アトピー性皮膚炎の原因を考察する(2)

今日は昨日の続きじゃ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                     

皮膚機能と免疫機能、それぞれの異常状態を引き起こす原因がどこにあるのかを考えてみたい。

                               

●皮膚機能の異常の原因

現在、皮膚機能の異常の原因として考えられておるのは、角質層の因子であるセラミドやフィラグリンが不足しており、そこから皮膚の乾燥やバリア機能の低下を招くこと、とされておる。
そうした因子が不足しておる原因は、遺伝的な要因と考えられている部分があり、遺伝的な要因が関与している場合には、遺伝子を変える=遺伝子治療しか方法はないじゃろう。

じゃが、実際、アトピー性皮膚炎はここ10年、20年で急増してきた疾患じゃ。
ヒトの遺伝子は、そうたやすく代わるものではなく、仮に一部が変化したとしても、その変化した部分が多くのヒトに共通して生じる、ということは考えづらいじゃろう。

昔のヒトの皮膚の状況は、今では調べることは難しいわけじゃが、昔は今ほど、アトピー性皮膚炎が多くなかったことを考えると、そこから二つのことが推測できる。

まず一つ目は、昔のヒトも遺伝子的には、そうしたセラミドやフィラグリンが少ないヒトが今と同じようにいたが、環境的な要因などで、そうしたマイナス点が痒みや炎症につながることがなかった、という考え方じゃ。
もう一つは、遺伝的な要因から先天的にフィラグリンやセラミドが不足しているのではなく、皮膚機能の異常状態に、そうしたフィラグリンやセラミドが関与していたとしても、それらは後天的な影響により、減少した、ということじゃな。

今のところ、そうした先天的な部分と後天的な部分を考察する研究の報告などを見たことはないので、そうした研究がおこなわれておるのかどうかは分からんが、前者であれば、遺伝的な要因よりも環境的な要因に目を向けるべきじゃろうし(昔のヒトは、今ほどアトピー性皮膚炎が多くなかったことから)、後者であれば、後天的な影響とはどこにあるのかを探っていくべきじゃろう。

正解はもちろん、研究を経て、臨床を積み重ねることでしか実証されないわけじゃが、推測してみると、こうした皮膚機能の異常が生じた原因は、前者でも後者でも、やはり「生活環境の中」にあると考えてみることが必要に思う。

現在、それらの要因は、いくつかの研究がなされておるが、影響があると考えれる原因は次のものがあるじゃろう。

・界面活性剤による影響
皮膚の洗浄は、今は多くのヒトが合成の界面活性剤のものを使用しておる。また、洗濯洗剤も合成の界面活性剤が主流であり、それらが、皮膚に影響を与えておる、という考え方じゃ。
実際、そうした界面活性剤の影響を研究しておる医師によれば、界面活性剤を一切使用しないことで症状が改善する例がある、ということじゃ。
ただし、この場合の「界面活性剤」は合成か天然かを問わず、純石鹸もダメ、ということじゃったがの。

・エアコンの影響
今は、公共的な場所や会社では、冷房、暖房ともにエアコンが普通に使われておる。
自宅でも暖房をエアコンに頼っておる方は多いのではないじゃろうか?
エアコンは、暖房でも冷房でも、湿度を低下させやすい。
湿度が低下することで、皮膚の水分蒸散量が増加した状態が続き、皮膚が乾燥した状態になりやすい、つまり水分保持が低下した状態になって、バリア機能が低下したり、痒みの神経線維の問題が生じやすくなる、ということじゃ。

・食べ物の影響
最近は、加工食品を口にする機会が増えておる人は多いのではないじゃろうか?
コンビニやスーパーの総菜は、基本的に、防腐加工がされておることが多い。でないと、傷んだ場合、食中毒などの問題が生じるからの。
そうした食品に含まれる添加物が、皮膚に影響を与えておる、という研究もされておるようじゃ。
また同時に、腸内環境がアトピー性皮膚炎やアレルギーに深く関与しておることは広く知られておるが、腸内環境は口にする食物の内容により、異なることになる。
そうした面も関係があるのかもしれんの。

他にも、考えるといろいろな「要因」は考えられると思うが、いずれにしても、皮膚の機能に異常を生じたことは、毎日の生活環境や生活習慣の中に潜んでいる可能性がある、ということじゃの。

明日は、もう一つの「免疫機能の原因」について考えてみたい。

                               
おまけ★★★★東のつぶやき

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
今日、博士が取り上げていた項目は、あとぴナビでも、いろいろな医師や専門家に話を聞いています。
一つ注意するべき点としては、そうした項目がアトピー性皮膚炎全体の原因には成り得ていない、ということでしょう。
一つの項目を忠実に守って症状が改善されなかった方が、他の項目を守ることで症状が改善した、という例は数多くありますので、気をつけましょう。