副作用がないステロイド剤??(1)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                
現在、アトピー性皮膚炎に対して病院が行う治療の基本はステロイド剤やプロトピック軟膏など、薬物での治療が中心となります。
しかし、これまでステロイド剤治療でダメージを受けた経験のある方は、そうした薬物治療に慎重になるため、脱ステの医師などを探して診療を受けることがあります。

ところが、ステロイド剤を「使用しない」といって治療を行っている病院の中で、実はステロイド剤が使われている、というケースがあります。

先日も、高知県のSODなどを用いた「N療法」で有名な「T病院」にかかっている方からの相談で、そこでもらっている薬を一時的に中断したところ、体液が流出して痒みが増し、リバウンドのような状況になった、とのご相談をいただきました。

いろいろとお聞きしたところ、その方は、中学~高校の頃からアトピーを発症し、大学生~社会人になる頃には、かなり重症化した状態だったそうです。
それまでは一般的な病院での治療を行って今したが、有名な高知県の病院を紹介され受診したところ、N先生から「ステロイド剤は使っちゃアカン!」と言われて、その病院で出されている保険が適用されない自由診療の塗り薬(Va2、Va4の2種類)を塗布していたそうです。

このT病院を受診されている方からのご相談は、よくいただくのですが、他の方で、ステロイド剤は使っていはいけない、といいながら実際に処方していたお薬にステロイド剤が入っていたことを問い合わせて、病院から「ステロイド剤の副作用が出ないような処方になっているから大丈夫」と言われて方もいます。

青森県でも同じようにステロイド剤治療を行う有名な病院でU皮膚科がありますが、ここもステロイド剤の副作用が出ないようにしている特別な処方、と患者さんに説明されているそうです(患者さんはそのように受け取っていました)。

ここで一つ注意いただきたいのは、ステロイド剤がアトピー性皮膚炎に対して「効果」を発揮する=「痒みを抑える」ということになりますが、薬剤が痒みを抑える働きを持っているのは、「免疫を抑制することで炎症を起こさないようにする」ところが中心になります。
しかし、この「免疫を抑制する」ことが長期に続くことで、アトピー性皮膚炎の方で問題となる「リバウンド症状」が現れることになります。
ということは、副作用が出ない=リバウンド症状が現れない、ということは、「免疫を抑制しない」ということであり、当然、免疫を抑制しなければ炎症を抑えることもできずに「痒みを抑える」ことにはつながらなくなります。

これらの「特別な薬」を処方している病院がステロイド剤を入れる目的は、「痒みを抑える」ことにあるのは確かでしょう。
もし、痒みや炎症を他の方法で抑えているのであれば、リスクを持つステロイド剤を配合する意味合いが分からなくなります。
しかし、薬剤の場合、主作用は副作用と同じ立ち位置に存在するものであり、主作用があれば副作用はありますし(程度の差はあれ)、副作用がなければ主作用もなくなることになります。

では、なぜ「副作用が見れない」という表現を、医師が行うのでしょうか?
続きは明日に述べたいと思います。

                 
おまけ★★★★博士のつぶやき

基本的に「保険適用外」ということは、その薬剤について正式な認可を受けていない、ことを示しておる。
もちろん、保険が適用される薬剤として認可されるためには、膨大な臨床試験と費用が必要じゃから、それを省略して、ということがあるのかもしれんが、臨床試験の際に行われる「効果」の判定だけではなく「副作用」の判定も行われていないことも示しておることを忘れないようにしたいものじゃ。