ストレスは、アトピー悪化の原因?(2)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

                
今日は、昨日の続きで、ストレスがアトピー性皮膚炎に対してどのように関わるのかを書きたいと思います。

まず、なぜストレスがアトピー性皮膚炎に関わるのか、というと記事にあったような「掻きたいから掻くという、この行為を“嗜癖的掻破行動”」という部分があります。
しかし、これは同じく記事にあるような成人のアトピー性皮膚炎全体の9割を占めているか、というとそうではないでしょう。

ストレスとは精神的な負荷、そして肉体的な負荷を総称したものですが、ストレスを体が解消する場合、主に「副腎皮質ホルモン」が使われます。
副腎皮質ホルモンは、免疫機能を抑制してアレルギーの働きを抑える力もありますが、その働きよりも抗ストレスホルモンとしての働きがメインであり、ストレスが多い方は、免疫をコントロールすることがうまくできずに、アレルギーが出やすい、という説が今は主流となっているようです。

したがって、記事の最後にある、
       
       
重症の成人のアトピー性皮膚炎の大半はこうした理由であり、“心の問題”の代償行為として、“掻く”という行為が存在しているとか。
たしかに、掻いている間は気持ちいいのですが、掻くとますます症状が悪化し、悪いスパイラルに入ってしまうんですよね……。
            
という部分で「アトピー性皮膚炎の大半」とあることは、先に述べたように、決してそうではない、と言えるでしょう。
これは、実際の重症のアトピー性皮膚炎患者にインタビューすれば、すぐにわかることだと思います。
掻き始めのきっかけ自体は別にして、掻き続けている理由は「痒み」があるからだ、ということが分かるでしょう。

確かにストレスは、アトピー性皮膚炎の症状悪化に関係してくる要因です。
しかし、それは「ストレスが主要因」でアトピー性皮膚炎が悪化している、というよりも、ストレスをきっかけにして掻き始め、そこからバリア機能を掻くことで低下させることで状態を一気に悪くさせている、ということが言えます。
痒くもないのに、いつまでも掻き続ける、こうした方も中にはおられるでしょう。でも、それは成人のアトピー性皮膚炎の方の大半が当てはまる、ということではありません。
それよりも、掻き始めのきっかけが、ストレスだったとしても、そこから「掻き続ける」ことは、「痒み」を感じているからこそであり、そして掻き続けることで肌状態を大きく落とすことがあった場合、それは、継続した「痒み」があったから、と言えます。

ストレスは、ともすると、本人の「甘え」のように周囲から捉えられ、アトピー性皮膚炎の方自身が辛い思いをすることもあります。
しかし、ストレスとは、アトピー性皮膚炎の発症、症状悪化のいずれにも関わることはあっても、それが痒みの代償として症状を悪化させ「続けて」いるわけではありません。
こうした「誤解」は、アトピー性皮膚炎の方にとってプラスとなる場合よりもマイナスとなることの方が多く、家族を含めた周囲の方は、正しい認識を持つようにして欲しいところです。

                       
おまけ★★★★博士のつぶやき

「掻き癖」というのは、確かにあるし、それがストレスが要因となっておることもあるじゃろう。じゃが、そうした「掻き癖」そのものがほとんどの成人のアトピー性皮膚炎の症状を悪化させている「主要因」というと、それは語弊があるじゃろう。
アトピー性皮膚炎の原因は千差万別じゃ。同時に、その解決に至る道も、個人個人の道は異なる。
自分にとって「解決に至る正しい道」を選ぶためにも、正しい情報を得て欲しいところじゃの。