筑波大学に取材に行ってきました

編集の北です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                    
さて、以前、ブログでも紹介した腸内環境がアレルギーに影響を与えることに関する筑波大学の研究について取材をお願いしたところ、先日、取材をお受けいただきました。
元記事については、下記をご覧ください。
         
          
●腸内細菌のバランスの乱れが、喘息を悪化させるメカニズムを解明
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20140116/
             
                
これまで、腸内環境が免疫に与える影響は、さまざまな分野で実証されていましたが、なぜ、そういった影響が出るのかについては分かっていませんでした。
一般的には、腸内では体全体の免疫活動の70%を占めているため、腸内環境が乱れることで、その70%の免疫活動に影響が生じることがアレルギーにつながっているのではないか、だから腸内環境を整えれば体全体の免疫活動のバランスが良くなることでアレルギーも抑えられるのでは、という考え方が主流だったと思います。

今回の筑波大学の研究では、腸内環境が乱れると、どのようにアレルギーの炎症が悪化するのかを解明したことで、喘息やアトピー性皮膚炎に対する一つの糸口が見つかるのでは、とのことでした。
詳しくは、4月号のあとぴナビの特集記事で掲載しますので、そちらをご覧いただければと思いますが、簡単に説明すると、腸内環境が抗生物質により乱れる(乳酸菌のフローラ(群生)が乱れる)と、カンジダが増加し(ちなみに、腸内にはカンジダは少量誰しも生息させているそうです)、増加したカンジダが生成するプロスタグランジンE2と呼ばれる起炎物質が、肺胞にてM2というマクロファージを刺激(ちなみに、マクロファージにはM1とM2の2タイプがあり、それぞれが抑制しあっている、いわゆるTh1(ヘルパーT細胞Ⅰ型)とTh2に似た関係にあるそうです)することで、喘息の症状が悪化する、ということが、臨床により明らかになったということです。

ポイントとしては、体内の免疫活動でアレルギーに関与する部分としては、マスト細胞などに影響が関与するグロブリン抗体が主に考えられていましたが、いわば体内にとって「第一次防衛線」とも言えるマクロファージ(貪食細胞)が、プロスタグランジンE2の影響を受け、アレルギーの症状を悪化させる要因になっていたことは非常に興味深く感じました。

ちなみに、マウスでの実験でしたが、通常、マウスは外部の業者から購入したり、大学内で繁殖させたものを使用しているそうです。
そうすると、外部の業者から購入したマウスには、たいていカンジダを最初から持っていて、抗生物質を与えることでカンジダが増加するそうですが、大学内で繁殖させたマウスはカンジダを持っていない個体もあり、そうした個体に抗生物質を与えてもカンジダは増えず、喘息の症状は悪化しなかったそうです。

いずれにしても、腸内環境を整えることは大切なのかもしれませんね。

               
おまけ★★★★北のつぶやき

取材させていただいた渋谷教授のお話では、今後の研究としては、喘息とアトピーの二つに絞って、今回の裏付けとなる臨床データを200~400集めていくそうです。
結果が出るのは、かなり先なのかもしれませんが、新たな方向性が見出せると良いですね。