アトピー克服のカギ(スキンケア・6)

昨日は保湿について述べた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日は最後の「保護」について述べたいと思う。

  

3.保護

保護は、スキンケアの役割としては、バリア機能に関わってくる。
特に、アトピー性皮膚炎の場合、主たる症状は痒みによる皮膚の掻き壊しじゃ。
皮膚を掻き壊すと、規則正しく積みあげられたレンガ状の角質層が崩れ、隙間だらけになることで、外部の異物を角質層内に侵入、掻き壊しが強い場合には、その傷が真皮まで到達していることもあり、そうなると、真皮内に異物を侵入させやすくなる。

真皮内に侵入した異物が、アレルゲンンと認識されれば、そこで抗原抗体反応が生じ、免疫反応結果、炎症が生じ、炎症により放出された化学伝達物質などにより、痒みを感じることになる。

さらに、こうした皮膚の周囲にある異物はアレルゲンばかりではない。
当然、外敵となる細菌やウィルスもある。
健全な角質層の状態が崩れれば、こうした外敵の侵入や繁殖も許す可能性が高くなる。
また、バリア機能として皮膚は皮脂膜によりPh値を弱酸性に保つことで、雑菌の繁殖を防いでいる、という役割も持っておるが、アトピー性皮膚炎の方の場合、自分の力でスキンケア=皮脂膜を作り出しにくい状況にあり、こうした皮脂膜のバリア機能も低下していることが多い。
特に乾燥した状態の場合は、それが強まることになる。
また、ステロイド剤など免疫を抑制する薬剤を使用している場合、前に書いたように、皮膚のランゲルハンス細胞を死滅させることで、皮膚を守る免疫機能の働きの一部を失い、余計にそういった感染症に罹りやすくなるのじゃ。

そこで、そういった「バリア機能」を補うためのスキンケアとして「保護」を考えなければならないことがある。

スキンケアアイテムの成分の中には、こういったお肌の保護を目的とした成分が配合されているものもある。
例えば、リピジュア(ポリクオタニウム61)は、皮膚表面でラメラ構造を展開、疑似皮膚として角質層を覆うため、こういった保護の働きができるとされておる。
また、固形の油脂系アイテムも、油分で皮膚全体を覆うため、こういった保護の役割を兼ねることが可能じゃ。
こういった保護が行える成分を配合したアイテムを利用するのも良いじゃろう。

もう一つは、お肌を直接「覆う」という方法じゃ。
バリア機能が低下している肌を、外部からの異物が侵入できないように、リント布や包帯などで物理的に覆ってしまう、ということじゃな。
これはアトピー性皮膚炎の方には、意外と有効な場合が多い。
外部からのアレルゲンなど炎症を生じる恐れがある物質を防ぐのと同時に、細菌やウィルスの付着も防ぐことができるからの。
また、好気性の外敵ならば、空気と遮断することで増殖速度を抑えることもできる。
リバウンドなどで、体液が流出している状態、あるいは掻き壊しが強く血が出ている状態など、皮膚のバリア機能が著しく低下している、と思われる場合には、皮膚に塗布して対応するより、こういった物理的に覆ってしまうことの方が有効になることが多いものじゃ。

物理的に覆った場合の注意点としては、汗をかく季節に長時間放置しておくと蒸れたりすることによるダメージを受けることがあるので、こまめに取り替えてあげた方が良いじゃろう。
また、固形の油脂類を使用した場合も、皮膚に塗布してから長時間放置すると、どうしても酸化しやすいので、これも状態が悪い場合は特に、こまめに塗り直した方が良いかもしれんの。

いずれにせよ、お肌の状態に合わせたレベルの保護を行うことも大切、ということじゃな。
明日は、スキンケアのまとめとして、スキンケアを行う際の注意点を述べたいと思う。

  
おまけ★★★★大田のつぶやき

スキンケアの目的を考えた場合、角質層の乾燥には「保水」と「保湿」が、バリア機能には「保湿」と「保護」が関わるように、「保湿」を中心に、目的に合わせて「保水」と「保護」を選択するのが良いでしょう。
また、場合によっては、保湿、保水、保護、全てが必要になることもあります。
自分の肌状況を正しく捉えて、適切なスキンケアを考えたいものですね。