骨が弱ると免疫力が低下?

東です。

 

 

 

 

 

 

 

                             
アトピー性皮膚炎の方は、健康な人と比べると、アレルギーを引き起こす免疫力が「強い」のではなく、誰しもが持っている、アレルギーを引き起こす免疫力を「抑える力が弱い」ため、相対的にアレルギーを引き起こす免疫力が高くなってしまうことで、炎症、かゆみが生じてきます。

したがって、免疫機能で考えた場合、免疫力を「弱める」のではなく、どちらかといえば、免疫力のバランスを高めることで、自らの体がコントロールできるようにしていくことが大切でしょう。

今日は、そうした観点から考えた場合、免疫力を「低下」させる要因が骨が弱ることにあった、という記事を紹介したいと思います。

                                      

●骨が弱ると免疫力と脂肪が低減 神戸大などがマウスで発見
http://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201310/0006427760.shtml

                               

骨が弱くなると体全体の免疫力が低下し、脂肪が消えて体重が減少することを、神戸大医学部付属病院(神戸市中央区)や北海道大のグループがマウスの実験で発見した。骨の量が減った高齢者が感染症にかかりやすいことや、痩せ細ってしまう場合があることを裏付ける成果。17日付の米科学誌セル・メタボリズム電子版に発表した。

グループは、同病院血液内科の片山義雄講師や北大の佐藤真理助教ら。遺伝子変異によって骨細胞を弱らせたマウスを調べた結果、免疫に重要な2種類の白血球を育てる骨髄と胸腺が小さくなり、その量が通常より6~7割ほど減った。エネルギー源として体温維持に必要な皮下や内臓の脂肪も大幅に消え、体重が約4割減少。骨細胞は脳と協調し、肝臓への脂肪の蓄積を調整していることも分かった。

寝たきりの高齢者は誤嚥性肺炎にかかりやすいが、骨が弱って免疫力が低下することが一因なら、骨細胞を維持するホルモンが治療薬や予防薬となる可能性が出てくる。脂肪の異常が原因の病気に対し、骨を標的にした治療法の可能性もある。

片山講師は「骨量の維持のために良い運動や食事をすることが、免疫力低下や脂肪異常を抑え、健康で長生きすることにつながるかもしれない」と話す。(金井恒幸)

                                          
記事にあるように、骨の量が減ることで、感染症にかかりやすくなることが分かったようです。
感染症にかかりやすくなる、ということは、細菌やウィルスに対抗するためのヘルパーT細胞1型の免疫機能が低下したことを示しており、ヘルパーT細胞1型の免疫機能の低下は、アレルギーを引き起こすヘルパーT細胞2型の免疫機能を、サイトカインを通じて高めてしまうことにつながります。

これが、「免疫機能のバランス」を示し、このバランスの乱れは、免疫機能全体を引き上げていくことが大切になる、ということです。

アトピー性皮膚炎にとって、運動は、代謝を高め、毎日摂取している化学物質の排泄を高めていく上で大切な生活習慣の要因といえますが、今回の記事にあるように、免疫機能に関わる「骨の量」の観点からも大切になってくるといえるでしょう。

                             
おまけ★★★★博士のつぶやき

記事にある肝臓機能への脂肪の蓄積に骨細胞が関わっておる、とのことじゃが、アトピー性皮膚炎の方に脂肪肝(特にやせ型の方の「隠れ脂肪肝」)が多いことが、エビデンスで分かっておる。
これも、こうした骨の量が関わっていることで、免疫機能へ影響をもたらしながら同時に、肝臓に影響をもたらしている現れなのかもしれんの。