「古い」情報には注意を。

西だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

                        
先日、Webでアトピー性皮膚炎に関する新しい記事を探していたところ、TBSの番組の記事が紹介されているのを見つけた。
            
             
●知らないとヤバい! インフル「基本中の基本」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160126-00101427-toyo-soci
       
■これからがインフルエンザの流行シーズン
         
この冬は年末年始など例年よりも気温が高めの暖冬が続いてきたが、1月も半ばを過ぎて東京都内でも交通機関が大混乱するほどの積雪がみられるなど、一気に寒さが厳しくなってきた。厚生労働省は1月15日、インフルエンザの流行シーズンに入ったと発表。学校や職場などでマスクをする人も増えてきて、インフルエンザに限らず、ノロウイルスなどの感染症への警戒ムードが高まっている。
            
TBSテレビが1月27日(水)よる8時から3時間SPで放送する『テレビ未来遺産 緊急! 池上彰と考える今年の細菌・ウイルス大疑問』は、インフルエンザをはじめとする感染症や、患者数が増え続けている花粉症・アトピーなどのアレルギー、話題の腸内細菌などの研究成果や新事実、本当の仕組みについて、わかりやすい解説で定評のあるジャーナリストの池上彰さんとともに切り込む。 そもそもなぜインフルエンザは寒い冬を中心に流行するのだろうか。風邪とはいったい何か。なぜ、のどが痛くなって熱が出るのか。どのように感染するのか――。こうした基本的なメカニズムをちゃんと理解している人は、実は多くないだろう。
         
寒くなってくると起こる現象のひとつが空気の乾燥だ。日本を取り囲む冬の気圧配置が、日本海側に雪や雨を降らせやすくして、そこに水分が集まることによって太平洋側を中心に空気が乾燥しやすくなる。さらには、エアコンやストーブなどの暖房器具で、空気を暖めるのも乾燥しやすくなる理由だ。
インフルエンザのようなウイルスは、一般的に湿度に弱いといわれるが、逆に空気が乾燥していると咳やくしゃみで飛び出したインフルエンザウイルスが空気中を漂いやすくなる。加えて、私たちののども寒さにさらされて乾燥するため、のどの粘液にくっついたウイルスを排除することがうまくできなくなる。これが寒い冬にインフルエンザが流行しやすくなる理由だ。だから、この時期は加湿器で部屋の乾燥を防ぐことが、インフルエンザの予防につながる。
             
■症状が出る前から体の闘いは始まっている
             
鼻やのどから侵入したインフルエンザウイルスは、体内で増殖を始め、咳や鼻水が出る。これらの症状は、ウイルスと闘うための生体側の反応だ。たとえば、鼻の粘液に細菌やウイルスがキャッチされて細胞の中に侵入しようとすると鼻から脳には「異物をキャッチした」という情報が行く。すると今度は脳から「異物を追い出せ」という命令が下り、大量の鼻水が出る。
鼻水が実は血管から出ていることは、意外な事実と受け止められるかもしれない。鼻に張り巡らされた毛細血管から「血漿(けっしょう)」と呼ばれる液体がにじみ出る。これが風邪をひいたときに出てくる鼻水の正体だ。つまり、鼻水は侵入した細菌やウイルスなどの異物を懸命に外に流そうという体の反応。咳や下痢なども同様の働きがある。
インフルエンザにかかると高熱が出るが、これも生体防御反応の一種で、体内でウイルスが増殖しにくい環境を作るためなのだ。これらを免疫反応という。人類は太古の昔から細菌やウイルスにさらされながら生きてきており、体はそれに対する自然な備えを持っている。
私たちの体はウイルスが体内に侵入すると、まず体の感知システムが作動し、病原体を排除するための応急処置として、炎症を起こしてウイルスの増殖を抑える物質を分泌する。これが「自然免疫」だ。そして、問題の病原体の情報をつかみ、「犯人の人相書きのようなもの」が体内に伝達されると、私たちの体はこの病原体、イコール「犯人」への一斉攻撃を開始する。これを「獲得免疫」という。
ワクチンの予防接種とは、この「人相書き」を予め体に覚えさせること。ウイルスや細菌を弱らせておいて体に入れ、免疫システムにその特徴を覚えさせて撃退するのだ。免疫力はさまざまな細菌やウイルスに触れることで鍛えられる。
          
■アレルギーとは免疫システムの誤作動? 
       
