体をゴシゴシ洗うことに気をつけましょう(1)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                       
昨年の記事ですが、朝日新聞に入浴とアトピー性皮膚炎に関する記事が出ていましたので、紹介したいと思います。
         
       
●「体をゴシゴシやめて」 入浴に気をつけ、冬の皮膚の乾燥防ぐ
(朝日新聞  2014.12.13)
        
        
2年ぶりに東京で冬を迎え、とにかく乾燥が気になり、ハンドクリームが欠かせません。首に湿疹ができ、医院を訪ねると「手と足が乾燥してるね。保湿しないと皮膚のバリアー機能が働かないよ」といわれました。どうすればいいでしょうか。
        
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表皮は異物の侵入を防ぐバリアー機能を担っている。重要なのは体表に近い「角層」だ。
表皮の深くで増えた表皮細胞は、層状になって順番に体表側に押され、死んだあと角層を形成する。角層は三層に分かれ、主に一番下の層がバリアー機能を担う。また、角層のすぐ下で作られる「フィラグリン」というたんぱく質は、分解されて角層の保湿因子になる。
角層が壊れるとバリアーが弱まり、外敵(抗原)が侵入しやすくなる。こんな時は、表皮の下の方にある「ランゲルハンス細胞」が角層のすぐ下まで手を伸ばして抗原をとらえ、排除するよう免疫細胞に伝える。
角層に注目してアトピー性皮膚炎を研究する慶応大学皮膚科の天谷雅行教授は「抗原が通りやすいか、通りにくいかの勝負は角層で決まる。角層の構造を保つスキンケアが大切です」と話す。アトピーの患者はフィラグリンを作る遺伝子の変異が多いと分かってきているという。
乾燥は角層の大敵。湿度が60%を切ると、角層から水分が失われていく。東京・大手町の昨年12月の平均湿度は52%で、100年前より17ポイント低くなった。暖房による乾燥も加わり、角層には厳しい季節だ。
         
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温かいお風呂は気持ちいいが、気をつけないとかえって乾燥を進める一因になるようだ。
花王スキンケア研究所の石田耕一・主席研究員によると、入浴すると角層に含まれる保湿成分が湯に溶け出す。このため、風呂から上がるとすぐに乾燥が始まり、入浴前を100とすると、20分後には80まで下がってしまうという。
「風呂から上がったら、できるだけ早く、10分以内には保湿剤を塗りましょう。保湿剤が入った入浴剤を入れると、保湿成分が溶け出すのを抑え乾燥しすぎるのを防げます」
お年寄りは特に注意が必要。順天堂東京江東高齢者医療センターの植木理恵・皮膚科科長によると、高齢者の皮膚は薄く、保湿成分や皮脂を作る能力も低いので、乾燥しやすい。
乾燥による刺激が続くと、知覚神経が角層のすぐ下まで伸び、かゆく感じるようになる。バリアー機能が低下していることもあって、皮膚をひっかくと皮膚炎を起こしやすい。
70歳前後以上の世代は、高度成長期に家風呂とナイロンタオルが普及し、体をゴシゴシ洗う習慣がついている。このような強い洗い方では角層がそぎ落とされる恐れが高まるという。
「42度より低い湯に2~3分つかった後、かるくなでれば、古い角層は自然にはがれます」と植木さん。(寺崎省子)
              
【乾燥から守る】
●ゴシゴシこすらず、お風呂やシャワーのお湯と一緒に手でさっと洗い流す
●毎日せっけんで洗うのは、首から下は、わきの下と股だけ
●風呂から上がったら顔は3分以内、体は10分以内に保湿剤を塗る
●部屋の湿度は50~60%に

                          

                     
記事のポイントはいくつかありますが、まず一つは
        
「乾燥は角層の大敵。湿度が60%を切ると、角層から水分が失われていく。東京・大手町の昨年12月の平均湿度は52%で、100年前より17ポイント低くなった。暖房による乾燥も加わり、角層には厳しい季節だ。」
        
という部分でしょう。
アトピー性皮膚炎はここ十年~二十年で急激に増加してきた疾患ですが、お肌を取り巻く要因も、昔と今とでは違ってきている、それもお肌にとって負荷がかかるような状況で悪化している、ということでしょう。
これは、今後も、同様の変化が続いていく可能性も示唆しています。
もしかすると、後10年たつと、湿度はさらに数%低下していた、ということも考えられます。
つまり、環境的な要因は常に変化するため、その変化に合わせて対処も考えなければならない、ということです。
分かりやすい例でいれば、オゾン層の破壊の問題があるでしょう。
昔は平気だった日光浴も今は、オゾン層が破壊されることで、皮膚へのダメージが問題となりつつあります。今は、紫外線対策を行う「必要」があるようになった、ということです。
同様に、この乾燥に対する対策も、昔はあまり必要なかったかもしれませんが、今の時代は、その対策がないと、お肌にとって影響が現れる可能性がある、ということです。

もう一つの問題が、記事にあるように「洗い方」という部分でしょう。
少し長くなるので、続きは明日にしたいと思います。

                            
おまけ★★★★中田のつぶやき

あとぴナビでは、昨年の夏頃から記事にある「フィラグリン」を考えたサプリメントのモニターを行ってきましたが、その数値からは、確かにアトピー性皮膚炎の症状に合わせて、低い傾向がみられる、ということがあります。
以前、ある医師から「医学的な基準値とは、『健康そうな人を集めてきて検査し、上と下の2.5%ずつを省いたもの』だから、目安に考えた方が良い場合がある」ということを聞いたことがあります。
このフィラグリンの数値も、基準値が作られるまでには、まだ相当な時間がかかることが予想され、同時に、そこに個人差の部分も加味することは必要なのでしょうね。