アトピー性皮膚炎の方が注意したい入浴について(1)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

             
寒くなってきて、乾燥に対するご相談と共に、入浴に関するご相談が増えてきました。
特に、入浴温度については、体感的な問題もあるようで、高い状況を見受けます。
ブログでも何度も述べましたが、アトピー性皮膚炎の方にとって、入浴は「諸刃の剣」という部分があります。
健常な方にとって「普通の入浴」であっても、アトピー性皮膚炎の方にとって「マイナスの入浴」になり得ます。
そこで、再度、アトピー性皮膚炎の方に求められる入浴とは何なのか、またその理由はなぜなのかについて考えてみましょう。

●入浴温度と入浴時間

健常な方であれば、お好きな温度で入浴いただいても、肌に継続した大きな影響を与えることは少ないでしょう。
しかし、アトピー性皮膚炎の方であれば、冷えの解消と肌の乾燥の両面から考え、入浴温度は38~39℃に設定することが必要です。
なぜなら、アトピー性皮膚炎の方は、自らの力でスキンケアを行えるように、皮脂をともなった「ジワッ」とした汗をかくことが求められるからです。
40℃以上で入浴した場合には、皮膚の表面温度が急激に上がることで、「皮膚を冷ますための汗」をかきますが、これは気化熱により体温を下げるための緊急避難的な汗のかき方のため、皮脂を十分に伴ないません。
いわゆる、風邪で高熱が出た時の「汗」です。
それに対して、ぬるい温度でジワリとかく汗は、皮脂腺を刺激することで、皮脂を伴いやすくなります。
また、身体の熱は血液によって運ばれます。体全体に十分な熱を行き渡らせるためには、約20分程度の入浴が必要とされています。

※心臓から血液が出て戻ってくるまで約5分、熱を行き渡らせるためには4巡ほど必要とされているため。

しかし、40℃以上の温度で20分以上入浴を行うと、内臓など体の深部が40℃の体温になると大変なことになるため、深部においては、血流を悪くして熱を伝えまいと働き、結果的に、冷えの状況が改善されづらくなります。
したがって、40℃以上で入浴するのであれば、5~10分程度の入浴が良いのですが、アトピー性皮膚炎の方にとって、こうした高温、短時間の入浴は、皮脂を伴った汗、そして冷えの解消、という2点を同時に得ることができません。

健常な方の入浴とアトピー性皮膚炎の方に「求められる」入浴は異なることを忘れないようにしましょう。
そして、もう一点、最近のご相談で39℃では温まらない、と話される方がいるのですが、本来、39℃でも体温より高く、温かく感じるはずです。では、なぜ39℃では温まらないと感じるのでしょうか?
続きは、明日、述べたいと思います。

                           
おまけ★★★★博士のつぶやき

医者が、アトピー性皮膚炎の方に「入浴が良くない」という理由は、「アトピー性皮膚炎の方にとって正しい入浴」を行っていないから、肌が乾燥しやすくなるなど、マイナス面が現れるからじゃ。
じゃが、入浴は血流を良くし、内分泌や自律神経に働くだけでなく、本来、皮膚を乾燥させないように機能する「スキンケア」を担う役割もある。
そのためには、正しい入浴温度、そして正しい入浴時間、さらにいえば正しい入浴環境で入浴したいものじゃの。