アレルギー性結膜炎とペリオスチン

西だ。

 

 

 

 

 

 

 

                
アレルギー性疾患は、アトピー性皮膚炎だけでなく、ぜん息、鼻炎などいろいろな種類がある。
最近では、アトピー性皮膚炎の直接の発症原因が、アレルギーではなく、皮膚のバリア機能にあることも分かってきたが、少なくとも症状の悪化要因にはアレルギーが関わっていることは確かだ。
今日は、アレルギーに関する記事を一つ、紹介したい。
            
            
●目のかゆみ解明の糸口に!? アレルギー性結膜炎患者の涙だけに多い物質「ぺリオスチン」が確認される
http://getnews.jp/archives/1426254
       
鶴見大学および国立医療育成センターらのチームは、涙でアレルギー性の結膜炎にかかっていることを診断できる方法を発見。3月7日の米国の医学専門誌の電子版に公表しました。
アレルギー性結膜炎は、ほこりや花粉、ダニなどが原因で起きます。花粉症の目のかゆみも、広義の意味でアレルギー性結膜炎といえます。
花粉症による結膜炎の場合、シーズンを過ぎると症状が治まるケースも少なくありません。ただし、アトピー性皮膚炎にともなう結膜炎や、男子に発症しやすい春季カタルは、目の黒い部分に炎症が起こるため、重症化する場合が少なくありません。
一般的に、かゆみなどの症状が出てから治療を開始することが多いのではないでしょうか。
しかしながら、アレルギー性結膜炎以外にもかゆみが起こる眼科疾患は多数あります。現時点ではアレルギー抗体の量を調べるなどの方法が主流で、確定診断が出るまでに時間を要するのが通例です。
今回の研究では、アレルギー性結膜炎の患者の涙に、アレルギーとの関係が指摘されている血液中のタンパク質「ぺリオスチン」が含まれていることに注目。
研究チームらは、アトピー性角結膜炎、春季カタル、季節性のアレルギー生結膜炎の患者合計55人の涙を検査したところ、ぺリオスチンが全員に含まれており、また非常に濃度が高いことがわかりました。
これに対して健康な人の涙からは、ぺリオスチンはほとんど検出されていないことから、ぺリオスチンがアレルギー性結膜炎などの疾患と関与があるのは間違いがなさそうです。
ただし、ぺリオスチンがアレルギー性結膜炎を引き起こすのか、もしくはなんらかのアレルギー反応が起きることによって、ぺリオスチンが生成するかといった、発生のメカニズムについてはわかっていません。
とはいえ、非常に複雑なアレルギー疾患の発生と効果的な治療のカギの一つになるのは間違いありません。今後の研究を期待したいですね。
        
               
今回は、発症に関する何かの「対策」が示されているわけではないが、アレルギー性結膜炎の患者のみに「ペリオスチン」が涙から検出された、ということは興味深い。
なぜなら、同様にアトピー性皮膚炎やぜんそくでも、何らかの「物質」が患者のみに共通している可能性があるからだ。
そうした「物質」がなぜ含まれるのか、そしてその物質が含まれないようにするためには、どうすれば良いのかは、「治療」という分野にも深く関わることができるだろう。
今後の、研究を注目したい。

                
おまけ★★★★博士のつぶやき

アトピー性皮膚炎患者の方が併発する疾患は、花粉症が多いのじゃが、アレルギー性結膜炎を併発する方もいる。
アトピー性皮膚炎の症状が引くとともに、結膜炎も治まる方もいれば、治まらない方もおるのじゃが、そうした治る、治らないの差がみられる一つの要因として、こうした物質が関与している可能性はあるのかもしれん。
いずれにしろ、多方面から研究が進むのは良いことじゃの。