アトピーのオンライン治療?

東です。

 

 

 

 

 

 

 

                
今日は、Webで、アトピー性皮膚炎のオンライン治療に関する記事が出ていましたので、紹介します。
         
         
●アトピー性皮膚炎の治療をオンラインで行うと有効か?
http://medley.life/news/item/560387bffb55a8a4090d2ed8
          
アトピー性皮膚炎は、痒みを伴う特徴的な湿疹によって診断されることが多い病気です。今回の研究では、アトピー性皮膚炎に対しオンライン上で診療を受けたときと、病院へ行き診療を受けたときの治療効果を比較しました。
            
◆オンライン診療群と診療所群にランダムに振り分け
          
アトピー性皮膚炎の子どもと大人計156人を、最初に皮膚科医のいる施設で診断されたあと、皮膚科医にオンライン(インターネット上)で診療を受け薬の処方も受ける群と、皮膚科医のいる施設へ行き診療を受ける群にランダムに分けました。
診療前後のアトピー性皮膚炎の重症度を評価し、効果を検証しました。
        
◆オンライン診療も診療所での診療も効果は同等
        
以下の結果が得られました。
2群間のPOEMスコアの変化の差は0.24(標準偏差6.59)(90%信頼区間-1.70から1.23)であり、事前に決定した同等性マージンである2.5の範囲内であった。
2群間の完治または完治に近い状態を達成した割合の差は5.1%(90%信頼区間1.7%-8.6%)であり、事前に決定した同等性マージンである10%の範囲内であった。
アトピー性皮膚炎に対するオンライン診療と診療所での診療では、その重症度に対する効果は同等であるという結果でした。
筆者らは、「直接的なオンラインケアは、慢性的な皮膚疾患の患者に対する皮膚学的なサービスを提供する革新的なモデルの代表となるかもしれない」と述べています。
今回は、皮膚疾患に対するオンライン診療の効果を検証した研究でした。画像や問診情報などをインターネット上で送ることができる社会になり、疾患によってはオンライン診療の効果を検証した研究報告も見られるようになってきました。 もちろん実現には検証されるべき課題はまだあると思いますが、個人情報の安全性なども踏まえたうえで、今後の展開に期待したいです。
         
         
アトピー性皮膚炎の場合、治療法そのものが、ほぼ「ステロイド剤」「プロトピック軟膏」といった抗炎症療法になります。
治療法が同じならば、その結果も当然、似たものになるでしょう。
そのため、対面治療とオンライン治療の差が生じないことは不思議ではありません。
おそらく、アトピー性皮膚炎の病状に対する医師の認識は、患者個人ことに異なる生活習慣や生活環境に重点は置いておらず、また、薬物治療において「症状を抑える」という治療法から考えると、そうした付随事項が薬物治療の「短期的な」効果に大きな影響は与えなくても不思議ではありません。
今後、こうしたオンライン治療が一般化してくるのかもしれませんが、問題があるとすれば、例えば感染症を併発している場合、見た目の症状がアトピー性皮膚炎の悪化状態と変わらなければ、免疫抑制系の薬剤による治療が行われることになりますし、実際の医療の現場においても、その傾向は見られます。
短期的にみれば、免疫抑制系の薬剤は炎症を抑えることができるため、感染症から生じた炎症であっても皮膚症状の改善はみられることになります。
しかし、免疫を抑制することによって、症状は抑えられても、「感染症」という病気の原因は悪化の方向に向かいますから、一部の患者は繰り返される炎症により、長期の薬物連用、という状況は心配しなければならないでしょう。
オンライン治療の場合、感染症の診断を画像だけで行うことが必要になるでしょうか、一定の薬物長期連用に至るリスクは考えられるように思います。
ネット環境の充実は、今後、こうしたオンライン治療を普及させていくのかもしれませんが、注意すべき点は見守っていくことが必要でしょう。

                         
おまけ★★★★博士のつぶやき

 

「触診」という言葉がある。
「触れて」「診断」することじゃが、医師が積み重ねた経験は、皮膚から得られるさまざまな情報を総合的に判断できるものじゃ。
体温であり、汗ばみであり、むくみであり、そうした状況は画像だけでは判断しづらいものとも言える。
オンライン治療は、確かに手軽で便利なものかもしれんが、医師の経験による「触診」もおろそかにはして欲しくないものじゃの。