最新のアレルギーの考え方(1)

東です。

 

 

 

 

 

 

                         
今日も、昨日に続いて、免疫に関する最新の記事を紹介しましょう。
長い記事ですので、2回に分けて紹介したいと思います。
              
          
●変わるアレルギー、「腸内フローラ」「Tレグ(制御性T細胞)」「舌下免疫療法」「特異的経口耐性誘導(SOTI)」の威力
http://www.mededge.jp/b/tech/11255
         
2015年4月5日、NHKスペシャルで「アレルギー」の新しい動きが放送される。Medエッジの最新の記事からも振り返ってみよう。
          
■過剰な免疫を防ぐ「制御性T細胞」
         
ぜんそく(喘息)や花粉症、食物アレルギーなどアレルギーはありふれた病気だろう。そもそもアレルギーとは、本来ならば体を守るための免疫が過剰になり、自分自身を攻撃することで起こる病気だ。
アレルギーを含めた免疫の研究が進んでおり、予防や治療の常識に変化が起きようとしている。例えば、最近、ほかの分野でも注目されている腸内細菌との関係が指摘されるようになっている。Medエッジでも腸内フローラ、腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)という腸内細菌の集まりと病気との関係を取り上げてきた。アレルギーについても伝えてきた。
注目された報告の一つは、赤ちゃんと微生物の関係についての研究報告だ(赤ちゃんは誕生後、微生物にさらすと良い、母乳も含め免疫を強める要因にを参照)。誕生後に、微生物に触れる機会が増えるとアレルギーになりにくいというものだ。その背景にある要因として、体内で免疫を担う細胞の一つである「制御性T細胞(せいぎょせいてぃーさいぼう)、Treg、Tレグ」の役割が指摘されている。アレルギーで起こっている問題である免疫系の攻撃力に働きかけて、過剰にならないようにするというものだ。
幼少期から微生物に触れると、このTレグが増えて、アレルギーになりにくくなるとはっきりしてきた。腸内フローラとアレルギーとの関係につながる発見だ。
          
■フィーカリバクテリウムとTレグ
            
より直接的に腸内細菌とアレルギーとの関係に迫ろうとする研究も出ている。腸内細菌の状態を調べて、アレルギーを起こす子では腸内細菌の多様性が低いと判明したのも見逃せない(食物アレルギーが出る子と出ない子、その裏には腸内細菌を参照)。
有力科学誌ネイチャーの腸内細菌の特集では、メカニズムを解説している(遺伝子、食物繊維、腸内細菌の3つに意外な関係、腸内フローラの新しい研究を参照)。腸内細菌は腸内の食品を発酵させて、化学物質を副産物として出している。「フィーカリバクテリウム・ プラウスニッツィ(Faecalibacterium prausnitzii)」と呼ばれる菌を含めた善玉菌がアレルギーと関係するという報告だ。この腸内細菌は腸内の粘液の層で増殖しており、発酵によって「酪酸エステル」をはじめとする副産物を作っている。酪酸エステルは「短鎖脂肪酸」という短い分子から成る。この酪酸エステルが、Tレグを増やして、アレルギーを防ぐと説明している。
逆にフィーカリバクテリウム・ プラウスニッツィイをはじめ微生物が不在だと、炎症性腸疾患や肥満などの病気になりやすくなる。
             
■腸内細菌とアレルギーに関係
        
微生物に触れるとアレルギーが抑制されるという関係はアレルギーと生活習慣の関係を調べた研究からも分かった。皿洗いをしている子どもでアレルギーが半減するという報告は興味深い(皿の手洗いで子どものアレルギーほぼ半減、食器洗い機を使うよりも少なくを参照)。
皿洗いをしている子どもは、食器洗い機で皿を洗っている家庭よりもアレルギーが少なくなるというものだ。さらに、発酵食品を食べる量が増えるほどアレルギーが減るほか、農場で直接買ったものを食べる量が増えるほどアレルギーが減ると発見された。
微生物との接点とアレルギーの関係がはっきりしてきている。Tレグを含めた免疫への働きかけの仕組みは今後さらに注目されそうだ。
         
        
今日は、前半部分の記事を紹介しました。
明日は、食物アレルギーに関する部分を紹介いたします。

                            
おまけ★★★★博士のつぶやき

結局のところ、免疫システムはTリンパ球とBリンパ球の相互の働きの結果によるものじゃから、昨日、東君が書いておったように、まずはTリンパ球の働きの部分、つまり指令塔をどうするか、ということになるのじゃろう。
最後の部分にあるように、そこに生活習慣が絡んでくるのは興味深いところじゃの。