離乳食についての考察(2)

今日は、昨日の続きで、離乳食のサインとして「歯の生え方」について述べてみたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

その前に、少し話を変えたいと思います。
心停止した人に使われるAED(自動体外式除細動器)という器械は皆さん、ご存知でしょう。
この器械について、多くの人は「止まった心臓に電気ショックを与えて、そのショックで心臓を動かす装置」という認識を持っているようですが、実は、この器械、心臓を動かす器械ではなく、止まると動こうとする性質を心臓は持っていますから、その性質を利用した「心臓を止める器械」なのです。
心停止と呼ばれる状態は、いくつか種類がありますが、その中で、心臓自体は止まっていても、心室細動のような電気的な活動が残っている状態に対して(心臓が小刻みに震えているような状態で、血液を送り出すポンプの力は失われた状態)、AEDは電気ショックで心臓を停止させます。
すると、「回復力が残っている心臓」であれば、止まれば動く、という心臓の仕組みがあるため、停止することで再び「正常に」動き出すことができます(ただし、心臓マッサージなど、他の心蘇生法を併用することが大切です)。
逆に言うと、回復力がなければ動き出すことは難しく、動き出す確率は、心停止後、1分経過ごとに10%ずつ減ると言われています。
また、心静止と呼ばれる、電気的な活動も停止した状態にはAEDは有効ではありませんし、実際、そういった状態に対してAEDを使おうとしても、AEDは作動しません。
(AEDは心臓の状態を自動的に検査して、有効かどうかを判断するため)
このようにAEDは、ヒトの心臓が持っている力(止まれば動こうとする力)を、引き出すための器械、ということです。
止まった心臓が再び動き出そうとするように、ヒトの体の機能は、このように自然な状態で常に「前向き」に備わっています。

話を戻して、離乳食の開始時期についてですが、成長の過程、速度は、個人差が大きく、あとぴナビでは一律に「○○カ月から」と決めるのではなく、個人ごとの状態に合わせてみていくことが良いと考えています。
一般的には、大人が食事を食べるのを見て、食べたがったら離乳食を開始する一つのサイン、と言われていますが、これも一理であるでしょう。

ただ、赤ちゃんが単に興味を示しただけ、ということもありますので、あとぴナビでは、体の消化機能に合わせて見ていくこともサインとして考えて良いのではないかと思っています。

最初に述べたように離乳食とは「噛む」行為を代替えした食品です。
ヒトの歯は、前歯、奥歯(臼歯)、犬歯の順に生えてきますが、実は、前歯は野菜に対して、奥歯は穀物に対して、そして犬歯は肉や魚などを食べるのに適した歯と言われています。
前歯、奥歯、犬歯の順に生えてくるのも、実は意味があり、野菜類→穀物類→肉類の順番は実は消化しやすい順番でもあるのです。
こういった点を合わせて考えると、離乳食の一つのサインとしては「前歯が生えだしたとき」が考えられます。
つまり、前歯が生える=体が野菜類を食べる準備ができたとき、とも考えられるからです。
歯が生える順番だけ見ても、AEDのところで書いたように、常に「前向き」であること、そして何らかの意味合いを持っていると考えても良いのではないでしょうか?

もちろん、歯の生える状況は、他のさまざまな要因にも左右されますから、あくまでサインの一つとして見て欲しいとは思いますが、月齢や体重で離乳食の開始時期を決めるより、こういった体が示す「サイン」で、「消化吸収」機能の成長を図った方が、より体に優しいと言えるように感じます。

いずれにせよ、体の成長は、決して意味なく起きるものではないこと、そして、できればその成長に合わせた「生活」を送るよう、心がけて欲しいと思います。

 
おまけ★★★★南のつぶやき

今回は、体の機能には、必ず「意味がある」ことを説明したく、離乳食(歯の生え方)とAEDについて述べてみました。
なお、具体的な離乳食の進め方については、あとぴナビ情報Webの中でも取り上げていますので(乳幼児ナビ)、興味のある方はご覧ください。
●もぐもぐごっくんトレーニング
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