医師によって違う投薬状況(2)

西だ。

 

 

 

 

 

 

 

 
今日は、昨日の続きの記事を紹介しよう。

 
●名医求めてさまよう うつ病患者 (2/4)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120322-00000302-wedge-soci
 
■“ばらつき”はなぜ起こるのか

こうした“ばらつき”には、医療界の中でも批判がある。「本来、十分な休養を取れば治る患者に不必要な薬物療法を続ける医師がいる」(宮岡氏)ことや「短時間の診察で、うつ病の回復を妨げている寝不足や暴飲暴食といった生活習慣の問題などに目が向かず、安易に薬に頼る医師がいる」(井原裕・獨協医科大学越谷病院こころの診療科教授)との事例が後を絶たないからだ。

井原氏はその原因の一つに、精神科医が育っていく過程で受けるトレーニングをあげる。「全員がうつ病に関して、体系的に学んでいるわけではない。精神科医の多くは大学卒業後、精神科病院で薬物治療が必要な統合失調症の患者など、入院治療を中心に経験を積む。それと同じ感覚で、薬だけでうつ病を治してしまおうとする傾向がある」。

さらに取材を通じて浮かび上がってきたことは、名医とされている医師たちですら、うつ病治療について“ばらつき”があることだ。たとえば、理想とする診察時間に大きな違いがあり、抗うつ薬も「必要」「不必要」に分かれる。うつ病になれば「休職させる」、「基本は休職させずに治す」など対処に相違もある。どの医師の治療が標準なのか、判断することは簡単ではない。

もちろん精神医学は難しい領域である。他の診療分野のように、症状に対応した標準的治療法を確立しにくい面があることは否定しない。だが、「精神医療はあまりにEBM(エビデンスに基づく医療)が確立されていない診療分野のひとつ」(仙台市にあるいずみの杜診療所の精神科医・山崎英樹氏)である。そのうえで、「うつ病治療に関して教科書レベルの原則すら守らない医師がいる」(宮岡氏)。その結果「相性の合う医師に巡り逢えず、(何度も病院を変える)ドクター・ショッピングが起こり、かえって病気が長期化する患者も少なくない」(石蔵文信・大阪大学大学院准教授)。

加えて、これほど治療にばらつきがあり、EBMの確立されていない精神医療と、診療報酬制度の食い合わせの悪さという問題も見逃せない。精神科に限らず診療報酬は、医師の技量や経験年数とは無関係に、画一的に出来高払いで支払われる制度だからだ。

円グラフを見てほしい。通院・在宅精神療法と呼ばれる、いわば「問診」に対する報酬が7割を占めており、精神科医は決して薬で儲けているわけではない。また、初診は500点だが、再診の場合、30分以上の診察で400点、5~30分未満は330点となる。1点10円なので、時間をかけても、報酬はわずか700円しか違わない。病院経営を考えれば、薬物療法を中心にし、短い時間で診察を済ませ、回転率を上げるという「経済原理が働きやすくなってしまう」(宮岡氏)ことにつながりやすい面は否めない。井原氏は自戒を込めてこう語る。「7割の収入を精神療法から得ているのだから、精神科医は技術料に見合うだけの意味のある面接をするべきではないのか」。

※つづく

 

まず、冒頭の、

こうした“ばらつき”には、医療界の中でも批判がある。「本来、十分な休養を取れば治る患者に不必要な薬物療法を続ける医師がいる」(宮岡氏)ことや「短時間の診察で、うつ病の回復を妨げている寝不足や暴飲暴食といった生活習慣の問題などに目が向かず、安易に薬に頼る医師がいる」(井原裕・獨協医科大学越谷病院こころの診療科教授)との事例が後を絶たないからだ。

 
という部分だが、アトピー性皮膚炎の場合も、同様のことが言える。
睡眠、食事、運動といった毎日の生活習慣の中に、免疫機能に影響を与える原因があるにも関わらず、ステロイド剤で痒みを抑えるだけで、そういった原因となった生活の改善を求めなければ、自然解決できなければ、「アトピー性皮膚炎という病気が悪化」しても当然だろう。
  

もちろん精神医学は難しい領域である。他の診療分野のように、症状に対応した標準的治療法を確立しにくい面があることは否定しない。だが、「精神医療はあまりにEBM(エビデンスに基づく医療)が確立されていない診療分野のひとつ」(仙台市にあるいずみの杜診療所の精神科医・山崎英樹氏)である。そのうえで、「うつ病治療に関して教科書レベルの原則すら守らない医師がいる」(宮岡氏)。その結果「相性の合う医師に巡り逢えず、(何度も病院を変える)ドクター・ショッピングが起こり、かえって病気が長期化する患者も少なくない」(石蔵文信・大阪大学大学院准教授)。

  
アトピー性皮膚炎の場合、「標準治療」そのものは、日本皮膚科学会が「アトピー性皮膚炎治療のガイドライン」として作成されている。
ただ、本来、ステロイド剤やプロトピック軟膏は、免疫抑制作用を有しているため、感染症治療として使用されることは基本的にないが(感染症の悪化よりも炎症を抑える必要が優先される場合を除く)、現実の治療の現場においては、その限りではない。
その結果、一部の患者は繰り返す症状に不安を覚え、記事にあるような「ドクター・ショッピング」で病気が長期化するケースもある。

「標準治療」があるアトピー性皮膚炎の治療においても、実際の治療においては、治療そのものは医師にゆだねられ、医師によって見解も異なるため、「統一されている」それも、患者が納得し、指示を受けた治療として認められているとは言いづらい状況だ。

いずれにしろ、昨日も述べたように、医師が治療しようとしているのが「痒み」なのか「アトピー性皮膚炎」なのかを、しっかり把握した上で、リスクをできるだけ受けないように患者側も注意して欲しいところだ。

 
おまけ★★★★博士のつぶやき

記事には「薬だけでうつ病を治してしまおう」という文句があるが、アトピー性皮膚炎も医師も患者も「薬だけでアトピー性皮膚炎を治そう」という意識は少なからずあるじゃろう。
もちろん、結果的に、「薬だけでアトピー性皮膚炎が治る」ことはあるが、それは、薬がアトピー性皮膚炎を治したのではなく、薬を使っている間に自分の体がアトピー性皮膚炎が出ないような免疫機能のバランスを保ったから、薬で治ったように感じるだけじゃ。
治療の「真の主役」が誰なのか?、それを間違えないようにして欲しいものじゃ。