ランゲルハンス細胞とスキンケアの関係とは??

北です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                 
さて、読者の方から「最近、ある雑誌で抗炎症スキンケアという記事があって、ランゲルハンス細胞が皮膚の免疫機能には大切、という内容でした。確か、以前にあとぴナビでもランゲルハンス細胞の記事を読んだことがあるのですが、いつの号でしたでしょうか?」というお問合せをいただきました。

ランゲルハンス細胞は、皮膚のバリア機能に大きく関わっていて、感染症などから皮膚を守る大切な役割を持っています。
でも、このランゲルハンス細胞は、ステロイド剤の連用により減ることが分かっています。
昨年の8月号の特集で掲載された記事ですが、内容を紹介したいと思います。
            
             
●2013年8月号特集記事
4人の医師に聞く「アトピー性皮膚炎治療の真実」
最新論文が示すステロイド剤とプロトピックが身体にもたらす弊害
          
■ステロイド剤は、ランゲルハンス細胞を死滅させる
          
・ランゲルハンス細胞は異物から体を守る
            
表皮細胞の2~5%を占めるランゲルハンス細胞は、樹枝のように伸びた突起部分で外部から皮膚に侵入してくる異物(ウイルス・細菌・化学物質など)を見張って有害な異物の侵入を脳に伝え、皮膚のバリア機能の役割を担っています。
         
・ステロイド剤3週間でランゲルハンス細胞の73%が死滅
          
ステロイド剤をぬることによってランゲルハンス細胞が減ってしまうことも、実験によって明らかになっています。ベトネベート(強いランクのステロイド剤)を健康な成人男性に1日2回ずつ5日間ぬり続けたところ、ランゲルハンス細胞の半分が死滅しました。同じ実験をアトピー性皮膚炎患者でも行ったところ、はじめの1週間では細胞数にあまり変化が見られませんでした。しかし2週間後には顕著な減少が認められ、3週間後にはなんと73%が死滅してしまいました。
         
・一度減ったランゲルハンス細胞は、なかなか再生しない
          
一度減ってしまったランゲルハンス細胞は、なかなか再生しないこともわかっています。こちらはマウスを使った実験ですが、再生には50日間を要したというデータがあります。減るのは早いですが、再生するのにはその何倍もの時間がかかるようです。
          
・ステロイド剤によって感染症リスクはますます高まる
            
ステロイド剤によって、皮膚のバリア機能を担う抗菌ペプチドとランゲルハンス細胞は両方とも減ってしまいます。さらには体の免疫機能を司るT細胞(免疫細胞)までもが減っ
てしまうことがわかっています。これでは皮膚の免疫力は下がる一方です。ステロイド剤をぬり続けることによって、皮膚はますます外部からの刺激を受けやすくなり、感染症のリスクはますます高まります。
          
              
ランゲルハンス細胞は、皮膚の感染症防御やバリア機能の維持を行うためには、重要な役割を担っていることが分かります。
このランゲルハンス細胞を減少させることは、こうした皮膚防御機能を低下させていることにつながり、ステロイド剤による皮膚感染症の誘発が増大する、という副作用も、こうしたところも関係しているのでしょう。
いずれにしろ、ステロイド剤の長期連用されている方は、皮膚の防御能力が低下してないかはチェックした方がよいかもしれませんね。

                      
おまけ★★★★北のつぶやき

この記事が掲載された昨年8月号のあとぴナビでは、他にも3人のドクターにステロイド剤治療をテーマにお話をお聞きいたしました。
興味のある方は、電子版あとぴナビでご覧ください。
●電子版あとぴナビ2013年8月号
http://www.atopinavi.com/eb/201308_navi/index.html