かといって免疫システムが万能かというとそんなことはない。花粉症、食物アレルギー、アトピー。いまや日本人の3人に1人が、悩まされているこれらのアレルギーに免疫の働きが関係しているというのをご存じだろうか。
医学の進歩と衛生状態の改善によって、日本では寄生虫や伝染病が撲滅され、1999年からの15年間で感染症にかかった患者の数は減り続け、結核は半分にまで激減した。その一方で、小児アレルギーは増え続け、食物アレルギーも約2倍に増えている。感染症患者の数が減る一方、アレルギーの患者数が増えるという反比例の現象が起きている。
免疫学の権威である大阪大学・坂口志文教授はこういったデータをふまえ、「世の中がキレイになり、アレルギーが増えた」と指摘する。現在アレルギーは、侵入者を駆逐するためにあるはずの免疫系が自分自身を攻撃したり、本来は無害な物質をむやみに攻撃するようになったりすることで、生じると考えられ始めている。
人の体は細菌、ウイルス、寄生虫などと一緒になって、持ちつ持たれつ共生関係を築きながら進化してきたが、その相手が急にいなくなり、人の免疫系が大混乱した。その結果が現代のアレルギーだという。つまり、過度な除菌がアレルギーを増やす原因になっているというワケだ。もちろん、以前のような不潔な社会に戻れば乳幼児死亡率は昔のように上昇する。それでも、これまで悪者だと決めつけていた細菌やウイルスが、実は私たちの免疫機能を鍛え、アレルギーを防いでいたとも考えられる。
最近、私たちの消化吸収を助ける腸内の細菌の生態系「腸内フローラ」を整えることで、直接はお腹と関係のないようなさまざまな病気を治療、予防できることもわかってきている。人類は細菌やウイルスと闘いを続けてきただけでなく、実は共生してきたといえるのだ。細菌やウイルスに対するとらえ方を変えれば、人間の生命と健康の新しい常識にたどり着けるかもしれない。

                             

                               
前半部分のインフルエンザのウィルスに関する記事は、今回の本題とは関係ないが、免疫の仕組については分かりやすく説明していたので、、そのまま紹介しておく。
問題は後半分で、「アトピー性皮膚炎のこと」が登場する部分だ。

公衆衛生学から、細菌やウィルスを抑える「清潔な環境」は、どちらかといえば、ここ最近、その傾向は強くなってきている。
抗菌グッズなどが増えてきているのもその証だろう。
また、記事に書かれているように、体内の免疫系の働きがそうした外敵の「いない」環境下において、自己を攻撃する「アレルギー疾患」の増加につながってきたのは確かだろう。
だが気をつけなければらないのは、アトピー性皮膚炎の場合、「アレルギー疾患」としての側面、つまり免疫系の働きの異常状態については、「原因」ではなく「結果」である場合があることだ。
最近の研究では、皮膚のバリア機能の低下から黄色ブドウ球菌が皮膚の細菌叢を形成することで、黄色ブドウ球菌が出すデルタ毒素が体内のIgEを増加、アレルギー症状を作り出す、という研究結果が報告されている。
この場合、いくら体内のアレルギー反応の部分を「治療」しても、そのアレルギー反応を引き起こすIgEを作り出しているのが黄色ブドウ球菌ある以上、まずは黄色ブドウ球菌、という「原因」を対処することが必要になる。

こうしたアレルギーを元にした考え方は、最近の皮膚科研究においては、古いものとされているが、テレビなどの報道においては、取材不足なのか、昔に言われていて、今は一側面しか示さない「事柄」を中心においた内容になっていることが多い。
もちろん、こうしたアレルギー反応を最初の原因とするアトピー性皮膚炎の方もいる。
だが、最近、増加の傾向を示しているアトピー性皮膚炎、特に乳幼児ではなく成人の増加についてみれば、その多くはアレルギーの解決より先に、皮膚機能(主にバリア機能と水分保持機能)の改善が優先して求められていると言っても過言ではない。

最近の「清潔な環境」が、アレルギー疾患に関わることは事実だが、全てのアレルギー性疾患の「根元」が「清潔な環境」だけにあるのかというと、決してそうではない。
ここを見誤ると、一つの治療法にアトピー性皮膚炎患者を当てこむことで、誤った解決策で治療され、治癒にいたらない、というケースも出てくるだろう。
大切なのは、自分の「アトピー性皮膚炎」の原因がどこにあって、その「原因」はどうすれば解決できるのか、あるいは解決するまでの間、どういった「ケア」を行うことが、皮膚に現れた症状に対して最大限の効果を示せるのかを考えることが、肌状態のアップにつながってくることを忘れないようにしたいところだ。

                             
おまけ★★★★博士のつぶやき

最後には、腸内環境のことが書かれておるが、最近、大手乳酸菌メーカーがアトピー性皮膚炎に対して有効性を示す乳酸菌のコマーシャルを多く行っておるようじゃ。
明日は、この腸内細菌のことで少しブログを書いておきたいと思う。