チョコや豆類で金属アレルギーに?

東です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                 
アレルギー疾患の場合、発症原因はともかくとして、症状が悪化する原因には、炎症反応、つまり免疫反応(アレルギー)が関係してきます。
アトピー性皮膚炎も例外ではありませんが、長引く湿疹については、金属アレルギーも検討した方が良いのかもしれません。
          
         
●手足の湿疹長引いたら 金属アレルギーかも チョコや豆類が引き金に
(日本経済新聞  2016.9.18)
          
水虫に症状が似る汗疱(かんぽう)状湿疹(汗疱)に悩む人が多い。足の裏や手のひら、指の間や指の外側に直径数ミリ以内の水疱(すいほう)が多数でき、強いかゆみが出る。悪化すると仕事や勉強、睡眠に支障を来す。へんとう炎や歯周病などとの関係が指摘されるが、症状がいつまでも改善しない場合には金属アレルギーの疑いがあるという。患者ごとに異なる対処法が求められる。
               
汗疱は、異汗性湿疹や指湿疹ともいう。汗腺でできた汗が皮膚の表面まで出ずに、途中の汗管にたまり水ぶくれができる。数日程度で破れて炎症が起きる。
手のひらや足の裏には汗腺が多い。いつも大量の汗をかくと皮膚がふやけて出口がふさがり、水疱ができる原因になる。水疱が幾つも集まって1センチを超える大きさになる時もある。皮膚表面の表皮のほか、より奥深くの真皮にもできる。足の裏にできると痛くて歩けない患者もいる。
軽症なら放っておいても2~3週間で治るが、かゆみが出たり汗疱が大きくなったりする場合には皮膚科を受診し、炎症を抑えるステロイドの塗り薬や、皮膚の角質を柔らかくして汗の排出を促す尿素入りの軟こうを処方してもらう。
ただ普通の治療法で治らない重症患者もいる。最近では発症につながる様々な原因が明らかになり、なかでも金属アレルギー対策が重要になっている。
                 
兵庫県立加古川医療センター(兵庫県加古川市)の足立厚子皮膚科部長は「患者の半数は、口の中や腸の粘膜など皮膚以外からアレルギーの原因となる金属成分が入り込む全身型の金属アレルギーが汗疱の一因と思われる」と話す。
兵庫県に住む70歳代男性は左右の手のひらや指に水疱やただれができ、ステロイドの塗り薬を使っても改善しなかった。とてもかゆく、兵庫県立加古川医療センターを受診した。
金属アレルギーを疑い、硫酸ニッケルを肌につける検査(パッチテスト)で陽性と診断。ニッケルを含む金属などを触らないよう医師が注意したが、それでも良くならなかった。
そこでニッケルを多く含む豆類、香辛料、チョコレートなどを控えたところ、症状が改善した。「食品が含むニッケルによる全身型金属アレルギーが汗疱の原因となった症例だ」と足立部長は話す。
食物が含む金属が体内に入るとイオン化し、汗に多く入り込む。金属に過剰反応する体質ではアレルギー反応による炎症がひどく、湿疹ができやすい。ニッケルは玄米やソバにも多い。クロムやコバルトも食物中の主な金属アレルギーの原因物質だ。クロムやコバルトはチョコレートやココアに多い。
手や足で金属に触れても、汗でイオン化した金属が手足に付く。足立部長は「金属製のノートパソコンやマウスを長時間使うときには、ハンカチを敷くなどして手との接触を避けるとよい」と話す。耳などに着けるピアスからは金属イオンが体内に入りやすく、発症の引き金になる恐れが大きいという。
               
金属アレルギーの他には、病原体の感染で体内にできる抗体の影響もある。汗腺の多い手足で、汗管の近くの細胞を攻撃して炎症が生じる。へんとう炎や歯周病、副鼻腔(びくう)炎の影響が大きいとされるが理由は不明。抗生物質の投与やへんとうの切除などで病気を治す必要がある。
汗疱ができるのは、多くの汗が出るからだ。ストレスや自律神経のバランスの崩れは汗を増やす。緊張時に働く交感神経と、リラックスしたときに働く副交感神経のバランスが崩れると、人によっては手のひらなどに多く汗をかく。
西井皮フ科(大阪市)の西井芳夫院長は「どんなときに汗がひどいのか、日記を付けて確かめるとよい」と助言する。会社の会議での発言や学校の授業での発表など汗を多くかく場面が分かれば、入念に準備して精神面の負担を減らすなどの対策を取れる。仕事や勉強の合間に休憩をはさむ習慣をつけるのもよい。
汗をふくタオルやハンカチを持ち歩くのも効果的という。「散歩など軽い運動の習慣をつければ全身で汗をかくようになり、手のひらなどの発汗を軽くできることもある」(西井院長)。手術で交感神経の働きを止める方法もある。
「たかが湿疹」と侮ると、かゆみや痛さで日常生活にも影響が出かねない。気になる症状が現れたら、いち早く皮膚科を受診して相談しよう。
         
         
今回の記事の中心となっている「汗疱(かんぽう)状湿疹」は、直接、アトピー性皮膚炎に関わるわけではありませんが、記事中に書かれている
      
兵庫県立加古川医療センター(兵庫県加古川市)の足立厚子皮膚科部長は「患者の半数は、口の中や腸の粘膜など皮膚以外からアレルギーの原因となる金属成分が入り込む全身型の金属アレルギーが汗疱の一因と思われる」と話す。
      
という部分は、気を付けた方が良い部分かもしれません。
アトピー性皮膚炎の場合、皮膚に炎症が生じるわけですが、仮に金属アレルギーを原因とした汗疱のような症状を併発した場合、アトピー性皮膚炎の症状との区別はつきづらくなるでしょう。
他にも、黄色ブドウ球菌やヘルペスの感染症なども、症状の区別をつけるための確定診断は、複数の症状が入り混じることで、つけづらくなります。
長引く湿疹の場合、こうした原因も注意した方が良いのかもしれませんね。

                      
おまけ★★★★博士のつぶやき

金属アレルギー、食物アレルギー、これらのアレルギーは、アレルゲンと症状が直結しても、その「原因」を究明していく上で、困難なことも多い。
もちろん、アトピー性皮膚炎の場合、アレルゲンの対策を行っても、アトピー性皮膚炎と言う疾患は皮膚機能の異常状態が根本的な原因となっていることが多いわけじゃから、症状が一進一退を示すこともあるのじゃが、少なくとも、症状を「悪化させる」要因としてアレルゲンが関わっている場合、「排除」した方が良いのは確かじゃろうの。