ストレスは、アトピー悪化の原因?(1)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

               
アトピー性皮膚炎でお悩みの方は、ストレスが多い時期、症状が悪化した経験は多くの方があるのではないでしょうか?
気持ちの問題が、実際に痒みや炎症に影響して、それが症状悪化につながることは、内分泌の関係からも確かです。
また、イライラすると体を掻いていた、という「掻き癖」となって経験がある方もおられると思います。

ただ、そうしたストレスが「掻き癖」に直接関わるのか、というと必ずしもそうとは言えない面があります。
まず、皮膚科の専門医の見解がWebにありましたので見てみましょう。
            
          
●治らない原因はソレ!? 「大人アトピー患者」9割が抱えている問題とは
http://news.ameba.jp/20150413-965/
            
重症化しやすいといわれている“大人のアトピー”。大人になってからアトピーを発症し、悩まれている方も少なくないですよね。
もともとは子どものときに発症しやすく、年齢とともに治るとされていたアトピー性皮膚炎ですが、大人になっても治らなかったり、大人になってから発症したりするのは、何か理由があるのでしょうか?
そこで今回は、川島眞先生の著書『皮膚に聴く からだとこころ』を参考に、大人のアトピーについて考えていきたいと思います。
             
           
■昔は“大人のアトピー”はなかった
           
同著によれば、川島先生が医師になった昭和50年代は、アトピー性皮膚炎は“子どもに多い普通の湿疹”という認識であり、「中学生くらいには治ります」というように伝えていたとのこと。また、その当時は、成人の方にアトピー性皮膚炎と診断すること自体、ほとんどなかったといいます。
          
 <皮膚の成長とともに、精神面での成長も相まって、掻くという行為を抑えられるようになり、アトピーもよくなっていたのです。>
          
本来であれば、大人になるにつれ、抑えられる“掻く”という行為。掻くのを抑えられず、大人になってもアトピーが治らない何かしらの背景があるということでしょうか。
        
             
■掻くという行為は“心の問題”の代償行為?
          
筆者も20代半ばに、背中や腕の一部分に皮膚炎ができ、皮膚科に通院していたことがあります。先生からは「掻くという行為を通してストレスを発散している可能性があるので、上手にストレスを発散をしてください」などと言われたことがありました。
同著でも、川島先生が患者さんに、かゆみ以外の掻く理由を質問したところ、次のような回答があったそうです。
             
 <(略)「イライラすると掻く」「触っていると落ち着く」「掻いていると気が紛れる」「掻くとすっきりしてやめられない」「ストレス解消」と、やはり、かゆいから掻いているわけではなかったのです。>
             
重症の成人のアトピー性皮膚炎の大半はこうした理由であり、“心の問題”の代償行為として、“掻く”という行為が存在しているとか。
たしかに、掻いている間は気持ちいいのですが、掻くとますます症状が悪化し、悪いスパイラルに入ってしまうんですよね……。
          
           
■大人のアトピー患者の9割は“心の問題”を抱えていた!?
          
かゆいから掻くのではなく、掻きたいから掻くという、この行為を“嗜癖的掻破行動”と呼ぶとのこと。
        
 <(略)この嗜癖的掻破行動を行っていたアトピー性皮膚炎患者87例を精神科医に診てもらったところ、なんと「診断なし」と判断されたのは1割のみで、残りの9割はなんらかの精神的な問題を抱えていることが判明しました。>
          
アトピーの増悪に関与していた問題は、家庭内の問題や、職業上の問題、教育上の問題などであることもわかったそうです。
これらの問題を今すぐ取り除くのは難しいこともあると思いますので、ストレスを溜めすぎず、誰かに話を聴いてもらうなどして、ストレスを発散していきたいですね。
             
            
以上、大人のアトピーについてお伝えしましたが、いかがでしたか? ストレスが大人のアトピーに大きな影響を及ぼしているということに、意外に思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「ストレスも1つの原因かもしれない」と捉え、もし思い当たる節があるという場合には、“ストレスに感じているもの”と上手に付き合っていきたいですね。
              
             
記事中では、
        
      
<「イライラすると掻く」「触っていると落ち着く」「掻いていると気が紛れる」「掻くとすっきりしてやめられない」「ストレス解消」と、やはり、かゆいから掻いているわけではなかったのです。>
        
とあり、記事全体から読み取ると、アトピー性皮膚炎の方は、ストレスで掻いてしまう方は、そのほとんどが、痒いから掻いているわけではない、と思う方が多いのではないでしょうか?
これはインタビューアーの方の質問の仕方、あるいは回答の捉え方に問題があるのかもsりえませんが、アトピー性皮膚炎の方が「肌を掻く」という行為を行う場合、そのほとんどは「痒いから掻く」のだと言えます。
もちろん、記事にあるように、痒くなくても無意識のうちに掻いてしまう、ということはあります。
例えば、小さなお子さまで、興味のあるアニメを見ていると掻かないのに、コマーシャルになる、あるいはアニメが終わってしまうと肌を触り始め、そこから本格的に掻きだしてしまう、というケースがあります。
この場合も、肌を「掻き始めた」最初のきっかけの部分で「痒み」を感じているわけではないことは確かです。
しかし、痒みを感じていなければ、そうした「掻く」という行為は一時的なものであり、反復継続することはありません。なぜなら、掻く行為そのものが反復継続した場合、皮膚へのダメージは大きく、そこには「掻くことによる気持ちよさ」を通り越して「掻くことによる痛み」を感じることもあるからです。

つまり、「掻き始め」という部分では、記事にあるように痒みとは関係ない要因(ここでは、ストレス)が関わることはあったとしても、アトピー性皮膚炎の方が、身を捩ってでも掻きむしる、という行為の中には、必ず「痒み」を伴っている、と言えるでしょう。
この「掻き始め」なのか「掻く行為全般」なのかは、アトピー性皮膚炎の方の肌の状態が掻き壊しにより悪化、そしてそこからバリア機能を低下させてさらに悪化させていく悪循環を生みやすいことから考えても、大きなポイントと言えます。

では、ストレスは、どのようにアトピー性皮膚炎に関わるのでしょうか?
続きは明日、書きたいと思います。

                          
おまけ★★★★西のつぶやき

記事では、

 <皮膚の成長とともに、精神面での成長も相まって、掻くという行為を抑えられるようになり、アトピーもよくなっていたのです。>

とあるが、専門医の多くは、こうした認識でいるのだろうか?
小児期のアトピー性皮膚炎は、成人から発症するアトピー性皮膚炎と原因が異なることが多い。
前者が免疫機能を原因とすることが多いのに対して、後者は皮膚機能が原因となることが多い。
精神が成長しないとアトピー性皮膚炎が治らない、と誤解されかねない表現は注意して欲しいところだ。