予防に対する考え方とは?(1)

今年は冷え込みがきついように感じるの。

 

 

 

 

 

 

 

 
気象庁の予報では、今年の寒さは厳しくなるが、12月~1月は平年並み、という長期予報が出ておったようじゃが、実際には、寒波も強く寒さも厳しい感じがするの。

流行の兆しがある風邪にも注意が必要じゃが、いわゆる「予防」に対しては、さまざまな考え方があるようじゃ。

 
●花粉症患者の6割が「症状が出てから対策をとる」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121209-00000302-dime-bus_all
 
日本最大級の病院検索サイト、医薬品検索サイト、医療情報サイトを運営する総合医療メディア会社の株式会社 QLife(キューライフ/本社:東京都世田谷区、代表取締役:山内善行)は、東京女子医大眼科室教室臨床教授・高村悦子先生監修のもと、一般生活者約5000名を対象に、花粉症、特に目のかゆみにフォーカスした実態調査を実施した。
  今回の調査結果について高村先生は、「夜眠れなくなってしまうケースもある鼻づまりと比べて、目のかゆみは市販の点眼薬など自己判断で対処しがちですが、使い過ぎで瞼がかぶれたり、角膜を傷つけたりする可能性などもあります。また、症状が出てからその症状を治す対症療法的な考え方よりも、飛散がピークになる前に眼科を受診し、しっかりと準備をして花粉を迎え撃つ、という考え方の方がより効果的です。その準備の1つとして、抗アレルギー点眼薬による初期療法があります」とコメントしている。なお、調査結果は、以下の通りとなっている。
 
【実施概要】
 
(1) 調査名称: 花粉症に伴う「目のかゆみ」に関する実態調査
 (2) 調査対象: QLife会員ならびにその他の一般生活者
 (3) 有効回答数: 5851人
 (4) 調査方法: インターネット調査
 (5) 調査時期: 2012/10/12 ~2012/10/29
 

【結論】
 
 今回の調査で分かったのは、多くの人が、1年の4分の1という長い期間「花粉症の目のかゆみ」に悩んでいるにも関わらず、約半数が病院を受診せずに市販の点眼薬などで「我慢している」ということだった。その対策も、症状が出てからの対症療法がほとんどで、「辛くなると分かっていながら、辛くなり始めてから対策を行う」という行動パターンが見えてきた。
 
 治療満足度については、「病院受診せず、市販の点眼薬などを使用」<「病院受診」<「病院受診かつ初期療法実施」という図式になり、花粉症の目のかゆみには「我慢しないで早めに眼科医へ」が治療の満足感にもつながることがデータでも明らかになった。飛散量の多寡はあれども、花粉の季節は毎年必ずやってくる。我慢したり、市販の点眼薬でごまかすのではなく、眼科医とともにその年ごとの花粉に対する「戦略」を練り、最適な対策を行うことが最も効果的である。
 
「初期療法」は有効な対策の1つであり、患者の満足度も高い。花粉症に伴う目のかゆみを克服するためには、自分の目の状態を良く知る「かかりつけ眼科」を持つことがその第一歩といえるだろう。
 
(以下、省略)
 

どうしても病院で行う治療とは、実際のところ「病気」に対してではなく「症状」に対して行うため、こういった「症状に対する予防」という考え方が強くなるのかもしれん。
じゃが、こういった予防措置によって、花粉シーズン開始直後から、「花粉症の症状は抑える」ことはできるかもしれんが、「花粉症」という病気にかからないわけではない。
なぜなら、花粉症患者は「年中、花粉症という病気にかかっている」からじゃ。
たまたま、原因となる花粉に出会わない時期は、「症状」が出ないだけで、「病気」が治ったわけではない。
もちろん患者自身の体感上、症状が出ない状態=病気でない、という考え方が誤っておる、ということではないが、相応のリスクがそこにはある、と言えるじゃろう。

例えば、運動などで膝を悪くして歩くのには差し支えないが、スポーツを行って強い負荷を膝にかけると(走ったり、飛んだり)痛みが出てくる、といった状態のとき、スポーツをせずに日常生活内において痛みがない状態を、膝が治った状態、と考える患者はおるじゃろうか?
おそらく、ほとんどの場合、スポーツが行えない=病気が治っていない、と考えるじゃろう。
花粉症も本当は、杉花粉の時期になると症状が出てくる(スポーツをすると痛みがでる)以上、花粉がない時期でも花粉症であることは自覚する必要があるのじゃが、残念ながら、花粉がない時期は、多くの人は「病気」に対する対策は行っておらんじゃろう。
しかし、最近では杉花粉症患者が秋のブタクサにより症状が出てくるケースも増えてきているように、症状を現わす原因物質が多岐にわたるような状況になっても不思議ではない。

花粉症の「予防」で考えた場合、患者にとって「予防」が「病気にならない」ということを意味する以上、まずは「年中かかっている花粉症を治す」ことが大切じゃ。
病気を治さなければ、その病気の予防、という意味合いすらないからの。
今回紹介した記事にある「予防」とは、そういった意味合いで考えたとしても、「予防」ではなく、現在進行形の病気(花粉症)に対する治療(それも、病気の治療ではなく症状の治療)を行っておるに過ぎないことを知っておくべきじゃろう。
もっというならば、症状が現れる前から「症状を抑える治療」を行っておるわけでもある。
当然、それに用いられる薬剤は、本来、症状が出ていない状況では、「無意味」ともいえるわけじゃから、ベネフィット(薬剤の利益)よりもリスク(薬剤の副作用)の方が大きいと言えるじゃろう。

では、病気の「予防」とは本来、どのように行うべきなのか、続きは、明日に述べたいと思う。

 
おまけ★★★★博士のつぶやき

これは花粉症に限らず、アトピー性皮膚炎の場合も同様と言えるじゃろう。
「薬剤で症状を抑える治療」は、間接的に病気に対する治療になりうることはあっても(睡眠がとれるようになることで免疫機能の異常状態が改善する、など)、積極的、かつ直接的に病気そのものを治療することはないことを忘れないようにしたいものじゃ。