アトピー克服のカギ(食事制限・1)

多くの学校が夏休みに入ったようじゃの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
これから、暑さが本格化してくると思うので、体調面を十分に考えて対策を行って欲しい。

今日は、前回の「脱保湿」に引き続いて、「食事制限」について考えていきたいと思う。

アトピー性皮膚炎の場合、特定のアレルゲンに反応して、炎症、痒みが生じるケースがある。
そのアレルゲンは、ハウスダストやダニなど、生活環境内のものもあるが、やはり一番多いのは「食べ物」じゃろう。
昔は、「牛乳、大豆、卵」が三大アレルゲンとして認識されておったようじゃが、最近では、小麦、お米など、穀物類に反応を示すケースも多い。
これらは、血液検査やパッチテストなどで判定することができるのじゃが、血液検査の場合、アレルゲンとしての度合いがスコアで示される。
当然、スコアが高いほど、反応が強く現れることになる。

そして、血液検査などで判定されたアレルゲンを「除去」することを指導されることがある。
それが食物の場合には「食事制限」となるわけじゃ。

確かに、アレルゲンとして反応を示しやすいものを摂取しなければ、アレルゲンとIgEの反応である「抗原抗体反応」も生じなくなり、抗原抗体反応が生じなければ炎症→痒み、といったことも起きなくなるじゃろう。
急性の反応を示すアトピー性皮膚炎で、その原因がアレルゲンとして強く特定されておる場合、その炎症反応を起こさない、という点で考えると、この「食事制限」も有効と言えることは確かじゃ。

じゃが、実際のアトピー性皮膚炎治療の現場において、この食事制限が多くのアトピー性皮膚炎の人に実施されてはおらん。

その原因の一つが、食物アレルギーを抱えるアトピー性皮膚炎の人は、比較的、低年齢層で、さらに一定期間でその反応が落ち着くことがあることにあるのじゃろう。

厚生労働省の研究班で、アトピー性皮膚炎の実態調査を行っていた先生に取材したときにお聞きした話でも、実際に、乳幼児の場合、食物アレルギーによる発症率は2歳児をピークにして、その後は減少しておることが分かっておる。

これは、「免疫機能」そのものが「成長」する機能だから、ということが理由のようじゃ。
前にも述べたが、アトピー性皮膚炎の炎症・痒みを引き起こす原因となる免疫機能は、健常人の場合、その機能を「抑える機能」が正常に働くことで、そういった炎症が生じることはない。
ところが、アトピー性皮膚炎の人の場合、その「抑える機能」が低いことで、アレルギーを引き起こす免疫機能が高まることが分かっておる。

いわゆる、免疫が強すぎるから起きるのではなく、どちからかというと免疫システムの一部が低下することで生じる、ということじゃ。

この「抑える機能」は、免疫機能のバランスの中で育っていく機能でもある。
そのため、生後間もなくは、そういった免疫機能の成長の過程の中で、抑え切れていなかったものが、年齢を経て免疫機能そのものが「成長」(バランスが、という意味で)していくことで、自分の体で食物アレルギーを「改善」したとも言えるじゃろう。

そしてもう一つの理由として、IgEの受容体の問題が関わってくるのじゃが、長くなるので続きは明日じゃ。

 
おまけ★★★★東のつぶやき

今日、博士が書いていたアトピー性皮膚炎の実態調査については、あとぴナビで特集で取材しましたので、興味のある方はご覧ください。

●子供のアトピー性皮膚炎、発症・悪化研究最前線
http://www.atopinavi.com/navicontent/list?c1=health&c2=1&c3=15