白血球分化の仕組みが解明。

東です。

 

 

 

 

 

 

 

                      
さて、アトピー性皮膚炎に関してアレルギー的要因においては、IgEなど免疫が関与していることが分かっていますが、こうした免疫の仕組みについて、東北大で研究発表がありましたので紹介したいと思います。
             
          
●白血球分化の仕組み解明・東北大グループ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141027-00010000-khks-soci
              
東北大大学院医学系研究科の伊藤亜里研究員(免疫学)、五十嵐和彦教授(生化学)らの研究グループが、白血球が働きの異なる二つの免疫細胞に分かれる仕組みを解き明かした。今回、特定の遺伝子が「スイッチ」になって白血球の分化を制御していることを発見した。研究が進めば、アレルギー性疾患の解明や薬の開発にもつながると期待される。
白血球の免疫機能には「自然免疫」と「獲得免疫」がある。自然免疫は清掃細胞のマクロファージなどが体内に侵入した病原体を食べて殺し、獲得免疫は出合った病原体を記憶して抗体を作る。自然免疫で対抗しきれなかった病原体には、獲得免疫が強力に働く。
研究グループがマウスを使って白血球などの基になる造血幹細胞の分化を調べたところ、複数の遺伝子スイッチ(転写因子)が自然免疫細胞への分化を抑制していた。遺伝子スイッチを欠損させたマウスでは、自然免疫細胞への分化が増え、獲得免疫細胞への分化が減少した。
免疫反応が過剰に起きるとアレルギー症状を引き起こす。また、関節リウマチや生活習慣とは無関係の1型糖尿病は、免疫が誤って正常な組織を攻撃してしまう自己免疫疾患と呼ばれ、自然免疫と獲得免疫のバランスが崩れて発症すると考えられている。
造血幹細胞から免疫細胞に分かれる仕組みは、これまで解明が進んでいなかった。五十嵐教授は「免疫バランスが遺伝子レベルで調節される仕組みの一端が分かった」と説明。「免疫関連疾患の理解が進めば、薬剤の開発にも役立つだろう」と期待している。
               
           
この研究がアトピー性皮膚炎にどのように関わっていくのかは、今後の研究次第かとは思いますが、アトピー性皮膚炎症の方に関係するIgEが増加する仕組みの一つには、記事にあるような白血球分化が関わっていることは確かでしょう。
今回の記事にあるように、特定の遺伝子がアレルギーに関する免疫を分化させる働きに関わっていると仮定した場合、分化を抑えるための「遺伝子治療」という方向性もゆくゆく考えられていくのだと思います。

もっとも、かといって、アトピー性皮膚炎の原因をIgEだけに求めていると、他の要因からアトピー性皮膚炎の症状がある方にとって、「原因不明」ということも起こりうるかもしれません。
アトピー性皮膚炎の原因は多岐にわたり、その症状の現れ方の個々人により異なります。
一つの原因は一つの結果につながりますが、一つの結果は必ずしも一つの原因から生まれないわけでないことは承知しておきましょう。

                
おまけ★★★★大田のつぶやき

アトピー性皮膚炎に関わる因子は、生活因子、環境因子など多岐にわたります。
今回の白血球分化が関わるアトピー性皮膚炎の症状も、そういった点では、アトピー性皮膚炎全体をカバーしているのではありません。
自分のアトピー性皮膚炎と他人のアトピー性皮膚炎は、共通してくる部分が多いかもしれませんが、必ずしも「一致」すると限らないことは承知しておきましょう。