副作用がないステロイド剤??(2)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

             
今日は昨日の続きです。

簡単に昨日のおさらいですが、基本的に、薬剤の効果は「主作用」と呼ばれ、主作用に伴い生じる二次的な効果を「副作用」と呼びます。
主作用を得ることが薬剤を使用する目的となりますが、一般的に、望まない効果が現れた際、それをネガティブなイメージで「副作用」と呼ぶことになりますが、本来、主作用と副作用は、表裏一体の関係、というよりも、並列で並んだ関係と考えた方が良いでしょう。
使用する側が望む効果は「主作用」で望まない効果を「副作用」と呼んでいるだけ、ということです。
ステロイド剤の場合は、使用する側が望む効果は「痒みを抑える」ことですが、これはステロイド剤が持つ免疫抑制作用によるもののため、使用する側が望まない効果といえる長期の免疫抑制により生じる「リバウンド症状」も、「並列」に身体に生じることになります。

もし、病院側が説明している副作用が出ないようにしている、ということが本当ならば、同時に主作用も出ないことになりますから、もともと使用する意味すら考えづらいとも言えるでしょう。

あるいは、主作用で痒みも抑えられる代わりに、副作用も生じることになるが、その副作用の部分だけ、他の成分(処方)で、出ないように補っている、ということかもしれませんが、実際に、T病院もU皮膚科でも、使用した患者さんの中に、中断によるリバウンド症状が現れていることを考えると、とても有意に「副作用を補う」ことが可能だとは考えづらいと言えます。
もちろん中には、そうした副作用が「現れずに」済む方もいるわけですが、これは、一般的な病院でステロイド剤を処方され治療を受けている患者の場合も同様です。
ステロイド剤やプロトピック軟膏は、使用した方に必ずリバウンド症状(などの副作用)が現れる、ということではありません。
「使用した方の中の一部」に、そうしたマイナスの作用がみられるだけです。

そのマイナスの作用がみられる条件は、いろいろとありますが、もっとも普遍的な条件は「長期連用」です。
ただ、難しい問題があるのは、この「長期連用」の場合、「長期」の期間が、個人ごとに異なる、という部分でしょう。
1カ月程度でリバウンド症状が現れる方もいれば、数年使ってようやくそうした症状がみられるようになる方もいます。

これは、使用した部位、あるいは皮膚機能の維持状態(乾燥や感染症などが生じていないかどうか、など)、さらには汗をかける環境にあるのか、また汗をしっかり対処しているのか、睡眠は取れているのか、一定の運動は行っているか、食事のバランスは整っているか、ストレスをためていないか、など個々の生活環境により、大きく左右されることになるからと考えられます。

いずれにしても、ステロイド剤などの薬剤を使用した場合、「マイナス」の影響のみを受けないで、ベネフィットのみ得ることは、「プラスの部分」と「マイナスの部分」が、同じ、免疫を抑制する、という作用機序に基づいて生じる以上は、事実上、相当に困難であることは理解しておいた方が良いでしょう。

   
おまけ★★★★大田のつぶやき

ステロイド剤を否定する医師は、どちらかというと「ステロイド剤の効用」には目を向けようとしません。
逆にステロイド剤を肯定する医師は、ステロイド剤が抱えるリスクを「過少評価」しやすい傾向が見られます。
本来、薬剤の効果は、多くの人に共通にみられるように作られるわけですが、かといって、その効果は「全く同一」とは言えません。
効果の現れ方が同一でない以上、常に、想定した範囲外で影響が現れる可能性はあるわけであり、そうした部分も「治療を行う側」には考慮に入れて欲しいところです。