アトピーの完治とは何か?(1)

今年も、もうカウントダウンに入ったの。

 

 

 

 

 

 

 

  
例年に比べると、寒さも厳しいように感じるし、いくつかの感染症が流行しておるようじゃから、気を付けて欲しいと思うの。

さて、先日、ブログの読者の方からメールをいただいた。

 
●Dさんからのメール

ブログを読んでます。
博士に質問があるのですが良いですか?
私はアトピー克服のために整体を行っています。
その整体の先生は「体の歪みを取ればアトピーは完治して二度と出ない」と言っています。
でも、ブログを読んでいると、アトピーは完治するような病気とは違う気がするのですが・・・
アトピーって、完治することができる病気なんですか?
教えてください。

 
Dさん、こんにちは。
恐らく、多くの患者が漠然と抱く疑問かと思うが、この質問はアトピー性皮膚炎の克服を目指す上では、とても大切な意味がある。

まず、最初に「病気の完治」とは、どのような状態なのかを考えてみる必要があるじゃろう。
病気とは、一言で言うならば、体に生じた「異常状態」を指す。
風邪のウィルスに感染した、足を骨折した、など外的な要因によって引きこされるものと、糖尿病になった、アトピー性皮膚炎になった、といった内的な要因で生じるものがある。
この外的な要因と内的な要因の違いが、「完治の状態」の違いをもたらしておると言ってよいじゃろう。

どういった意味合いかと言うと、外的な要因の疾患は、その外的な要因が排除できれば「治癒」することになる。
風邪にかかった、ヘルペスにかかったなど細菌やウィルス性の疾患は、原因となる細菌やウィルスの増殖(活動)を妨げることができれば、「治癒」した状態にもっていけることになる。
骨折などの怪我にいたっては、骨粗鬆症など骨そのものに原因がある場合を除いては、ダメージを受けた部位(骨や筋肉)が回復すれば、「治癒」といってよいじゃろう。
怪我をする原因となった要因とは、事故や転倒などじゃが、そういった「不測の事態」とは、常に引き起こされる可能性はあっても、常に引き起こされているものではないからの。

このように、外的な要因の疾患は、基本的に「治癒」の状態とは、「疾患の再発」が見られない状態、と言っても良い。
これに比べて、内的な要因の疾患は、「治癒」の状態とは、イコール「寛解」の状態を指しておると言って良いじゃろう。
「寛解」とは、症状が出ないで落ち着いている状態を指すのじゃが、内的な要因の場合、「自分の体が作り出している」要因が多いため、「自分の体でコントロールする」ことが大切になってくるからじゃ。

例えば、糖尿病の場合、先天性など遺伝的な要因を除いては、「生活習慣病」と呼ばれるように、毎日の生活の積み重ねの中で「作られる」疾患じゃ。
もちろん個人差により、体の機能のレベルは異なるから、同じ生活をしていても、なりやすい人となりにくい人はおる。
じゃが、食生活の内容と運動不足で糖尿病が発症した人の場合、食生活の改善と運動を行うことで糖尿病が克服できても、「必ず再発はしない」ことが約束されることはない。
同じような不規則な生活を克服後に再度行えば、同じような体の状態が作られる=糖尿病が「発病」する、ということは十分に考えられる。

つまり、「治癒状態の維持」は、本人の行動(主に生活内の行動と生活環境)によって、はじめてなしうるものということじゃ。
外的な要因は、原因となった外的なものを排除すれば良いわけじゃが、内的な要因は自分の体が原因とも言えるので、排除すること自体が不可能、ということじゃな。

そして、アトピー性皮膚炎の場合も、こうした考え方で言うならば「内的な要因」が原因とも言えるため、「完治」とは「治癒」ではなく、「治癒状態の維持」ということになる。

長くなったので続きは明日じゃ。

 
おまけ★★★★大田のつぶやき

病気と症状の違い、完治と治癒状態の違い、といったことは、指している意味合いが似ていることから混同しやすいのですが、ここでの認識の違いが、患者側に取ってベネフィットとリスクの境界線を混同させてしまっていることもあるようです。
完治とは、再発とは、なぜそれが生み出されたのかを考えることは、その後の「予防」という要素も含んでいますので、ぜひ考えて欲しいと思います。