妊婦の食事とアトピーの影響

東です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 
先日、Webで、妊婦の食事が、生まれてくる子どもにどのような影響があるのかについて、記事がありました。

 
●妊婦の食事、子どものアトピー発症に影響? 千葉大研究
http://www.asahi.com/health/news/TKY201202180185.html
 
妊娠中の食生活が、生まれてくる子どものアトピー性皮膚炎の発症に影響する可能性が、千葉大の研究でわかった。納豆を毎日食べた女性の子どもは発症率が低く、バターを毎日食べた女性の子どもは高いという傾向が出た。18日に東京都内で開かれる食物アレルギー研究会で発表した。

2007~08年に千葉大付属病院などで出産した女性と、生後6カ月の子ども650組を分析した。2カ月以上かゆみを伴う湿疹を繰り返した114人(18%)が、アトピー性皮膚炎と診断された。子どもがアトピーと診断された女性とそうでない女性の間で、アトピーの有無や母乳育児の割合などに差はなかった。

納豆を毎日食べた女性から生まれた子どもは7%しかアトピーを発症しなかったのに対し、そうでない場合は19%だった。バターを毎日食べた女性の子どもは35%がアトピーを発症、そうでない子は17%だった。魚、マーガリン、ヨーグルトでは差が出なかった。

 
この記事を読むと、「納豆がアトピーに良い」と感じるかもしれませんが、直接的に納豆がアトピー性皮膚炎に対する抑制効果を有しているのではなく、間接的な影響を与えていると考えられます。
 

1.発酵食品の摂取

納豆は、発酵食品です。
食事内で発酵食品を摂ることは、乳酸菌などが、腸内のフローラを整え、腸内環境に良い影響を与えることが分かっています。
体の免疫活動の7割は、腸内で行われていますが、腸内環境を整える=体内の免疫活動にも良い影響を与える、と考えられています。
そして、免疫活動に対して良い影響を与える=免疫の異常状態を改善する、ということにつながってくる、ということです。
体内の免疫活動は、ヘルパーT細胞の指示により行われていますが、それぞれのT細胞は、サイトカインなどを通して影響を与えあっています。
つまり、一部の免疫活動を正常化させることは、全体に対しても影響を与えられる、ということにつながっているようです。
 

2.食事が和食になる

そもそも、納豆を摂取している、ということは、必然的に、食事そのものが和食の傾向になっているのではないでしょうか?
パン食で納豆をおかずに、という人は少ないでしょう。
日本人と西洋人の腸の長さが違うことは知られていますが、これは、摂取する食物の違いにより、そうなったといわれています。
日本人の体に「適した」食事は、やはり洋食よりも和食のため、体への負荷が少なく過ごせた、と考えられます。
また、和食の場合、お味噌汁、漬物など他の発酵食品を摂取する機会も増えるでしょうし、肉より魚、サラダより温野菜(おひたし、など)といったように、アトピー性皮膚炎に関わる体内の酸化要因、便秘などに対する食物繊維の関係からも、良い影響を与えやすくなってきます。
 

このような「間接的」な要因により、妊婦の体の状態(免疫機能を中心とした)に良い影響を与えることができた結果、生まれてくる子どもにも、「良い影響」が現れたのではないでしょうか?
体の機能は、自律神経、内分泌、免疫、それぞれの機能がお互いに影響を与えあっています。
一つの機能を正常化させる「行動」は、結果的に全体のバランスにも良い影響を与えやすくなります。

これは、妊婦の方だけではなく、現在、アトピー性皮膚炎でお悩みの方にも、共通して関わる内容です。
現在、日頃の食事が「洋食」中心となっている人は、見直してみるのもよいのでないでしょうか?

 
おまけ★★★★博士のつぶやき

他の研究では、妊婦の食事の内容が、生まれてくる子どもの食物アレルギーに影響を与えない、という結果もあるようじゃから、食事そのものが生まれてくる子どものアトピー性皮膚炎に決定的な影響を与えておる、ということではないじゃろう。
じゃが、少なくとも、一要因として考えた場合、こういったことに気をつけることは、マイナスの要素は少ないはずじゃ。
洋食が中心の人は、注意して見るとよいじゃろうの。