2016年12月号の記事より(1)

編集の北です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                 
今日は、今月号のあとぴナビの特集記事から、「12月に気をつけたいアトピーケア」について紹介しましょう。

               
●12月に気をつけたいアトピーケアについて
(2016年12月号、あとぴナビより)

年末は、寒さと乾燥が強まるだけでなく、クリスマスや年末年始のイベント、忘年会などで、生活のリズムも乱れやすい時期です。
環境的な(乾燥など)悪化要因が強まる時期だけに、生活面でお肌に与える負荷が大きいと、症状が一気に悪化することもあります。
上手なケアで年末を乗り切りましょう。

■年末にアトピーを悪化させる要因について

12月は、環境や生活の面で、アトピー性皮膚炎にとって、負荷が大きくなる時期です。
乾燥が続く冬の間、アトピー性皮膚炎の方にとって大切な要因となるバリア機能は低下しやすい状態が続きます。
冬の最初の時期に、状態を落とすと、春まで引きずることもありますので、12月のアトピーケアは冬を乗り越えるために重要だと考えましょう。

▼環境の悪化要因

まず、環境的な悪化要因を上げると「乾燥」と「冷え」の2つです。
乾燥は、大気の乾燥状態が進むこともありますし、暖房をエアコンで行っている職場やご家庭の場合、角質層の水分蒸散量が上昇しますので、より乾燥しやすい状態にあります。
また気温が下がることで、体熱が奪われやすく、血流が悪い状態が続いている方の場合、「冷え」が進行、掻き傷などの回復が遅れるようになったり、自分でアトピー性皮膚炎を抑えるための力(内分泌など)の機能も低下しやすくなります。
「乾燥」と「冷え」の対策をしっかりと行いましょう。

▼生活リズムの悪化要因
年末は、生活リズムも乱れやすくなります。
仕事をされている方は、取引先の関係で何度も忘年会に出席しなければならないこともあるでしょう。
また、クリスマスや年末年始など、楽しく過ごせるイベントが続きますが、睡眠のリズムや食事のリズムが乱れやすくなることもあります。
本来、アトピー性皮膚炎でない方とアトピー性皮膚炎の方のもっとも大きな違いがどこにあるかというと、「痒みや炎症を抑える力」です。
免疫反応から炎症が生じて痒みにつながる、あるいは、角質層が乾燥した状態が続くことで痒みを知覚する神経線維が表皮内に侵入、皮膚への刺激を痒みと知覚しやすい、こういった「痒み」につながる経路は、アトピー性皮膚炎であるかないかを問わずに生じる「現象」です。
つまり「痒みを出す力」は誰しもが普通に持っている「力」です。
また、不要な痒みを生まないよう「抑える力」も持っているのですが、アトピー性皮膚炎の方は、この「抑える力」が弱いことで痒みが生じやすい状況になっています。
よく、アトピー性皮膚炎の免疫反応による炎症を、「誤った免疫力が強すぎるため」と表現するケースがありますが、アトピー性皮膚炎の方は、免疫力が強すぎるために炎症が生じているのではありません。アトピー性皮膚炎でない方が持っている「免疫を抑える力」が弱い、つまり免疫力が弱まっていることで炎症が生じやすくなっているのです。
そして、この「免疫力を抑える力」とは、自律神経や内分泌の働きに強い影響を受けているため、日常生活行動によって大きく左右されます。
睡眠不足が続けば、日内リズムが狂うことで自律神経の働きが乱れます。同時に、内分泌機能、特にアトピー性皮膚炎に深く関わる成長ホルモン(掻き傷を修復)と副腎皮質ホルモン(免疫反応を抑える)も、睡眠不足により産生機能が低下することが分かっています。
現在、アトピー性皮膚炎の状態が「悪い」方は、ちょっとしたリズムの乱れが症状の悪化に短期間でつながることがありますので、生活内で悪化する要因に繋がる、「睡眠」、「食事」、「運動」、「ストレス」といった生活行動には注意
しましょう。

▼その他の要因

昨年のインフルエンザは、年が明けた今年の1月?3月に流行しました。
今年は10月の段階で、沖縄では定点あたりの感染者数が10人を超えていました(11・17人)。また、沖縄で多く検出されたのはAH3型(A香港型)という型でした。これは、2014?15年のシーズンに子どもたちの間で大流行した型です。2014?15年は、12月上旬から流行が始まっていましたので、今年も同様にA香港型が年末から流行する恐れがあるのではないかと指摘されているようです。
インフルエンザは、アトピー性皮膚炎に対して直接的な影響をもたらすものではありません。一般的にはインフルエンザで高熱が出ると、いったんアトピー性皮膚炎の炎症が落ち着く状況もみられます。これは、ウィルスなどの外敵に対応するTh1型(ヘルパーT細胞Ⅰ型)と、アレルギーに対応する
Th2型の免疫機能は、サイトカインによりお互いを抑制する関係にあるため、インフルエンザウィルスに体が対抗している段階ではアレルギーに関わる免疫機能が抑えられるためと考えられています。
しかし、インフルエンザが治った段階では、このバランスは逆転するため、抑えられていた反動もあるためか、インフルエンザに罹患する前の状態より悪化するケースが多くなるようです。
インフルエンザの対策は、うがいや手洗い、マスクなどの物理的な対策が中心になります。感染から発症に至るためには、一定のウィルス数が体内に入る必要があるので、これらの物理的対策は、発症に対して有効です。
特に今年は、耐性ウィルスに注意が必要との報告もあるようですので、「予防」的な行動は意識するようにしましょう。

                           

今日は、12月にアトピー性皮膚炎を悪化させやすい要因について取り上げてみました。
明日からは、どういった対策を行えば良いのか、まずスキンケアから見ていきたいと思います。

                     

おまけ★★★★南のつぶやき

毎年のことになりますが、年末年始に状態を悪化させる方の場合、お肌の乾燥に加えて、生活リズムの乱れやインフルエンザなどの外的要因が加わっていることが多いようです。
せっかくのイベントですから、しっかり楽しんで欲しいと思いますが、少なくとも、現在、お肌の状態が悪い方の場合、悪化要因は避けた方が良いでしょうね。