MRSAを青い光で退治?

東です。

 

 

 

 

 

 

 

                 
今日は昨日に続いて、最新の記事を紹介します。
今日の記事はアトピー性皮膚炎の人にも関係する感染症、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)を「青い光」で治療することに成功した、という記事です。
         
       
●MRSA、青い光で退治 患部に照射 マウス実験で成功
http://mainichi.jp/select/news/20140821k0000m040148000c.html
             
大阪市立大医学部の鶴田大輔教授らの研究グループは、抗生物質が効きにくい多剤耐性菌のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染の新たな治療法として、抗生物質を使わず患部に青い光を当てて菌を殺すことに、マウスの実験で成功したと発表した。感染症治療には抗生物質が有効だが、多用すると新たな耐性菌を生む恐れがあり、新治療法の実用化が期待される。21日、米オンライン科学誌プロス・ワンに掲載される。
鶴田教授によると、皮膚の傷にMRSAなど多剤耐性菌が感染すると治癒が遅れ、全身やけどでは死亡するケースもあるという。
実験は、光の照射前にアミノ酸の一種の5-アミノレブリン酸(5-ALA)を注射する方法を使った。増殖している菌は5-ALAを取り込み、5-ALAは菌の内部で、青い光を受けると活性酸素を生じる物質に変化する。活性酸素は細胞膜を破壊し、菌を死滅させる。
免疫力を低下させたマウスの背中に直径6ミリの傷を作り、傷口にMRSAを感染させて治療法の有効性を調べた。5-ALAを注射し、青色発光ダイオードで光を約1分間当てる治療を毎日続けると、13日目で傷口が塞がり、菌の量は100分の1程度に減った。治療しないと傷口は2割程度しか回復しなかったという。
MRSA以外での実験も、今後予定している。鶴田教授は「数年内に感染症治療にも使えるようにしたい」と話している。
          
               
細菌に対する抗生物質の治療は、細菌側が抗生物質に対抗するために進化し、耐性を持つ、という問題がどうしても生じます。
昨日、紹介したインフルエンザウィルスがヒトの免疫機能を低下させるタンパク質を作っている、というのと同様に細菌も生き延びるために対抗する、ということです。
今回の記事では、特定のアミノ酸をあらかじめ注射しておくことで、そのアミノ酸を取り込んだ細菌が青い光を受けることで活性酸素により細胞膜を破壊され死滅する、という方法です。
もっとも、細菌自体がこの方法に対抗するため、こうしたアミノ酸を取りこまなくなる、といったこともあり得るかもしれませんが、少なくとも、現時点では「耐性菌」を生む恐れはないと言えるでしょう。
アトピー性皮膚炎の方が罹りやすい、とびひなど細菌が関係する皮膚疾患(感染症)はいろいろとありますが、そうした治療にも役立つかもしれませんね。
今後の研究に期待したいと思います。

                         
おまけ★★★★大田のつぶやき

光の照射により、細菌を死滅させる、というのは面白い方法だと思います。
もちろん、前提条件として特定のアミノ酸を取りこませる、ということが必要なようですが、発想を変えると、アミノ酸を食品などで摂取することで体内での細菌の活動にも影響を与えることができるようになるかもしれません。
副作用も慎重に調べる必要はありますが、「薬物」とは違った発想での治療法が作られることになるかもしれませんね。