「化粧水」の言葉に注意を

西だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

                         
Webで目にする言葉は、専門家が表現した場合、本来、意味するところよりも狭い範囲で表されていることがある。そのため、誤った認識に「誘導」することもある。
        
      
●化粧水はNG、乳液のみで美肌菌を保つスキンケア方法
http://www.jprime.jp/life/beauty_health/27208
        
NHKスペシャルの放送をきっかけに、広く知られるようになった『腸内フローラ』。最近は、テレビ番組や雑誌で『口内フローラ』『肌フローラ』が取り上げられ、目にすることが増えている。
腸内、口内に次ぐ“3大フローラ”の肌について、“美肌菌”の名づけ親、東京女子医科大学東医療センター皮膚科講師の出来尾格先生に話を聞いた。
「石けん洗顔などで洗いすぎると、角質と一緒に美肌菌もなくなってしまいます。ただし、表皮ブドウ球菌は増える力もあるので、洗顔で3分の1になっても、12時間で元に戻ります」
出来尾先生によると、石けん洗顔は1日1回。例えば、夜に化粧を落とすときだけで、朝は、石けんは使わず、ぬるま湯で顔を洗うのがベスト。ちなみに、熱いお湯は角質がゆるみ、バリア機能が低下するため、オススメしない。
洗顔後の手入れは、化粧水よりも乳液がいいという。
「化粧水には、肌の大敵のアルコールや尿素が入っているものがほとんど。角質を傷める物質で、バリア機能が落ちてしまいます。肌を守る要素しか入ってない乳液を使ってほしいです。化粧水を使わずに乳液だけだと、最初は違和感がある人もいますが、1週間程度で慣れると思います。美容液は、アルコールが入っていないものであれば、大丈夫です」
肌のくすみや黒ずみの原因といわれるのは角質ではなく、毛穴の状態だという。
「角質を気にする人は、実は、毛穴を気にしている人です。本来、毛穴は毛の太さしかないものですが、加齢によって、コラーゲンが減って、毛穴の入り口がたるんで、すり鉢状にくぼんでしまう。その部分が影になって黒く見えるようになっているんです」
 美肌のためには“肌断食”の方法も。
「週末の土曜日曜の2日間は洗顔石けんをせず、化粧品を使わない“肌断食”をすると、美肌菌が育つ環境ができます。ただし、外出する場合は、紫外線が、真皮のコラーゲンに影響を与えて、シワになりやすくなるので、UVケアだけはしてください」
外側からだけでなく、内側からのケアも、美肌づくりには欠かせない。
「コラーゲンはタンパク質なので、お肉を食べている人のほうが、肌の老化は少ないです。ビタミンCは、色素沈着を起こしにくく、抗酸化作用があります。バリア機能を強くする角質や表皮を育てるには良質の油が必要で、オリーブオイルやオメガ3脂肪酸(アマニ油、エゴマ油)がいいです」
40代以降はシミ、シワ、たるみ、といった肌の悩みはつきないが、出来尾先生は、シンプルな視点に立ち返ることで、健康的な肌は取り戻せるという。
「40代、50代は肌にプラスアルファをしないといけないと思うかもしれませんが、視点を切り替えて、シンプルにすることで、いい肌を保つことができます。正しいスキンケアをしていれば、角質が入れ替わり、ターンオーバーする45日後にはわかるので、頑張ってほしいです」
         
          
記事には、「化粧水には、肌の大敵のアルコールや尿素が入っているものがほとんど。」とあるが、「化粧水」=「アルコールや尿素入り」と決めつけているところが誤った認識への誘導、という問題があるだろう。
「肌を守る要素しか入ってない乳液を使ってほしいです。」ともあるが、乳液として販売されているアイテムを調べれば、そうとは限らないことがある。防腐剤として使用されるアルコールが配合されているアイテムもある。
全体的な話は、ある程度は理解できる記事なのだが、化粧水はダメ、乳液は良い、というところに誘導させてしまっていて、化粧水や乳液と言った大まかな分類で良し悪しを断言していることで、「良い化粧水」もダメ、「悪い乳液」も良い、となってしまいかねない。
また、化粧品を使わない「肌断食」を進めてながらUVケアを進めているのは、化粧品が意図するところのマイナス点をUVケアが抱えている場合には、矛盾していることになるだろう。

これは、脱保湿を行う医師が、薬の塗布は勧めているのと似ている。
薬の基材は「保湿成分」に違いはなく、脱保湿の目的と必ずしも一致しない。
また、脱保湿が行う医師が作った「特別なアイテム」なら塗って良い、というのも、脱保湿を目的とする意味合いからは矛盾していることになるだろう。

もちろん、こうした取材を受けている医師は、こうした意味合いは分かっていて、記事にした取材記者が誤認した、ということもあるのだろうが、一般の人は、医師の発言は絶対視することもあり、十分、注意が必要だろう。

                     
おまけ★★★★中田のつぶやき

記事にあるようにアルコールや尿素が、かえって肌を乾燥させるマイナス点を抱えることは確かでしょう。
それらをできるだけ避けることは必要ですが、気にして欲しいのは、あくまで「成分」です。
乳液だからと言っても、例えば、グリチルリチン酸が配合されていてアトピー性皮膚炎の方には不向き、というアイテムは数多くあります。
クリーム、ローション、乳液、オイルなどの分類ではなく、アイテムごとに配合されている成分で気をつけるようにしましょう。