【Q&A】入浴の感染症対策について(1)

今週は台風もあって、安定しない気候じゃったの。

 

 

 

 

 

 

                       
来週も台風が近づく可能性があるようなので、気候の変動には十分、注意して欲しいと思う。

さて、今日は、10/15に、ブログのコメント欄にいただいたご質問にお答えしたい。

                         
●Hさんからのご質問

つまらない質問で申し訳ないのですが、アトピーの症状が強く出ている時は、家族が入った湯船には当然、雑菌も多くなるわけですから、お湯を入れ替える等の対策をとった方がよいのでしょうか?
また、他の患者さん達はどうされているのか知りたいです。
お分かりになる範囲で結構ですので教えていただけないでしょうか?
宜しくお願いいたします。

                                        

Hさん、こんにちは。
入浴における雑菌対策、ということで質問にお答えしたいと思う。

まず、アトピー性皮膚炎の方の場合、症状が強く出ている=掻き壊しも多い、という状況になる。
掻き壊しが多ければ、皮膚のバリア機能が低下しておる状況ともいえるため、当然のことじゃが、日和見菌など雑菌への感染症のリスクが生じることになるわけじゃ。
実際、アトピー性皮膚炎の方の皮膚を調査した結果では、90%以上の方に、何らかの感染症がみられた、という報告もある。

そういった観点から考えると、確かにお風呂のお湯は、一定の温度があるため、「湿度」「温度」という、雑菌が繁殖しやすい条件は整っておると考えてよいじゃろう。
じゃが、そうした条件は、浴室の洗い場も同様じゃ。
実際、カビが生えやすいのは、浴室の壁や床だと思うが、浴槽内にカビが生えた、というケースはあまり聞かないのではないじゃろうか?

これは、浴槽内は、お湯がはいっている状況じゃが、ほとんどの家庭では長くても2~3日で交換してしまうため、繁殖するスピードよりも洗い流されるスピードの方が早いからと缶がて良いじゃろう。

もう一つ、考えなければならないのは、「感染」することと「発病」することの違いじゃ。
雑菌やウィルスは、その種類によっても異なるが、感染=発病、ではない。
感染しても、一定の量に達してはじめて「発病」となる。

先ほど、アトピー性皮膚炎の方の90%は何らかの感染症に罹っておる、と述べたが、その内訳をみると、ほとんどがヘルペスや黄色ブドウ球菌など、日常生活内において、ある意味、どこにでもおる「日和見菌」が原因となっておることが多い。

何が言いたいかと言うと、菌やウィルスと接触することは、当然、感染症の「リスク」は生じておるわけじゃが、実際に、それがアトピー性皮膚炎の症状を「悪化」させる要因に至るまでには、一定の時間、曝露続けることが、一つの条件となってくる、ということじゃな。

したがって、普通に生活しておる中で、家族の方が(自分も含めて)持っておる「菌やウィルス」は、特定の条件が整わない限り、重大なリスクとはならん、ということでもある。

では、どういった条件が整うと良くないのか、また対策はどうすれば良いのか、長くなるので続きは明日じゃ。

                          
おまけ★★★★東のつぶやき

今日のブログで博士が述べているアトピー性皮膚炎の人に感染症が多くみられる、というエビデンスは、下記の特集の2ページ目に載っていますので、気になる方はご覧ください。

http://www.atopinavi.com/navicontent/list?c1=chishiki&c2=3&c3=2

これは、ウィルスではなく細菌による感染症を調べたものですが、ほとんどの方に黄色ブドウ球菌が感染していることが分かります。
なお、黄色ブドウ球菌は日常生活内で接する機会が多い細菌であり、これらの「感染」している方が、全て「発病」しているわけではありませんし、黄色ブドウ球菌が他のアトピー性皮膚炎でない健常な家族の方に「うつる」リスクも非常に低いので、気にしすぎないようにご注意ください。