抗ヒスタミン剤と花粉症

こんにちは。南です。

 

 

 

 

 

 

 

                 
今日は気温が下がるようですが、先週後半から昨日までは、結構、気温が高い日が続きました。
天候も良い状態の日は、花粉も飛び始めていたようです。
昨日、花粉症の方で抗ヒスタミン剤の服用に関するご質問をいただきましたので紹介したいと思います。

                             
●Kさんからのご質問内容

今日は天候も良く、数日前から鼻がムズムズして花粉症っぽい症状が出ていたので、抗ヒスタミン剤を服用しました。
毎年、この時期、抗ヒスタミン剤を服用すると感じていたのですが、喉の渇きが気になりました。
調べると、粘膜が乾くようなことも書いてあるサイトがあったのですが、皮膚の乾燥も強くなるのでしょうか?
スキンケアとしては、何に注意すれば良いでしょうか?

                       
上記のような内容のご質問をいただきました。
まず、抗ヒスタミン剤の中には「抗コリン作用」を持つ薬剤があります。
自律神経は交感神経と副交感神経から成り立っていますが、コリンとは、副交感神経が優位な状態で作られる生体物質です。
副交感神経は主に、寝たり安静にしているときに優位になります。
このコリンを抑制する働きが「抗コリン作用」です。
したがって、コリンを抑制することは、副交感神経を抑制することにもなるため、唾液の分泌量が減り、のどの渇きを感じる生体反応が生じます。
粘膜が乾く、というよりも、唾液が減少することで喉が渇く、といった状況です。
コリン作用と角質層の水分蒸散量に関係があるのかは調べてみましたが、特に、その関係を示す文献などは見つかりませんでした。
分泌物の減少、という現象が生じることを考えると、何らかの間接的な影響はあるのかもしれまえんが、特に角質層における乾燥状態に大きな影響を与えているとは考えづらいと思います。

ただし、注意いただきたいのは「喉の乾燥」による影響です。
今の時期、インフルエンザが流行していますが、喉の乾燥などが見られると、異物を捕まえて排出する、という機能が弱くなっていますので注意が必要です。
またKさんの場合、冬場はいつも乾燥が見られている状況でしたので、抗ヒスタミン剤の影響とは別に、保水と保湿を意識したスキンケアを徹底した方がよいことをお伝えいたしました。

花粉症の場合、もう一つ注意する必要があるのは、症状を抑えるために「カンゾウ(甘草)成分」を含有する薬剤や漢方などを使用している場合です。
カンゾウ(グリチルリチン酸)は、体内で副腎皮質ホルモンの中の塩類代謝ホルモン様の働きを行うため、長期連用を続けることで、免疫機能に対する影響を生じることがあります。
外用とは違い、服用の場合には、一定部位に対する影響と言うよりも全身的な影響の方が見られれ安くなりますが、皮膚の感染症が見られる方は、気をつけるようにした方が良いでしょう。

花粉症は、アレルゲンが特定されていますので(花粉)、物理的な対策も有効です。
薬剤のみの対策ではなく、まずはマスクなど物理的な対策をしっかり行い、その上で薬剤の併用を行った方が、薬剤への依存度を減らすことができます。
一定期間のこと(花粉の時期)ではありますが、花粉症をきっかけにアトピー性皮膚炎の状態も落ち込むケースは良くありますので、本格化する前から注意するようにしましょう。

                
おまけ★★★★南のつぶやき

もう一つ、注意する点があるとすれば、抗ヒスタミン剤は体内のヒスタミンによる炎症を抑制する働きがありますので、アトピー性皮膚炎の症状を引き起こす原因の一つ、免疫機能の異常状態から生じるかゆみも緩和してくれることがあります。
ただし、これはステロイド剤と同じように、アトピー性皮膚炎の「原因を解消」しているのではなく、アトピー性皮膚炎により生じた「痒み」を一時的に抑えているだけですから、薬剤の効果が薄れれば、元の原因が解消されない限り、症状は繰り返し再発することも考えられます。
また、ヒスタミンは体内において不要な化学伝達物質ではなく、他の働きもありますから、抗ヒスタミン剤を連用することで効果が少しずつ薄れていくこともあります。
自分の今の症状に対して、どれだけ必要なのか(役立つのか?)また、使用している現状において、マイナス点が生じていないかはチェックしながら使うように気をつけましょう。