2016年春号より「春先のアトピーケア」(2)

北です。

 

 

 

 

 

 

 

                     
今日は、昨日の続きです。
入浴の部分について紹介します。
               
          
●春先のアトピーケア
(2016年あとぴナビ春号より)
       
▼入浴を毎日しっかり行う
健全なバリア機能を維持していくために関わる要因の一つには、「細胞の再生」が関係してきます。
皮膚は「細胞」で構成されていますので、この「細胞」をどのように作っていくのかが、その健全性に関わるのは当たり前なのですが、健全な細胞の再生を行う上で大切な素因は、細胞を作り上げる材料を運んでくれる「血液」です。
今月号では血管壁とアトピー性皮膚炎についての特集※を組んでいますが、毛細血管の状態がアトピー性皮膚炎の症状に大きく関わっており、「健全な毛細血管の新生」を行うために、毛細血管を作る材料を運ぶ「血流を良くする」=冷えの状態の改善が根本的に必要になってきます。
「冷え」というと、手足が冷たい状態を指していると考える人が多いのですが、その「冷たい状態」とは「結果」であって「原因」ではありません。
体に必要な栄養素、酸素、そして熱は全て血液によって運ばれます。
つまり手足が冷たい状態とは、熱が血流で運ばれていない=血流が悪い状態を指している、ということです。
当然、血流が悪ければ、毛細血管の新生に必要な栄養素、酸素なども十分に運ばれず、正常な毛細血管が形成されなければ、その周囲への細胞に栄養素や酸素が届かず、「健康な細胞」が形成されなく
なります。
健康な細胞の形成がされなければ、当然ですが、健全なバリア機能も形成されず、結果的にアトピー性皮膚炎に対して、悪化要因につながってくる、ということになります。
そこで、健全なバリア機能の形成のために、皮膚表面でのケアだけでなく、体の中から行うケアとして、「冷えの改善」を行うことが必要です。
冷えの改善として有効な手段としては、運動や入浴があります。
特にまだ寒さが残る時期、毎日の生活習慣として反復継続する必要があることを考えると、入浴がもっとも取り入れやすい「手法」と言えるでしょう。
そして、春先のアトピー性皮膚炎のケアを意識して行う「入浴」とは、この「冷えの改善」を目的に行うことが大切になります。
入浴自体は、洗浄効果、温熱作用や非特異的変調作用による自律神経や内分泌機能の正常化効果(恒常性機能)、スキンケアの効果などいくつかの効果を得ることができますが、季節的な悪化要因などを加味すると、今の時期は「冷えの改善」ができる「入浴」を実践することが望ましい、ということになります。
皮膚に塗布するスキンケアだけでなく、体の中からバリア機能を高められるケアを実践することで、春先の悪化要因をしっかり乗り越えることができるでしょう。
            
            
アトピー性皮膚炎を考える時、どうしても「痒み」が中心になりがちです。
実際、医師が行うアトピー性皮膚炎の治療も、「アトピー性皮膚炎を治す」ではなく「痒みを治す」ことに主眼を置くことが多くなります。
もちろん「アトピー性皮膚炎を治す」と「痒みを治す」ことは、重なりあう部分が多い因子ですが、必ずしも一致しているわけではありません。
「痒み」とは原因ではなく結果であるため、「痒みを抑える」ことがアトピー性皮膚炎を治すことに必ず繋がるわけではありませんが、「アトピー性皮膚炎を治す」ことは、当然ですが「痒み(アトピー性皮膚炎による)を治す」ことには繋がります。
そう考えると、肌のバリア機能を形成する一つである「皮膚の細胞」という部分を考えることも大切だと言えるでしょう。
身体の細胞は、その「材料」が必要であり、活動するために必要な酸素を含めて、それらを運ぶ「血液の流れ」=「血流」は、重要なポイントと言えるでしょう。

明日は、紫外線対策の部分を紹介します。

                      
おまけ★★★★南のつぶやき

これまでのブログで、何度もかいていますが、昨日のスキンケアの「誤ったケア」で、水分系アイテムを使わないこと、と同じように、入浴でも「誤った入浴」で最も多いのが「温度が高い」ことです。
高い温度での入浴は、少なくともアトピー性皮膚炎の方にとっては、マイナス要因が多く、避けるべき入浴「方法」です。
適切な入浴は、お肌にも身体にもプラスになりますが、誤った入浴は、マイナスになることを忘れないようにしましょう。