【Q&A】春先の症状悪化の対策は?(1)

今日は、読者からいただいた質問にお答えしたいと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                           
●Sさんからのご質問

ブログを読んで、博士に質問があります。
数年前から突然、アトピーになり、ステロイドとプロトピックを使い分けながら治療を行って、ここ半年は落ち着いた状態でした。
今年に入ってからは薬も使わなくなるほど、良い状態でした。
でも先月の終わりぐらいから突然、顔と首、お腹がジュクジュクし始め、夜は猛烈なかゆみに襲われるようになりました。
体液も出始め、シャツにはべったり黄色い体液が貼りついた状態です。
夜も眠れず、2週間前から、病院で処方された薬を塗っていますが、症状が全然、良くなって来ません。
顔は弱いステロイド、首とお腹はプロトピックを使っています。
知人に聞くと、これは薬のリバウンドではないのか、と言われました。
病院の先生に尋ねたら、リバウンドという症状はステロイドの使用では起きない、勝手に薬を止めるからアトピーが悪くなっただけ、と言われました。
では、薬を使い続ければアトピーは出ないのでしょうか、薬を使い続けても副作用はないのでしょうか、と尋ねたところ、薬を使っていても悪くなることもあるし、薬である以上、使い続ければ副作用が出ることもある、だが、そうしたことは、今の段階では分からない、と言われました。
でも、薬を一生懸命塗っていても、症状が良くなってきていないことが分からず、病院の先生は、薬が効かないぐらいアトピーが悪くなっている状態だから、と言います。
今まであまり気にしていなかったのですが、いろいろ情報を調べると、今の私の状態が、ステロイドやプロトピックの副作用でないと、言い切れるものが見つからず、今の状態に薬が効かないことの理由がアトピーが悪くなりすぎた、というのも納得できませんでした。
私の今の状態は、ステロイドやプロトピックの副作用ではなく、アトピーが悪くなりすぎたせいなのでしょうか?また、今の状態はこのままステロイドとプロトピックを使い続けることで良くなっていくのでしょうか?
アドバイスいただければと思います。

                        

                    
Sさん、こんにちは。
まず、今の状態についてじゃが、いくつかの可能性は考えられるじゃろう。

医師は、ステロイド剤の中断による症状悪化はリバウンドではなく、アトピー性皮膚炎の悪化によるもの、と言ったようじゃが、ここでいう「リバウンド」の意味合いをどのようにとっておるのか、ということもあるのじゃろう。
一般的な意味合いとしては、薬物が持つ直接の副作用の症状、と捉えられることが多いようじゃが、そういった意味合いで考えると、医師が言う通り、ステロイド剤の中断による症状悪化は「リバウンド、とは言えない面もある。
じゃが、ステロイド剤の使用により受けた体の影響、という点から考えると、「ステロイド剤の使用を継続しなければ現れなかった症状」という点もあるのは確かじゃ。
ステロイド剤がアトピー性皮膚炎に「効果がある」のは、免疫抑制作用により、炎症を抑えることでかゆみを抑える、という働きによる。
ステロイド剤を使い続けることは、塗布部位における免疫を抑制し続けることにもなる。
そのため、感染症に罹りやすい症状が現れることになり、それが「リバウンド」症状として認識されることもある。
また、ステロイド剤の反復継続使用は、IgEの受容体の一つ、ガレクチン3とB細胞の中のsIgE-B細胞、そしてサイトカイン(Il-4)の関係で、IgEそのものを増強することが分かっておるから、そうした点から考えると、医師が言うところの「アトピー性皮膚炎が悪化した」というのは、ステロイド剤の使用を中断したからではなく、ステロイド剤の使用を反復継続してきたことによって生じてくることも考えられる、と言えるじゃろう。

したがって、今の状態が生じておる可能性の一つとして、ステロイド剤を反復継続使用してきたことによる「反動」、それをリバウンドと呼ぶかどうかは別にして、ステロイド剤の使用を起因として生じておる可能性がある。

もう一つの可能性は、季節的なアトピー性皮膚炎の悪化要因が重なったことで、アトピー性皮膚炎そのものが悪化した、ということじゃ。
つまり、いったん、アトピー性皮膚炎の症状は落ち着いておったのが、ステロイド剤の使用を中断したこととは関係なく、他の悪化要因を受けたことで、症状が悪化しはじめた、というケースじゃな。

時期的に、3月下旬ころから症状が悪化しはじめたことを考えると、両者ともに可能性はあるのじゃが、黄色い体液が出ておること、ステロイド剤やプロトピック軟膏を使用しても、炎症を抑えることができない状態になっておることを考え合わせると、上記の二つの理由がかみ合って生じておる可能性が最も高いように思うの。

では、そうした場合、どのように対処していけば良いのじゃろうか?
長くなるので、続きは明日じゃ。

                    
おまけ★★★★大田のつぶやき

アトピー性皮膚炎の症状が悪化する要因は、さまざまなものが考えられます。
今日、博士が取り上げたように、薬物の使用、季節的な要因以外にも、精神的なストレスが関わっていたり、食事や汗の対処など、生活内の要因もあります。
そうした原因を特定することが難しいことが、アトピー性皮膚炎への対処を難しくしていることは確かですが、一つずつ考えられる原因に対処していくことは大切でしょう。