シャンプーが花粉症を悪化?

東です。

 

 

 

 

 

 

  
今の季節、花粉に悩まされている方は多いでしょう。
ブログでも何度か取り上げていますが、花粉症はアトピー性皮膚炎の悪化要因の一つになりますから、十分な注意が必要です。
この花粉症を、毎日のシャンプーが悪化させている恐れがある、という記事がWebでありました。

 
●実は毎日のシャンプーやリンスが花粉症を悪化させていた!?
http://news.mynavi.jp/c_cobs/news/wooris/2013/03/post-264.html
 
花粉が猛威をふるうこの季節、止まらない鼻水や涙に悩まされていませんか? 今年は全国的に花粉の飛散量が多いとのことなので、去年までは平気だったのに今年は辛い……なんて人も多いかもしれませんね。
この辛~い症状をどうすれば予防、緩和できるのかというのは、多くの人にとって深刻な悩み。実は誰もが毎日行っている意外な習慣が花粉症を誘発したり悪化させたりしているということをご存知でしょうか?
当記事では、管理栄養士国家試験受験対策予備校を運営しているSGS株式会社会長・安部隆雄さんの著書『これでスッキリ「脱!花粉症」』をもとに、花粉症の意外な犯人についてお届けしたいと思います。
 
 
■毎日の洗髪が花粉症の原因に!?
 
同書によれば、花粉症の意外な犯人とは“シャンプーやリンス”。私たちが毎日洗髪に使っているシャンプーやリンスが、花粉症の発症や悪化の原因となっているのです。
シャンプー・リンスと花粉症との間には、一体どんな関係があるのか? 実は、シャンプーやリンスに含まれる“合成界面活性剤”という成分が、鼻や目の粘膜を壊す原因となっているのです。
本来、花粉に触れたり花粉を吸い込んだりしても、身体の表面の粘膜がしっかり機能していれば、粘膜のブロックが花粉の体内への侵入を防いでくれます。
ところが、合成界面活性剤のために、鼻や目の粘膜が破壊されていると、花粉が体内に侵入し放題になって、花粉のアレルギー反応を引き起こしてしまうのです。
 
ここまでの流れを整理してみると、
 
(1)シャンプーやリンスの使用
 
(2)鼻や目の粘膜の破壊
 
(3)花粉が体内に侵入しやすくなる
 
(4)花粉症の発症
 
ということになります。
 
“髪は女の命”ですから、毎日せっせと洗髪している人が多いかと思いますが、まさかこれが花粉症の犯人だなんて、かなりショックですよね。
 
■花粉症にならないための洗髪方法とは?
 
シャンプーやリンスが花粉症を引き起こすメカニズムについては、ご理解いただけたかと思います。とはいえ、「もう2度とシャンプー、リンスなんか使わない!」というわけにはいきませんよね。
シャンプーやリンスを使いつつ、鼻や目の粘膜を守るためには、まずは洗髪中にシャンプーなどが鼻や目に入らないように極力気を付けること。意識するのとしないのとでは大きな差があります。
また、すすぎ時間を十分にかけることも大事。『これでスッキリ「脱!花粉症」』によれば、シャンプーやリンスを完全に洗い流すためには、すすぎ時間は最低3分は必要であるとのこと。
特に、忙しい合間をぬっての“朝シャン”だと、すすぎ時間は30秒程度……なんて人も多いかもしれません。これでは目に見える泡がなくなるだけで、合成界面活性剤などの成分が完全には落ちないため、その残留成分が粘膜を傷つける危険性が大きいのです。
朝シャンして鼻や目の粘膜を傷つけた状態で出かけるだなんて、花粉症の悪化を自ら招く行為だといわざるをえません。シャンプーやリンスを使ったら、最低でも3分以上は念入りにすすぎましょう。
 
以上、花粉症の悪化を招く意外な習慣についてお届けしましたがいかがでしたか? 今シーズンに限らず、来年以降も、花粉症に悩まされたくないのであれば、日頃の洗髪の際にはすすぎに十分な時間をとってくださいね!

  
記事にあるように、界面活性剤の成分が粘膜にダメージを与えることによる影響から考えると、「花粉症の悪化要因」には、なりうる可能性は高いでしょう。
ただ、今回の記事は、二つの問題を抱えています。

一つ目は、「合成の界面活性剤が悪い」と表現されていますが、こと粘膜だけで考えるならば、純石鹸や石けんシャンプーなど、天然の界面活性剤も粘膜への影響は同様にあります。

目や鼻腔、傷口などの粘膜は、細胞膜という半透膜が露出しています。
この粘膜の細胞に含まれる濃度より、石けんの溶液の濃度は高いため、両者の濃度を同じにしようとする半透膜の作用により、粘膜細胞の水分が減少する=バリア機能を低下させる、ということにつながります。
よく、洗剤が目に入ると浸みる、という感覚を得ると思いますが、これはこうした働きによるものです。
また、石鹸は弱アルカリ性で粘膜は弱酸性のため、中和により生じる影響もあります。

もっとも、鼻の中に直接、シャンプーやリンスを洗い流したお湯が逆流することは考えづらいので、直接的な影響は少ないわけですが、これは、合成の界面活性剤のシャンプーでも同様です。

つまり、理論的に考えれば、合成か天然かを問わずに、界面活性剤は粘膜への影響は考えられ(なお、合成の界面活性剤の場合、化学物質による変性の問題も関わってくる)るので、粘膜への影響だけで見るならば、「合成のシャンプーは危ないが、石けんシャンプーは安全」とは限らないということです。

二つ目は、「花粉症にならないための」と記事にはありますが、こうした粘膜への影響が見られた場合に、そうした影響は、花粉症という「病気の原因」よりも「花粉症の症状である鼻水などを引き起こす原因」につながる、ということです。
もちろん、こうした粘膜へのダメージが反復継続した場合、花粉に曝露される機会が増えることで、疾患そのものの要因になりうることもありますが、花粉症という疾患そのものは「鼻腔の粘膜」の問題ではなく、「免疫機能の問題」です。
同様の例でいえば、粘膜の機能が低下することで「インフルエンザにかかりやすい」ことがあっても、粘膜の機能が低下することがインフルエンザを発症することと同義語では、ないということと同じです。

こうした記事は、「無添加シャンプー」などを販売するための記事として利用されることもあるようですが、本質的な意味合いを見失わないようにすることは大切でしょう。

なお、今回の記事が「鼻の粘膜」に関わる部分で書かれていたため、誤解を生じやすい部分を例に上げましたが、合成の界面活性剤が抱える問題は、こうした粘膜への影響とは別に存在していることも確かです。
ただ、一般的には、天然の界面活性剤の方が合成の界面活性剤よりも良い、という認識が強いようですが、こうした粘膜に関する部分、あるいはアトピー性皮膚炎に対する皮脂を取り去ることによる問題点、という部分で考えると、天然か合成かは問わずに界面活性剤、という成分そのものが抱える問題点もあることを知っておいた方が良いでしょう。

   
おまけ★★★★西のつぶやき

こうした記事を読むと、「シャンプーやリンス後は3分以上、すすぎをすればよいのか」と考えがちだが、実際に、洗髪をしながら鼻の中に洗ったお湯が逆流した経験をしょっちゅうしている人は、ほとんどいないだろう。
もちろん、こうした注意点に気を付けることは、残留を少しでも防ぐ、という点では大事なことだから、決してマイナスではないが、意味合いの本質を誤って理解しないようにしたいものだ。