毎日の生活を考える大切さ(1)

月一、ブログを担当している西だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

     

アトピー性皮膚炎は、発症するにあたっていくつもの原因が考えられる疾患だ。
体の内部で言えば「免疫機能の異常」がまず考えられる。皮膚表面で言えば「角質層の乾燥」「バリア機能の低下」が考えられる。

これらの異常状態は、いきなり発生するわけではなく、「何らかの要因」により、徐々に「作られていった」ものが多い。
もちろん、遺伝的な要因も、これらの原因の中には当てはまることもあるわけだが、環境的な因子から生じることの方が実際には多くなっていると言えるだろう。

もう花粉症の時期は終わっているが、先日、今年の花粉症の統計についてデータが発表されていた。
             
                 
●36.8%が花粉症の「症状がある」と回答 – 10年前の25.1%から増加
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130603-00000013-mycomj-life
                 
日本リサーチセンターはこのほど、「花粉症と花粉アレルギー」に関する調査の結果を公表した。
同調査は、3月4日から16日にかけて、全国47都道府県の15歳から79歳までの男女個人1,200人を対象に、調査員による個別訪問留置調査で実施した。
           
○症状は年々多く、重くなってきている模様
                 
「現在アレルギーとして”花粉症/花粉アレルギー”を持っているか」を聞いたところ、3割以上が「症状がある」と回答した。時系列でみると、2003年は2割半ばだったのが、この4年間は3割超と増えている。2013年は2012年と比べて花粉飛散量が多かったと言われているが、 それを反映してか「症状がある」と回答した人が増えている結果となった。
「最近1~2週間の”花粉症/花粉アレルギー”の症状の程度は」と聞いた。図表内の数値は「1症状なし」「2軽い」「3やや重い」「4重い」「5非常に重い」のうち3+4+5の計を示している。2013年は花粉の飛散量が多かったと言われており、他の年に比べて症状の程度が重かったことがわかる。また、性別でみると、女性は「鼻のかゆみ」、「頭痛」、「体のかゆみ」など、男性より重いと感じている症状が多いことがわかる。
                  
○年々マスクの利用率は上がり、抵抗感は薄くなっている
                     
“花粉症/花粉アレルギー”に対して具体的にとっている対策として、マスクの利用率を調査した。2003年は「普通のマスク」だけのデータ、2012年と2013年は「普通のマスク」と「花粉対策用のマスク」の計で、Nは”花粉症/花粉アレルギー”の症状がある人となる。2003年は35.3%、2012年は63.5%、2013年は72.6%と年々利用が増えていることがわかった。
                
「花粉症対策でマスクを付けることに抵抗を感じる程度」を聞いた。”花粉症/花粉アレルギー”の人のうち、マスクを付けることに「まったく抵抗感はない」人は、2010年43.2%、2011年50.4%、2012年60.0%、2013年61.3%と年々増えていることがわかった。
                     
同調査では、「症状がある月」、「市販薬と処方薬の利用」、「花粉対策でとった行動」、「花粉対策で買ったもの」などに関する調査も行っている。詳細は同社のWebサイトで閲覧することができる。
                    

記事にあるように、10年間で10%以上も増加しているのは、かなり異常な状況と考えた方が良いだろう。
もし、このままの伸び率が維持されることになれば、あと10年後にには、二人に一人が花粉症、ということになっても不思議ではない。

花粉症もアレルギー疾患の一つではあるが、その発症要因は、同じ環境下にいて発症する人としない人がいること、また去年までなんともなかったのに、今年から花粉症が出始めた、という人も多いことから、「花粉症を発症する人の体の問題」が最も大きいと考えられる。
もちろん、花粉症を引き起こしている「花粉」自体の問題もあるわけだが、花粉のみが絶対の原因であれば、周囲の同じ環境にいる人は皆が花粉症になることになるし、また遺伝的な問題が大きいならば、兄弟姉妹で花粉症が出たりでなかったり、ということもないだろう。

つまり、花粉症の場合、「花粉症を引き起こす体の状態になった」ことが大きな原因として考えた方が良いということだ。
この「花粉症を引き起こす体の状態」とは、免疫機能の異常状態が中心になるわけだが、その大元の原因は、免疫機能を異常状態にした「毎日の生活習慣」にある。

睡眠不足、食事の内容の変化、運動不足、ストレスの増加、これまで何度もブログでは取り上げてきたことだが、今の私たちが生活を営む社会の中で、「健康」という観点から見ると、体は「弱体化」の方向に向かっており、それが、免疫機能の異常状態などを作り出すことで、アレルギー疾患が生じる、ということにつながってくると言えるだろう。

そして、これはアトピー性皮膚炎も同様と言える。
もちろん、他の人と同じような生活リズム、生活パターンで行動していながら、アトピー性皮膚炎の人とアトピー性皮膚炎でない人に分かれるわけだが、ここには、アレルギーを出しやすい「体質」といえる「アレルギー体質」が強いか弱いか、という差はあるだろう。
ちなみに、「アレルギー体質」とは、本来、誰しもが持っている。
アレルギー体質があるから悪いのではなく、アレルギー体質により「免疫機能の異常状態」を引き起こすような生活習慣が悪いことは、しっかり覚えておくべきだろう。

記事にあった「花粉症」で考えると、今、花粉症でない人が来年、花粉症にならないためにはどうすれば良いのかというと、先に述べた「生活」を良い状態に維持しながら継続していくことが必要になる。

具体的な話については、長くなったので、明日にしたい。

                                            
おまけ★★★★西のつぶやき

一つの疾患を考えるとき、ヒトはどうしても、「症状」を思い浮かべる。
花粉症なら「鼻水」、アトピー性皮膚炎なら「痒み」といったことになる。
これは、その「症状」が「悩み」となるため、仕方がないことではあるが、症状は病気の「本体」ではない。
「病気」という体の異常状態に対して、体が作り出しているのが「症状」なのだ。
花粉症は「鼻水」を治す治療を行うことが主流だが、鼻水を治すことは花粉症を引き起こすことになった免疫機能の異常状態を治すことにはつながっておらず、アトピー性皮膚炎の場合も、痒みの治療が、必ずしもアトピー性皮膚炎と言う病気の治療につながらないことがあることを忘れないようにした方が良いだろう。