アトピーを考察する(原因は?・2)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 
今日は昨日の続きで、まず「免疫機能の異常」となる原因から探っていきましょう。

ポイントは、「最近、増加してきた」「免疫機能は自律神経と内分泌の影響下にある」という二つです。
そこで考えられるのは、やはり私たちの毎日の生活習慣が挙げられます。

結論からいえば、関与している生活習慣は、その重要度の割合から見て「運動」「睡眠」そして「食事」「ストレス」が挙げられるでしょう。

一つ一つの細かな関係性については、これまで何度もブログで取り上げていますので、ここでは省略しますが、大切なポイントは「化学物質の増加」そして「代謝の減少」の二つでしょう。
ここ数十年で私たちの身の回りに増加した環境要因で考えると、化学物質の増加は避けては通れません。
特に、ヒトが摂取する化学物質の80%は呼吸器からのものであり、車や工場などからの排気された化学物質は大気中に蔓延していると考えられます。
さらに、室内の環境を見ても、壁紙、家具から合板や接着剤に使用されているホルムアルデヒドなどの化学物質が常に室内に充満しています。
これは、家電製品も同様です。
昔の日本家屋であれば、「隙間」も多く、自然換気がある程度行われていましたが、今の家屋は密閉性が高く、快適な生活空間を作り上げてくれた代わりに、化学物質も密閉してしまうという皮肉な状況を作っていると言えます。

とはいえ、仮に密閉性が低くても、現在の私たちの大気の状況は、外気そのものの汚染度が高くなっているため、外気を取り入れること自体も、全く問題がないわけではありません。
いずれにせよ、私たちが、毎日生活している生活空間そのものが、化学物質を一定量、体内に取り入れやすい状況に陥っているということが言えるのです。

本来、体内に取り込まれた化学物質は、「代謝」により排泄されていきます。
しかし、残念ながら、私たちの今の社会生活は、この「代謝」も低下している状況にあります。

江戸時代までさかのぼれば、移動手段は「歩く」が基本でした。
かごや馬も使えたのでしょうが、それは一部の人であり、多くの人は毎日、相当な距離を歩いていた、と考えられます。

しかし、交通手段の発達とともに、私たちは便利な生活を手に入れ、その代償として「代謝」を失ったと言えます。

ポイントは、今の私たちが普通に営む社会生活が「十分な代謝量」を得られるのではない、ということです。
代謝量が減っている、しかし、代謝しなければならない化学物質の摂取は増加している、こういった状況が蓄積していくことで、体にさまざまな異常をきたしてきた、ということが、根本的なアトピー性皮膚炎そのものの原因の一つと言えるでしょう。

ホルムアルデヒドなど、化学物質が体に与える影響として明らかになっている原因の一つは「内分泌かく乱物質」であるということです。
体内で、内分泌様の働きを持つことで、さまざまな影響を体に及ぼしている、ということです。

体の免疫機能は、内分泌と自律神経の影響下にありますが、その中の「内分泌」そのものを化学物質が乱しているのであれば、それは免疫機能にも何らかの影響をもたらして不思議ではありません。

「食事」も化学物質の20%は消化器官から吸収されていること、また体内の免疫活動の70%は腸管で行われていること、などから、最近の添加物が含まれた食事、洋食の食事、脂質が多い食事は、代謝量が減少している私たちの生活内においては、体への負荷が心配されます。

「睡眠」は、内分泌の産生への影響だけではなく、免疫機能に関わるもう一つの柱ともいえる「自律神経」に対しても影響を与えており、夜型の生活習慣が定着化している今の私たちの生活内において、体に負荷を与えている要因の一つになります。

「ストレス」も、仕事上、学校上、家庭と、さまざまなストレスを受け、さらに精神的ストレスは肉体的ストレス(疲労)で、緩和されますが、その肉体的ストレス(運動)も減少している中、体に「蓄積」しやすい環境が生まれていると言えます。
ストレスそのものは、内分泌と自律神経の両方に影響を与える要因です。

こういった毎日の生活内で受ける負荷の積み重ねが、免疫機能に影響を与えるぐらい蓄積されることで、その後、アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状につながってくると言えます。
もちろん、症状の現れ方は人によって違いますが、最近、同様に増加している「花粉症」も、こういった生活内の要因は無視できないでしょう。

明日は、もう一つの原因である「皮膚機能の異常」について考えていきましょう。

 
おまけ★★★★東のつぶやき

以前、化学物質の専門の先生を取材した際、「室内の空気よりも、多少汚染されていても外気と入れ替えた方が良い」という話をお聞きしました。
それぐらい、今の室内環境は、相当に「汚染」された状況と言えます。
もちろん、生命に「直ちに」影響を与えることはありませんが、「健康に影響を与える」ことは十分に考えられます。
放射能の問題と同じく、化学物質は目に見えづらい、またその影響も緩やかな分、やっかいであると言えるでしょう。