【Q&A】キムチがアトピーに効く?(1)

今日は、読者からの質問にお答えしたいと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

                           

            
●Nさんからのご質問
          
博士に質問です。
昨日、ネットでキムチがアトピーに効果がある、という記事を見つけました。
キムチは食べたことがありますが、辛いせいか汗が出て、かゆみが出た経験があります。
記事を見ると、キムチに含まれる乳酸菌が効く、ということなのでキムチではなく、この乳酸菌をとるのだったら、アトピーに効くのでしょうか?
教えてください。
         
        
Nさん、こんにちは。
まず、Nさんが読んだ記事を検索したところ、見つかったので紹介したい。
         
          
●キムチ乳酸菌 アトピー改善に効果=韓国研究チーム
http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2013/11/20/0200000000AJP20131120003300882.HTML
            
キムチの乳酸菌がアトピー性皮膚炎の症状を改善するのに効果があるとの研究結果が20日までに明らかになった。
サンスンソウル病院と中央大病院の共同研究チームはキムチに含まれる乳酸菌「ラクトバチルス・プランタラムCJLP133」にアトピー性皮膚炎を和らげる効果があることを韓国で初めて解明した。研究成果は昨年、学会誌「小児アレルギー免疫学」に掲載されたという。
研究はアトピー性皮膚炎と診断された1~13歳の子ども83人を対象に実施した。同乳酸菌を12週間内服したグループ(44人)と内服しなかったグループ(39人)に分けて比較分析したところ、内服したグループは12週間後にアトピー性皮膚炎重症度指数が27.6から20.4に低下した。
同指数は26以上ならアトピーが重症と診断されるが、内服したグループは軽症とされる25を下回った。一方、非内服グループの子どもは指数が25.6で、大きな変化がなかった。
サンスンソウル病院の研究チームは、CJLP133がどの年齢や性別の患者に効くかを調べるためにアトピー性皮膚炎を患う2~18歳の小児・青少年を対象にした臨床試験に入った。
                             

                           

実は、乳酸菌がアトピー性皮膚炎やアレルギーに効果があった、というのはキムチに限らず、いくつもの研究結果が報告されておる。
         
        
●キリンビール(乳酸菌KW3110株)
http://www.kirin.co.jp/company/rd/result/report/report_012.html
       
●明治乳業(乳酸菌OLL2809株)
http://www.meiji.co.jp/corporate/pressrelease/2013/detail/20130325_01.html
          
●森永乳業(ビフィズス菌BB536)
http://www.morinagamilk.co.jp/download/index/4794/120322-2
         
●カルピス(L-92乳酸菌)
http://calpis-kenko.jp/l92/l92.html
           
●タカナシ乳業(LGG乳酸菌)
http://lgglab.jp/sp/potential/detail03.html
          
●オハヨー乳業(L-55乳酸菌)
http://www.ohayo-milk.co.jp/labo/01_l-55/04.html
          
        
ネットで「乳酸菌、アトピー、アレルギー」というキーワードで検索すると、これだけの発表が見つかったのじゃが、他にも大手メーカーだけ見ても、ヤクルト、雪印乳業などから報告が出ており、中小のメーカーまで含めると、かなりの発表があるようじゃな。

こうして見てみると、各社が独自の乳酸菌で発表を行っておるため、結局のところ多くの乳酸菌にアトピー性皮膚炎やアレルギーに対する抑制効果が見られるように思えるかもしれんが、基本として考えるべきところは「腸内環境」という部分になる。

ヒトの免疫活動の実に70%程度が、腸内において行われておる。
簡単に言えば、腸内環境における免疫活動が「良い状態」なのか「悪い状態」なのかによって、アレルギーに関する免疫活動に対しても影響を及ぼしておる、だから良い状態に保てるように、乳酸菌を摂取しまよう、ということじゃ。

じゃが、こうした研究はかなり以前から行われておるにも関わらず、アトピー性皮膚炎に対する決定打として定着しておるものはない。
実際、上記のあるメーカーのアトピー性皮膚炎に対する臨床データに、あとぴナビでも協力したことがあるのじゃが、今回のニュース記事にあったように一定の効果は認められておった。
じゃが、臨床に協力いただいた方に、その乳酸菌の摂取が定着することはなかった。
なぜなら、一定期間摂取を続けることで、その改善効果が「薄れてくる」ケースが多かったからじゃ。

こうした改善効果の記事を読むと、記事内では「一定の効果が見られた」という報告があるため、摂取を続けることでその効果が持続し、やがてはアトピー性皮膚炎が治る、というイメージを抱く方が多いようじゃが、実際には改善効果は、あくまで「一定の効果」であって、その後、継続して改善する方もおられるが、多くの方は「頭打ち」となるため、アトピー性皮膚炎の有効な治療法として定着しておらん、ということじゃ。

では、なぜ「頭打ち」となるのじゃろうか?
続きは明日じゃ。

                                 
おまけ★★★★大田のつぶやき

腸内環境は、毎日の食事の内容でも左右されます。
乳酸菌を摂取して腸内環境を良くしようとしても、毎日の食事の内容が腸内環境に悪いものだと、せっかくの乳酸菌の摂取を生かせないこともあります。
一つの「要因」がアトピー性皮膚炎を治している、というイメージでニュースが報道されることが多いわけですが、実際には、その「要因」を助ける、あるいは妨げる他の「要因」も常に存在していることを忘れないようにしましょう。