薬を使っている方のスキンケア

今日は、薬とスキンケアについて話をしたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

数日前のブログで書いたように、ステロイド剤やプロトピック軟膏を使って治療している方の場合、その治療はそれらの薬剤が持つ免疫抑制作用による抗炎症効果によって炎症から生じた「痒み」という症状を治療しておることになる。

じゃが、アトピー性皮膚炎の「痒み」の原因は、炎症から生じる痒みだけではない。
角質層が乾燥することで真皮内にとどまるはずの痒みを知覚する神経線維が角質層内に伸びてきて、肌に対する外的な刺激を直接痒みとして感じる、という「皮膚機能の異常状態に」による痒みもある。
当然、ステロイド剤やプロトピック軟膏は、免疫を抑制して痒みを抑えることが役割のため、こうした乾燥による外部からの刺激に対する「痒み」に効果は見込めない。
とはいえ、ステロイド剤やプロトピック軟膏の基材はワセリンやクリームで、それに薬の成分を混ぜこんでいるので、そういったワセリンやクリームによる「保湿」効果は見込める。
また、乾燥による痒みで皮膚を掻き壊すと、掻き壊した部位において炎症が生じるので、そういった二次的な炎症からくる痒みにも効果は発揮するじゃろう。
じゃが、いずれにしても「乾燥」に対しては、薬効という点から見れば、こういった薬剤は本来持っておる薬効では対処できない、ということになる。

そこで注意したいのが、「薬を使いながらのスキンケア」という観点じゃ。

乾燥とは、角質層の水分保持ができていないことを指しておる。
したがって、乾燥に対してはまず「保水」というスキンケアが必要じゃ。
「保水」により角質層に与えた水分の蒸発(水分蒸散)を減らすために、その上からカバーを行う「保湿」が必要になるのじゃが、先に述べたように薬剤は基材に使われておる軟膏やクリームが、この「保湿」の役割は担ってくれる。

ということは、考えなければならないのは「保水」ということじゃろう。
具体的な方法でいえば、まず薬剤を使用する前に、乾燥がみられる部位については、ローション系、ジェル系のアイテムで保水を行い、その上から薬剤を使用すると良いじゃろう。
もし、乾燥の度合いが強く、薬剤が持つ基材のクリームで保湿が足りないと感じた場合には、薬剤を塗った上から「保湿」アイテムをさらに併用するのも良い。
(軟膏の場合、基材はワセリンなので、強い保湿効果があるから、気を付けるとすれば基材がクリームの場合に注意が必要)
また、掻き壊しなどダメージが強く、保水系アイテムが浸みる場合には、一昨日の大田君のブログにあった浸みる際のスキンケア対策を参考に、「保湿」アイテムの部分として薬剤を使うのでも良いじゃろう。

注意が必要なのは、「保護」の部分かの。
強力な保護効果を求めるのなら、やはりダメージを受けた部位を「覆う」ことが最も良いのじゃが、薬剤を使用した上から肌を覆うと「密封法」に等しくなり、薬剤の効果は高めてくれるが、同時に薬剤のマイナスの影響も強く受けやすくなるので注意が必要じゃ。

いずれにしても、薬剤を使用している方の場合、意外と「スキンケア」が上手にできていないケースが多いので、乾燥を常に感じている方の場合は「保水」を意識するようにして欲しいと思うの。

  
おまけ★★★★中田のつぶやき

あとぴナビのアイテムの中には、薬剤と併用しやすいアイテムとして「プルルモイスチャーベール」があります。
プルルモイスチャーベールには、「メビジェル」というワセリンの約2倍ほど水分蒸散量を抑えてくれる働きがある保湿成分が入っていますので、乾燥を感じやすい状態でお薬を使っている方の場合には良いでしょう。