重要と言えます。
したがって、しっかり汗をかくことは是非、目指していただき、かいた汗の対処をしっかり行うことを意識する生活を行って欲しいと思います。
これからの時期、感染症など他の悪化要因に対しても、プラスとマイナスの両面で関わることになる「汗」ですが、できるだけ「プラス」の恩恵だけを受けれるように各自が工夫していくようにしましょう。

明日は紫外線について見ていきたいと思います。

                      
おまけ★★★★博士のつぶやき

アトピー性皮膚炎の方にとって、汗は「やっかいもの」と感じていることが多いようじゃ。
実際、対処を誤ると、痒みにつながることが多いからの。
しかし、汗をかかないと、最終的に自分の体でスキンケアを行っていくことが難しいことも確かじゃ。
上手に汗をかいて、上手に拭きとる、工夫しながら頑張って欲しいと思うの。