【Q&A】アトピーと放射能と感染症

今日も、読者からメールでいただいた質問にお答えしたいと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●Tさんからのご質問

質問があります。
今年の春ころから、首の感染症に悩まされています。
病院で薬をもらっていますが、一時期、よくなってもまた悪くなってしまいます。
今月に入って、乾燥がみられるようになってからは、痒みも強くなってきました。
この前、知人から、「放射能で免疫力が低下しているのじゃないの?」と言われましたが、関係しているのでしょうか?
検査などで知ることは可能でしょうか?
教えてください。

 
Tさん、こんにちは。
まず、Tさんの日常生活の状態(睡眠、運動、ストレス、食事など)が分からんので、あくまで一般的な話として説明させていただきたいと思う。

放射能と感染症についてじゃが、確かに、今年は例年より多い傾向がみられるようじゃ。
国立感染症研究所の感染症情報センターでは、過去10年間の患者数を、週単位でグラフ化しておる。

 
●国立感染症研究所 感染症情報センター
過去10年間との比較グラフ
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/weeklygraph/index.html

この中の、「急性出血性結膜炎」「手足口病」「マイコプラズマ肺炎」の患者数を見ると、過去10年間のグラフと今年のグラフでは、明らかに23週目ぐらいから急激に患者数が増加しているのが見て取れるじゃろう。
月数で言うと、ちょうど6月ぐらいからに当たるじゃろうか。
Webでも、ちょっとした話題になっておるようじゃ。
他の疾患でも、特定の年が飛びぬけて患者数が多い疾患はあるが、複数の疾患の患者数の状況が同じような傾向で増加しておるのは、今年だけじゃろう。

また、梅雨頃のブログでも書いておるが、今年は、アトピー性皮膚炎の人で感染症の相談件数が、例年よりは多い状況にあったのも確かじゃ。

理由としては、

1.放射能により、免疫力の低下を招いた
2.今年は震災や原発事故など、心因的なストレスを受ける状況があり、それらがいまだ解消されずに続いている(また大地震がどこかで起きるのではないかという不安や、福島原発では今だに毎時1億ベクレルもの放射性物質の放出が続いており、政府が収束に向かっている、といっても、それをそのまま信じられない状況にある、など)
3.放射能により、ウィルスや細菌そのものが変異した

などが考えられておるようじゃ。

それぞれ、一長一短があり、例えば「3」のウィルスや細菌そのものが変異したのであれば、これまでの治療法で対処ができない、ということがあり得ても不思議ではないが、そういった情報はないし、増加する一方ではなく、減少傾向がみられる疾患もあるため、あまり考えづらい。
じゃが、「1」「2」だと、受け手側の免疫力の問題、ともいえるのじゃが、その場合には、特定の疾患のみ増加しているところに疑問が生じる部分もある。
私たちの免疫そのものが低下しているのであれば、調査しておるほとんどの疾患において増加傾向がみられてしかるべきじゃろうからの。

ただ、少なくとも、こういった「地震による不安」「放射能の影響」が、何らかの形で関わっている可能性は否定はできんじゃろう。
詳しくは、来年、再来年の状況を見ながら研究されていくのを待つしかないとは思う。

いずれにせよ、原因が分からないなかで行えることは、一つだけはっきりしているのが、こういった感染症に対する防御力(免疫力)は、誰しもが持っておるのじゃし、その免疫力以外でそういった感染症に対応することはできんのじゃから、まずは自分の免疫力を上げる「工夫」をしっかり行うことじゃ。

具体的には、

1.睡眠をしっかりとる
2.栄養のバランスを考えて食事を摂る
3.運動や入浴で代謝を上げる
4.ストレスの原因がはっきりしている場合には、解消を図る

といったことじゃの。
放射能の問題がストレスとして影響している場合には、解消といってもなかなか難しいとは思うが、その他の睡眠、食事、運動や入浴、といった生活内の行動を体に良い状況に変えることで少しでも、体の状況を良くすることは可能じゃろう。
それに、そういった生活行動は、もちろんアトピー性皮膚炎にとっても基本となる良い行動じゃ。

Tさんも、わからない面が多く、心配もあるとは思うが、まずは自分の体調をアップさせる生活をしっかり生活の中に取り入れてみてはどうじゃろうか?
Tさんの症状がいち早く回復されることを祈っておる。

 
おまけ★★★★博士のつぶやき

ちなみに、放射能で免疫力が低下しているかどうかが検査できるか、ということについては、低量性被曝については、今のところ、現在の放射能レベルでは影響が見られない、とされておるので、検査するための「基準」がなく難しいじゃろう。
残念ながら、低量性の被曝が、「もし」考えられるとしても、それが明らかになるのは、5年~10年先のことだとは思う。
もちろん、影響がない、ということが明らかになるかもしれんしの。
ただ、チェルノブイリ事故、広島原爆の後遺症など、いくつかの報告の中には低量性被曝に対する警告もあるようじゃから、できる範囲で低量性被曝も避けれるようにした方がよいかもしれんの。
アトピー性皮膚炎に対するステロイド剤治療と同じく、避けれるリスク(使わなければリスクは受けない)でもあるわけじゃから。