卵アレルギー予防に新説?

東です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                
今日は、少し前の記事ですが、アレルギーの予防に関する新説が発表されていましたので、紹介しましょう。
         
       
●離乳初期の卵アレルギー予防に新説
(朝日新聞 2017.1.11)
         
離乳初期から少量の卵を食べることで、卵アレルギーを予防できるという研究結果を国立成育医療研究センターが発表した。
子どもが卵アレルギーになるのを防ぎたい親にとって朗報だ。
家庭で実践する際は自己流ではなく、専門医に相談することが重要という。

■アトピー治療と並行
研究はアトピー性皮膚炎がある赤ちゃんが対象。
食物アレルギーの予防は長らく、原因食品をできるだけ食べないという考え方が主流だった。
だがそれでは効果が出ず、「早くから食べ始めた方がいいのでは」という説が出てきた。
そのきっかけの一つが2008年の研究だ。
ピーナツを乳児期から食べ始めるイスラエルの子どもは、食べさせない英国に比べ、ピーナツアレルギーの発症率が10分の1だった。
食物アレルギー発症のメカニズムにも、新たな説が出てきた。
食品を食べるのがきっかけで起こるのではなく、異物の侵入を防ぐバリアー機能が落ちた皮膚から食品が入ることで、過剰な免疫反応が起こるという考え方だ。
国立成育医療研究センターの研究では、生後1、2カ月でアトピーがあると、3歳で食物アレルギーを発症する率が約7倍高かった。

■試すなら医師と相談
研究チームは「早くから食べる」「皮膚をきれいにする」の二つの戦略で予防できるのではと考えた。
同時期に海外でも、早くから食べさせる予防研究が始まった。
だがほとんどがゆで卵ではなく、生卵を使ったため、強いアレルギー反応が起きてしまった。
そこで研究チームは、ゆで卵をごく少量から食べ始め、皮膚も徹底して治療した。
その結果、ゆで卵を食べ続けた子どもは、1歳の時点での卵アレルギー発症率が、カボチャだけの子どもより約8割少なく、強いアレルギー反応を起こした子はいなかった。
この方法を、アトピーの有無にかかわらず、自分の子どもにも試したい場合はどうすればいいのか。
ゆで卵は20分以上ゆでるなど、完全に火を通すことが必要だ。
また量も生後6~8カ月は耳かき2~3杯程度(0・2グラム)、それ以降は1立方センチ程度(1・1グラム)など、少量から始める。
研究を率いた医師は、「アトピー性皮膚炎がある場合は、適切な治療をしないと皮膚から卵成分が入るリスクが高いため、独自に実施せず、必ず専門医と相談しながら進めてほしい」という。
また、すでに食物アレルギーを発症している子どもにはしないよう注意が必要だ。
 
あるアレルギー専門医は「すばらしい研究だが、実際の臨床現場はもっと雑。研究に参加する人を増やし、それでも効果があるかどうかを確認する必要がある」とコメントしている。
今回の研究結果をもとに、来年度から全国の医療機関と共同で大規模な臨床研究が始まる。
    
        
ピーナッツアレルギーの研究については、以前、ブログでも紹介しましたし、皮膚のバリア機能と食物アレルギーの関係も以前から研究されていましたので、内容自体は、特に目新しいものではありませんが、実際に臨床データで示されたのは、画期的かもしれません。
特に、生卵はダメでゆで卵で少量ずつ食べ始めることで成果がでたことは興味深いところです。
アレルゲンとしての体内での認識や免疫システムの反応の違いなども関わっているのでしょう。
今後、大規模な臨床研究が始まるようですが、今後の成果に期待したいと思います。

                    
おまけ★★★★博士のつぶやき

もう一つのポイントは、「すでに食物アレルギーを発症している子どもには良くない」という部分じゃろう。
つまり、治療的な観点ではなく、予防的な観点から見ておるわけじゃが、乳幼児の食物アレルギーそのものが、生後間もなくの対処で防ぐことが可能ならば画期的とも言える。
今後に注目じゃの。