乳幼児のアトピーと乳児湿疹

9月も中旬、残暑はまだ続いておるが、少しずつ湿度が下がっている気配を感じる。

 

 

 

 

 

 

 
一昨日の南君のブログにあったように、「秋の気配」を感じたら、皮膚のケアには十分注意して欲しいと思うの。

さて、今月7日のプレゼントのブログのコメントで

 
三男の子供(もうすぐ3カ月)に湿疹が出てきているそうです。最初は乳児湿疹と思っていましたがまたひどくなって病院へ行くとステロイドを使うように言われたそうです。離れていますので話だけ聞いて大丈夫と励ますことしかできません。
私の子供3人は湿疹は出来た事が無くて乳児湿疹と言う言葉も初めて聞きました。アトピー・アレルギーと私は今まで関係ないと思って居た事が身近になりました。あちこち見ると大きくなると治る場合もあるとのことですので心配はしていません。若い二人でなんとか乗り越えて行って欲しいです。調べていたらここにたどり着きプレゼントがあったので応募します。

 
というコメントをいただいた。
あとぴナビへのご相談でも、「赤ちゃんのお肌の異常で、病院によって乳児湿疹と言われたりアトピーと言われたりするのだけど・・・」という内容は時々いただく。

皮膚科のアトピー性皮膚炎治療ガイドラインによれば、

 

A:以下の基本項目を3つ以上有すること
 1.そう痒
 2.典型的な皮疹の形態と分布
   成人では屈側部の苔癬化
   幼小児では顔面および伸側の皮疹
 3.慢性あるいは慢性再発性皮膚炎
 4.アトピー(喘息,アレルギー性鼻炎,アトピー性皮膚炎)の既往または家族歴

B:さらに以下の小項目を3つ以上有すること
 1.乾皮症
 2.魚鱗癬,手掌の多紋理,毛孔性角化
 3.即時型皮膚試験反応陽性
 4.高IgE血症
 5.年少時発症
 6.皮膚感染症を発症する傾向(黄色ブドウ球菌や単純性疱疹)
 7.非特異的手または足の皮膚炎を発症する傾向
 8.乳頭湿疹
 9.口唇炎
 10.再発性結膜炎
 11.Dennie-Morgan下眼瞼皺襞
 12.円錐角膜
 13.前嚢下白内障
 14.眼瞼色素沈着
 15.顔面蒼白,顔面紅斑
 16.白色粃糠疹
 17.前頸部皺襞や/ 細胞性免疫低下
 18.発汗時そう痒
 19.羊毛および油脂溶媒に対する不耐性
 20.毛嚢周囲顕著化
 21.食物不耐性
 22.環境,感情因子により影響されやすい経過
 23.白色皮膚描記症,遅発蒼白反応

 

とある。
乳幼児の場合、Bの項目は該当するものがそもそも少ないのじゃが、一般的には、診断する医師の所見によりアトピーと診断されたり、乳児湿疹と診断されたりすることになる。
そもそも、乳幼児の場合、アトピー性皮膚炎と乳児湿疹の境界線は非常にあいまいであると言える。
それを所見だけで判断するのじゃから、医師によって見解が違うのも仕方がないのかもしれん。

ただ、乳幼児のアトピー性皮膚炎と乳児湿疹は、その治る過程においては共通しておるものじゃ。
それは、「成長の過程の中で自然と治る」ということじゃ。
いずれも、身体のさまざまな機能が成長過程にあるからこそ、皮膚に症状が現れておるわけじゃ。
そこには、さまざまな条件が伴うことが必要になることは確かじゃし、条件が整わないことで慢性化、長期化することもあるのじゃが、いずれにしても、外部からの要因(薬など)が直接治せるものでもなく、「アトピー性皮膚炎を出さない」体を作り出す、それは免疫機能や内分泌機能、自律神経機能を「正しく」成長させることこそが唯一の解決法と言っても良いじゃろう。

コメントの中にあるように、乳児湿疹じゃろうが、アトピー性皮膚炎じゃろうが「大きくなれば治る場合もあるとのことですので心配はしていません」というのは、正しいことじゃ。
ただ注意して欲しいのは、アトピー性皮膚炎や乳児湿疹が皮膚に現れている原因の解決、そしてこれから育っていく各機能(自律神経、内分泌、免疫機能など)を正しく成長させられるような生活環境の構築が必要、ということじゃの。

赤ちゃんの成長を「正しく」見守っていってあげることで、解決は十分可能じゃから、焦らずに頑張って欲しい。
なお、ステロイド剤などの薬物の使用については、乳幼児の各機能に与える影響は、成長途上であることを考えると、メリット、リスクともに大きくなりやすい。
いつも言っておることじゃが、「薬物治療がアトピー性皮膚炎という疾患に対してできること」をしっかり認識した上で、慎重に対応して欲しいと思うの。

  
おまけ★★★★南のつぶやき

赤ちゃんの生活は、大人のように運動やストレスの解消は、あまり関係してきません。
その分、睡眠と食事は大切な要因と言えるでしょう。
昔から、子どもの成長は「良く寝て、良く食べて、良く遊ぶこと」とあるように、子どもの体の機能は日々、変化し成長していくものであることを忘れないようにしましょう。