「治る」と「治す」の違い(2)

こんにちは。南です。

 

 

 

 

 

 

 

 
今日は、昨日の続きです。

病気の治療には、「治る」という受け身的な治療と「治す」という能動的な治療があり、アトピー性皮膚炎の場合には、「治す」という能動的な考え方が必要であることを昨日は述べました。
今日は、実際にアトピー性皮膚炎の場合、この「能動的な治療」とはどういったことを指すのかについて見ていきたいと思います。

アトピー性皮膚炎の方の相談を受けていると「●●があるから◆◆は出来ない」という会話になることがあります。
この「●●」の部分は、仕事や学業など、毎日の生活行動に当たり、「◆◆」というのは、体の機能(免疫、自律神経、内分泌など)を正常化させるための「睡眠」「運動」「食事」などの生活習慣です。

例えば、「受験勉強があるので、夜は早く寝れない」という場合に、この方で必要な生活習慣に「睡眠」が大きく関わっているとした場合、睡眠時間を確保しない限り、アトピー性皮膚炎を根本的に解決することは難しいと言えます。
もちろん、アトピー性皮膚炎の症状である痒みや炎症は、ステロイド剤やプロトピック軟膏で抑えることは可能でしょう。
でも、原因である睡眠不足が解消されない限り、体は「痒みを作り続ける」ことになりますから、薬物の効果が切れれば、再び痒みを感じる、そこで再び薬物を塗る・・・・後は、これが繰り返されていけば、やがては薬物使用のリスクが期間と共に増えることになります。

あるいは、昼夜逆転している人が「夜は痒くて眠れない」というのも同様だと言えます。
こういった状況の際に、まず取り組むべきことは最初の例で言えば「受験ではなく睡眠であること」、後の例で言えば「昼に起きていてでも夜眠れるような努力をすること」と言えます。
もちろん、そういった取り組み方が難しいことは理解できます。
ですが、難しいからといって取り組まなかったからこそ、今の状況(痒みがある状態)が継続してきたわけです。
そして、そういった「状況の改善」を行うためには、他人の力に頼ることはできません。
なぜなら、自分の睡眠は、自分で「寝る」という行動でのみ、得られるからです。

これが「能動的」な取り組み方が必要、という理由です。

決して「受動的」な病院の治療が良くない、ということではありませんが、受動的な治療が病気の根本的な治療に「なっていない」場合、「能動的」な治療の取り組み方も大切になってくる、ということです。

少々、言葉が悪いかもしれませんが、薬を塗るだけ、というのは患者にとっては「楽な治療」と言えます。
でも患者にとって必要な「治療」であれば、それが「辛い治療」であっても、その意味を十分に理解して取り組むことは、その疾患を解決するためには必要不可欠だと言えるでしょう。

自分のアトピー性皮膚炎を解決するために「何が必要なのか」をしっかり把握して、自ら「治す」ための行動を実行することを考えていくようにして欲しいと思います。

 
おまけ★★★★博士のつぶやき

アトピー性皮膚炎の「解決」を「邪魔」している生活行動は、今まで行えていなかったからこそ、「行いづらい」ものであることは確かじゃろう。
じゃが、運動選手が楽に運動技能を習得することはできんように、体の機能もその正常化のためには、反復した毎日の行動に重要な意味があることを忘れないようにしたいものじゃ。