子どものアトピー治療

今週、南君が書いておった、ステロイド剤についてじゃが、現在の病院での治療は、健康保険が適用される医療という観点からも、どうしてもステロイド剤、プロトピック軟膏などの薬物治療が中心になっておる。


じゃが、それらの薬剤は、アトピー性皮膚炎という病気を直接治しておるのではないこと、また利点とマイナス点を持っており、南君がブログで書いた通りじゃ。

おそらく、南君のブログを読んだのではないかと思われる方からのコメントが、先日、入っておった。
●すけさん。のコメント

子供21歳が2型アレルギーといわれステロイド、免疫抑制剤を5年のんでいますが症状が変わりません。先生は15年治らなかったのだから15年かかって完治するといわれここまできてしまいました。NHKテレビもみましたが、薬をぬるだけでは根本的な治療法になってないと思っていた所にここをみつけました。いい病院があればと思ってます。これを読んでたら私は子供を殺してしまう親ですね
すけさん。こんにちは。
お子さんの「2型アレルギー」がもしかすると、アトピー性皮膚炎以外の疾患かもしれんが、ここではアトピー性皮膚炎と仮定して、コメントを書きたいと思う。

長期にわたるアトピー性皮膚炎の治療は、病院で行っている以上、薬物の連用に頼った治療になることがどうしても多い。
じゃが、先日の南君のブログに書いてあったように、ステロイド剤や免疫抑制剤は、「アトピー性皮膚炎」という疾患そのものを「直接」治す力は持っておらん。
アトピー性皮膚炎の原因が解消しづらい部分にある場合、結果(痒みという症状)が原因(アトピー性皮膚炎という病気)から導き出されている以上、いくら結果(痒み)を一時的に解消(ステロイド剤などで抑える)しようとも、原因そのものが存在する限り、結果が次から次へと生み出されることになる。

そこが、アトピー性皮膚炎という疾患、そしてステロイド剤などの薬物治療の最大の難関とでもいうべき部分とも言えよう。

すけさん。は、医師から「15年治らなかったのだから15年かかって完治する」といわれたようじゃが、こういった「比喩」は、良く聞くが、決して15年治らなかったものは治すまでに15年かかるということではない。
実際、アトピー性皮膚炎を克服された方の中には、15年、20年という長期間にわたり続いていたアトピー性皮膚炎が数年で「治った」例は数多いし、中には1年もかからなかった人もおる。
もちろん、ここでいう「治った」というのは、あくまで「寛かい状態」を指しておるし、その後、また「新たなアトピー性皮膚炎を発症するような生活を行う」と、再びアトピー性皮膚炎の症状が現れることもあるじゃろう。
じゃが、少なくとも、薬物に頼らずにアトピー性皮膚炎を克服できたのであれば、それは、症状を抑える治療ではなく、アトピー性皮膚炎という疾患そのものの原因を、解消できたわけでもある。
アトピー性皮膚炎を治療中に行った生活、「睡眠を十分にとる」「食事のバランスを考える」「運動や入浴など代謝を促進させる行動を生活の中に取り入れる」などをしっかり継続させれば、アトピー性皮膚炎が再び現れるリスクは相当に軽減できておるはずじゃ。

アトピー性皮膚炎は幼少のころに発症することは多い。
その後、アトピー性皮膚炎による生じた「痒み」を中心に治療を施し、アトピー性皮膚炎そのものに対するアプローチが十分に行えていない場合、繰り返す痒みに知らず知らずのうちに薬物を連用してしまう、というケースは決して少なくはない。

アトピー性皮膚炎を抱えた子ども自身も辛いじゃろうが、同様の苦しみは、親も受けておるものじゃ。
すけさん。が最後に「これを読んでたら私は子供を殺してしまう親ですね」と書いておったが、そのように思う必要はないぞ。
先に書いたように、ヒトが「治ろう」とする力、恒常性、自然治癒力、いろいろな言葉で表現することができるが、それらは常に最大限、「健康を維持する」ために働こうとする。
そして、それらがしっかり機能すれば、一定期間はかかろうとも、患った期間よりも短い期間で「治癒」させることは十分可能じゃ。

子どもも自分も責めてはだめじゃ。
それよりも、これからどのようにアトピー性皮膚炎に向き合っていくのかを考えた方が良い。
過ぎた時間は決して取り戻すことはできん。
じゃが、これからの時間は、いかようにもできるのじゃからの。
辛い部分はあるじゃろうが、できる限り、後ろは振り向かず、前を向いていって欲しいと思う。

すけさん。のお子さんが、いち早く回復されることを祈っておる。
おまけ★★★★博士のつぶやき

すけさん。のコメントの中で、一点気になるのは、「ステロイド、免疫抑制剤を5年のんでいますが症状が変わりません」という部分かの。
内服は外用に比べて、その効力は強く得られる(痒みを抑えることができる)代わりに、代償として相応の副作用のリスクを伴う。
特に、内分泌に対してリスクが生じた際には、リスクを解消するためには、時間も必要になることがある。
少なくともその治療を継続して症状に変化がない(治療の効果が十分に現れていない)のであれば、できれば、セカンドオピニオンなども利用して、他の医師の意見も聞いた方が良いかもしれんの。