グリチリチン酸の相談が急増しています(2)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

                      
今日は、昨日の続きです。

まず、グリチルリチン酸の副作用について述べる前に、「副腎皮質ホルモン」について説明しましょう。

副腎皮質ホルモンは文字通り、「副腎」から産生されるホルモンで、主に3つのホルモンを指しています。
それは、糖類代謝ホルモン、塩類代謝ホルモン、性ホルモンの三つです。
この中の糖類代謝ホルモンが、アトピー性皮膚炎の治療で使われるステロイド剤(副腎皮質ホルモン剤)です。
そしてグリチルリチン酸は、構造式が似ている擬似塩類代謝ホルモンとしての働きを有しますが、、抗炎症効果はステロイド剤ほど強くはありません。
ただ、抗炎症の働きは、ステロイド剤と同じ、免疫抑制によるものです。
そのため、皮膚に塗布した場合、掻き傷などがあって皮膚下に入って抗炎症効果を示した場合には、免疫抑制による「マイナス点」も受けることになるわけです。

確かに、ステロイド剤(糖質代謝ホルモン)ほど、強い免疫抑制作用ではなく、そのため化粧品も配合を許されている成分なわけですが、長年使用を続けた場合、免疫を抑制することによる「皮膚の細菌叢を乱す」働きはステロイド剤と同様に見られることがあります。
そうなると、皮膚の細菌叢を乱す=異常な細菌叢によるIgEの増強、というアトピー性皮膚炎の悪化因子につながることがあります。

長年使用してきたステロイド剤の使用を中断すると、「リバウンド症状」が現れることは、アトピー性皮膚炎の多くの方がご存じだと思いますが、グリチルリチン酸入りの化粧品やシャンプー、リンスなどを長年使用してきて中断すると、同様の「リバウンド症状」が現れるケースがあります。

もちろん、ステロイド剤ほど炎症を抑える効果は強くなく、また高分子のため皮膚から吸収されにくく、効果が弱い分、副作用が現れる頻度も、ステロイド剤ほど高くはありません。
しかし、長年、グリチルリチン酸入りのアイテムを使い続けて、アトピー性皮膚炎の症状が少しずつ「抑えきれない」と感じてきた場合には、その使用中断によるリバウンドのような悪化症状が現れるリスクは高まるようです。

グリチルリチン酸を配合しているアイテムは、「浸みづらい」ことを表現することが多いようです。
しかしこれはダメージ肌に浸みることで生じる炎症を、あらかじめグリチルリチン酸の抗炎症効果で抑えているだけです。つまり、マイナスの影響を「隠す」ために使われている配合成分なのです。
浸みたことで生じる炎症を抑えるができるため「敏感肌用」としているようですが、実際には「浸みない」のではなく「浸みていても炎症を起きないように抑えている」に過ぎません。
健常な肌であれば吸収されず配合されている意味がない成分ですし、ダメージを受けている肌であれば、メリットとデメリットを考えると、万一デメリットの影響を受けた場合にはリスクが多い成分ですので注意しましょう。

グリチルリチン酸は、スキンケアアイテム、シャンプー、ボディソープに使用されることが多いようです。お手持ちのアイテムの全成分を一度確認してみましょう。
グリチルリチン酸、甘草、かんぞう、グリチルリチン酸K2など、「グリチルリチン酸」「甘草」という言葉が含まれた成分には注意しましょう。

                          
おまけ★★★★中田のつぶやき

あとぴナビではデメリットがメリットよりも大きい場合、使用を禁じている成分をいくつか定めていますが、グリチルリチン酸もその一つです。
グリチルリチン酸の影響による状態の悪化と思われるご相談は多いため、十分、ご注意いただきたいと思います。