アトピーの予防が抱えるリスクとは?(1)

月一、ブログを担当している西だ。

 

 

 

 

 

 

 

                                
今日は、先週の木曜日の日本テレビで夜に放映されている情報番組、News Zeroで食物アレルギーのことを取り上げていた内容について書きたいと思う。

放送をご覧になった方もいると思うが、主な内容は、
               
             
・最近、食物アレルギーに悩んでいる方が増えている
・子どもだけでなく、大人にも増えている
・果物を食べると喉がいたい、など、直接アレルギーと考えづらい症状が現れることがある
・果物アレルギーの場合、花粉症が関わっている可能性がある
・アレルギーを予防するには、兆候を早期にみつけ、病院にかかるしかない
              
                                    

といったものだった。
この報道をご覧になった方は、最初にアレルギーの症状と気付かなくても、何かを食べると何かの症状が出る場合、まずは病院にかかることがアレルギーを予防することになる、と捉えた方も多いのではないだろうか?

だが、気をつけて欲しいのは、「何かを食べて何かの症状が現れた」という段階で、すでにアレルギーが生じているわけだから、この段階では「アレルギーを発症しない」という予防策ではなく、「アレルギーの症状を出さない」という症状に対する治療しか病院では行えない、ということだ。
もちろん、食物アレルギーの治療はさまざまあり、減感作療法など、治療を行うことで、アレルギー反応を示していた食べ物を食べても、その後のアレルギー症状そのものを引き起こさないように体を「慣らしていく」といった方法もあることは確かだ。
だが、この場合も、病気の治療ではあっても、予防策ではない。

基本的に、ヒトが疾病に気が付くのは、ほんとどの場合、「症状が現れること」による。
痛み、痒み、赤み、痺れ、いずれも疾病そのものの姿を現わしているのではなく、疾病により体が「反応する」ことで生じた症状だ。
つまり、病気を予防するためには、症状が現れてからでは「遅い」ということになる。

だが、こうした報道で「予防」という言葉が使われた場合、それを聞いた視聴者は、医師が難しいとしながらも、「●●の方法しか今はない」というと、その方法が「予防」につながると考えてしまうこともあるだろう。
もちろん、発言した医師は、その方法が「予防」ではなく「治療」であることは分かっての発言だが、そこに対する補足がないために、視聴者は「誤認」することになる。

基本的に「予防」とは、その疾病にかかるリスクがある場合、そのリスクを最大限に減らすための手法と言える。
リスクを最大限に減らしても、疾病にかかる場合はあるわけだが、統計的に見て、その予防法を行った場合と、行わなかった場合では、疾病への罹患率が優位に違えば、予防としての効果は認められると考えてよいだろう。

今回のケースでは、その「誤認」が患者に対して不利益を与えるようなものにはつながらないから、さしたる問題はないが、中には「誤認」が問題を生むケースもある。

しばらく前に朝日新聞で、アトピー性皮膚炎に対する「予防」として、皮膚の状態が良くなっても、ステロイド剤を塗り続けることが大切、という紹介がされていた。
これは欧米では広く提唱されている「プロアクティブ療法」という方法、ということだった。

では、このアトピー性皮膚炎に対する「予防」のどこに問題があるのか、詳しくは明日、述べたいと思う。

                       
おまけ★★★★博士のつぶやき

今日の西君が書いたブログの最初の方にある「食物アレルギー」じゃが、ニュースで取り上げられていたのは、「ラテックス・フルーツ症候群」も関わっておるように感じるの。
これは、アトピー性皮膚炎の場合も関係しているケースが多いので注意は必要じゃの。