【Q&A】消毒とアトピーの関係とは?

昨日は、南君が雑菌と免疫力の成長について、ブログを書いておったの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
先日、読者から似たような内容の質問をいただいたので、今日は紹介しておきたいと思う。

 
●Tさんからのご質問

数カ月前から、病院でアトピーの治療として、イソジンでの消毒を行っています。
消毒を行うと、体液も止まって、痒みも楽になるのですが、最近は、その効いている時間が短くなり、皮膚も赤みを帯びたような状況になってきました。
病院からは、感染症も心配だから続けるように言われていますが、このまま続けても良いのでしょうか?

  

Tさん、こんにちは。
文面から、Tさんがイソジン消毒以外にステロイド剤やプロトピック軟膏の治療を併用しているのかが分からんが、今回は、イソジン消毒の部分のみに限って考えてみたい。

まず、イソジン消毒により「得られる効果」つまりベネフィットは何かというと、これは、菌やウィルスによる感染症に罹っていた場合の対処、ということが言えるじゃろう。
イソジンがそれらの感染症に有効であれば、感染症により生じる炎症、痒みは軽減できる。

じゃが、本来、皮膚は「無菌状態」というわけではない。
健常な皮膚は主に「表皮ブドウ球菌」で覆われておる(黄色ブドウ球菌、ではない)。
そして、少々汚い話じゃが、この表皮ブドウ球菌が出す「排泄物」が皮膚のバリア機能として役立っておるのじゃ。
また、表皮ブドウ球菌が正しく繁殖することで、ヘルペスウィルスや黄色ブドウ球菌など、アトピー性皮膚炎の方が罹りやすい感染症の雑菌やウィルスが繁殖するためのスペースを作らないようにしておる。
簡単に言えば、表皮ブドウ球菌は腸内で言えば「善玉菌」ということじゃな。

ところが、イソジン消毒により皮膚を消毒することは、本来、標的としたい黄色ブドウ球菌やヘルペスなどの外敵だけではなく、皮膚に必要な表皮ブドウ球菌にも影響を与えてしまう。
つまり使用した箇所におる有益な菌、悪い菌の全てを排除してしまうのじゃ。
ところが、いったん、無菌に近い状態になったあと、「有益な菌」が繁殖するのか、「悪い菌」が繁殖するのかは、その時の肌状態により左右されてしまう。
体液の流出がある状態=掻き壊しも見られる状態の時が多いので、皮膚のバリア機能そのものが低下している関係上、掻き壊した角質層の中に入り込んだ悪い菌は全て消滅できるわけではないので、どうしても悪い菌も一定割合で再び増えてくることになる。

こうしてイソジン消毒を繰り返していくと、当然、イソジンそのものは人体にとっては「刺激のある」異物じゃから、長期連用により表皮そのものに影響を与えることになる。
これが、Tさんが感じておる「皮膚に赤みを帯びた状態」につながっておることが考えられるの。
また、抗生物質などの薬剤を長期使った場合には、今度は菌が耐性を持つことで、薬剤の有効性が著しく落ちることもある。

消毒などは一時的な感染症の対策としては良い方法なのじゃが、反復継続して症状が繰り返す場合、それに合わせて長期連用することは、ベネフィットだけではなく使用した期間に合わせてリスクも生じるケースがあることを知っておいた方が良いじゃろう。

感染症への対応は薬剤以外で考えると、「洗浄」「患部の被覆」など他にも方法はある。
場合によっては、こういった他の方法への切り替えも考えた方が良いかもしれんの。

Tさんがいち早く回復されることを祈っておる。

  
おまけ★★★★博士のつぶやき

こうした長期の消毒による影響は、イソジンだけではなく超酸性水の場合も同様じゃ。
また、スキンケアアイテム(クリーム、ローションなど)の中には、こういった殺菌の成分を配合しておるものもあり、それが強い影響を与える=感染症に効果がみられる、といった場合には、長期使用することで同様のマイナス点、リスクを抱えることがあることも知っておいた方が良いじゃろう。