予防に対する考え方とは?(2)

今日は、昨日の続きじゃ。

 

 

 

 

 

 

 

 
昨日は、「病気の予防」として行われておることが、実は「病気の治療」に過ぎなかった、ということを述べた。
今日は、「予防」とはどのように行うべきなのかを考えてみたい。

分かりやすく考えると、昨日、例に挙げた「膝を悪くした場合」にどうするのか?ということじゃ。
膝を悪くして日常生活で歩くことには支障がなくても、スポーツなど過度の負荷には耐えられない場合、本人は、日常生活行動内で痛みがない状態を「膝が治った状態」とは考えないじゃろう。
もちろん、膝を悪くした原因次第では、その対処が難しいこともあるじゃろうが、基本的には「運動を行っても痛みがない状態」になるように「鍛える」「リハビリを行う」など、何らかのアクションを行うことになる。
特にスポーツ選手などであれば、必要にせまられておることもあって、日常生活では支障がなくても、復帰に向けていろいろと試行することになるじゃろう。

膝を悪くする可能性がある部位に負担を減らすために、その周囲の筋肉を鍛える、などの方法がとられたと考えてみよう。

この行為は、実は、「膝が悪くなる前から行うべき行動」であることが理解できるじゃろうか?
つまり、該当部位への負荷を減らすことでその部分への影響を極力減らす、ということが、膝を悪くする前から行っておれば(膝が悪くなってから行った行動が「膝を治す」のであれば)、膝が悪くなることはなかったじゃろう。

これが、本来の意味の「予防」と言えるわけじゃ。

もちろん、膝が悪くなった原因が「交通事故」など不可抗力を原因とする場合は別じゃが、こういった「予防」により、防げることもある、ということじゃ。

昨日、取り上げた花粉症なども、根本的な治療という点で考えると、花粉症が現れるようになった原因といえる「免疫機能の異常状態」の改善こそが必要になる。
最近、増加しておる花粉症は、生後すぐに生まれ持ったものではなく、どちらかというと、大きくなってから突然現れるケースが多い。
原因は、いくつも考えられるじゃろうが、今年急に花粉症になった、という人に、ここ数年の生活状況を聞くと、仕事が忙しくて睡眠不足、休息不足だった、運動を行わなくなった、外食が中心の食生活だった、野菜を食べなくなった、強いストレスがあった、など「思い当たる節」があることが多い。

こういった生活行動内における「マイナスの継続した負荷の状況」は、自律神経や内分泌系に影響を与えることで、免疫機能の異常状況を生みやすくなる。
ということは、根本的な原因の解決で考えるならば、そういった免疫機能に悪影響を与えていた生活の改善を「積み重ねていく」ことが大切になる、ということじゃ。
これは、花粉症の治療、だけではなく、先の膝の例と同じく、現在、花粉症でない人にとっては、花粉症の「予防」にもつながってくる。

最も、最近の社会生活環境は、そういった体にとって「良い生活」が行いにくい状況にあることは確かじゃ。
じゃが、だからこそ、そういった異常状態が生じたことを忘れてはならんじゃろう。

これはアトピー性皮膚炎の場合も同様じゃ。

あとぴナビでは「日常生活の改善」「生活環境の改善」を、アトピー性皮膚炎克服のための大きなキーポイントとして挙げておるが、これは、体の機能の状態は、毎日の生活の「積み重ね」で、どのようにも作られていく可能性があるからなのじゃ。

このように、本来の意味での「病気にならないための予防」とは、「毎日の生活の積み重ねの中にある」といって過言ではないじゃろう。
毎日の生活の積み重ねが大切なのは当たり前のように感じる人は多いと思う。
じゃが、実際、体に対する負荷を考えて「良い状態の日常生活」を構築できる人は、ほとんどいない。
なぜなら、今の社会生活環境が、それを「許さない」面もあるからじゃ。
夜早く寝れない、朝早く起きれない、週末に少し運動することはあっても毎日数時間歩くことはできない、添加物や農薬が影響しない手作りの食事だけで生活できない、いろいろな「できない」ことがあるじゃろう。
その根幹には、文明の発達による恩恵(夜型の生活が普通になった)もあるじゃろうし、今のような不況の時代、生活を維持してくためにやむを得ない、ということもあるじゃろう。
じゃが、ヒトの体は、そういった「理由」を考慮して、機能することは残念ながらない。
あくまで毎日の生活の積み重ねが、その機能を育て、変容させていくことを忘れないようにしないといかんじゃろう。

 
おまけ★★★★博士のつぶやき

今回、とりあげた「予防」の考え方は「絶対」ということではない。
なぜなら、アトピー性皮膚炎や花粉症の原因は、アレルギーを引き起こす原因物質の方に問題があることもあるし、元々、アレルギー体質を強くもっておる場合、他の要因を考慮しなければならんこともあるからじゃ。
じゃが、最近、「増加」しているアレルギー性疾患の多くは、こういった「生活行動」が関与している場合が非常に多いことを知っておくべきじゃろうの。