今年、気になる感染症について

東です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
昨日は、西さんが手紙でウィルスを送る危険な行為の話を書いていましたが、アトピー性皮膚炎のお子さんの場合、予防接種を気にしている人は多いと思います。
そこで、今年、気をつけたい感染症の記事を二つ取り上げておきます。

 
●ポリオ予防接種 迷う親 不活化導入待ち…厚労省「未接種は危険」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111112-00000302-yomidr-soci

全国の自治体で実施されているポリオ(小児まひ)の予防接種を見合わせる親が相次いでいる。

使用される「生ワクチン」は、まれにまひなどを引き起こすことがあり、母親らはより安全性の高い「不活化ワクチン」を希望しているためだ。不活化ワクチンが来年度内にも導入される見通しとなり、これを待つ親が多くなっているが、厚生労働省は「接種しない状態は危険」として接種を呼び掛けている。

東京都内の女性(41)は今夏、役所からポリオの予防接種の案内を受け取ったが、長男(1歳3か月)に接種させなかった。「可能性が低いとはいえ、まひを引き起こす危険のあるワクチンは接種させたくない。1、2年待てば安全なワクチンに切り替わるのだから、それまで待ちたい」と女性は言う。

ポリオは手足にまひが起こる病気。日本では1960年ごろに大流行したが、予防接種の徹底で81年以降、自然感染によるまひは1例もない。予防接種法のもと、多くの自治体が春と秋に実施しており、主に0~1歳児が受けている。

予防接種で使われるのは、ウイルスの病原性を弱めて作った生ワクチン。口から飲むタイプで、まれに手足にまひが出ることがある。厚生労働省によると、こうした子どもは2001年から10年までに15人。100万人中1・4人の計算だ。

これとは別に、二次感染によるまひも起きている。生ワクチンを接種した場合、約1か月間は便にウイルスが排出される。そのため、きわめてまれだが、おむつ替えなどの際、周囲の人に感染してしまうことがある。同省によると、親や兄弟のほか、保育園に通う子どもなど、これまで6人が二次感染者として国から認定を受けた。

一方、不活化ワクチンはウイルスを殺して作るため、まひは起こらない。安全性が高く、欧米諸国ではこれが主流だ。日本でも早ければ来年度内に導入される見通しだ。

そのため、生ワクチンを避け、不活化ワクチンを希望する人が増えている。同省の調査では、今年4~6月に接種した人は前年比で18%減少した。「接種率は過去30年で最も低い」(結核感染症課)という。

子どもの感染症やワクチンに詳しい川崎医科大教授の中野貴司さんは、「様子見の人が増えれば免疫を持たない人が増え、ポリオが流行する恐れがある。これまでポリオを防疫できたのは高い接種率を保っていたからこそ」と言う。

現在もアフリカ諸国や南西アジア、中国などでポリオの発症報告があり、日本にウイルスが持ち込まれる可能性があるという。

■「輸入」に国の補償なし

不活化ワクチンは、個人輸入をしている一部の診療所などで接種可能。自治体では神奈川県が独自に輸入し、希望する県民に接種する方針を打ち出している。ただし費用がかかる上、万が一、副作用が出ても国からの補償は一切ない。厚生労働省では、こうした動きを踏まえ、保護者向けにポリオの基礎知識をまとめたチラシやQ&Aを作成。ホームページなどで公開し、接種を呼び掛けている。

 
以前、ブログでも取り上げましたが、今年の年末に認可され、来年度には導入が予定されている(あと1年ぐらい待てばよい)マヒが起きるリスクがない不活性化ワクチンを待ち望む親の考え(我が子にマヒのリスクは負わせたくない)と、一定の割合で影響がみられても、その影響が極々低いため(100万人に1人)、マヒのリスクを受け入れて流行を防ぐために、生ワクチンを摂取させたい行政と、判断するのは難しいところです。
ただ、願わくば行政とは、国民のための「まつりごと」であるはずですから、国民の安全を考えた折衷案(現在は認可前のため希望者に不活性化ワクチンを自費で受けさせ、来年の認可後にその費用を返還する、など)を検討するなど、柔軟性も欲しいところです(ほぼ認可が決まっているため)。

もう一つの記事は、

 
●RSウイルス 夏から大流行… 乳児の肺炎・気管支炎招く
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111112-00000301-yomidr-soci

毎年冬に本格的に流行するRSウイルスが、今年は夏から例年を大きく上回るペースで流行している。年長者が感染しても軽い風邪程度で済むことが多いが、1歳未満の子どもや早産児などは、重症化の恐れがある。予防を心がけたい。

国立感染症研究所(東京・新宿区)感染症情報センターによると、流行のピークは例年12月~翌年1月で、夏の感染者の報告数は少ない。だが2011年は6月末から増加傾向にあり、調査を始めた03年以来、最多を記録する状況が続いている。

RSウイルスは感染しても、多くは鼻水やせきなど、鼻やのどの炎症にとどまり、普通の風邪の症状で治まる。だが、1歳未満の乳児は肺の抵抗力が未熟なため、こじらせて肺炎や細気管支炎などを引き起こしやすい。乳幼児の肺炎の約5割、気管支炎の5~9割は、RSウイルスが原因との報告もある。

昭和大病院(東京・品川区)小児科医師の水野克己さんによると、せき込んで水や食べたものを吐き出したり、呼吸が浅くゼイゼイして息を吐きにくくなったりするのは重症化のサインで、すぐに受診する。

通常11月頃から流行するインフルエンザは、ワクチン接種で発症や重症化をある程度抑えられ、抗ウイルス薬による治療の手段もある。一方、RSウイルスはウイルスを排除する免疫ができにくい。ワクチンはなく、流行期に何度も感染してしまう恐れがある。抗ウイルス薬もない。

症状が重い場合には、入院が必要なこともある。酸素吸入や点滴による水分補給が行われる。

厚生労働省の人口動態調査によると、10年にインフルエンザが原因で亡くなった161人のうち6割近くが65歳以上の高齢者だったのに対し、RSウイルスによる死者13人は全て4歳以下だった。水野さんは「特に1歳未満の子どもがいる家族は、なるべく感染しないよう、常に予防を心がけてほしい」と強調する。

RSウイルスに感染する原因は大きく二つ。せきやくしゃみなどのつばに含まれたウイルスを吸い込むことなどによる飛沫感染や、ウイルスが付着した手で口や喉、鼻などに触れて感染する接触感染だ。

健康な大人や年長の子どもなら、発熱やせきが出ても1~2週間で回復する。感染が見過ごされる恐れもあるため、周りに乳児がいる場合は、ウイルスを含んだつばなどの飛散を防ぐためにマスクを着用し、せきエチケットを心がける。

調理や食事の前、鼻をかんだ後はよく手を洗う。たばこの煙も症状を悪化させる。外出後は、手洗いやアルコール消毒も有効だ。

早産児や、先天性の心臓病や慢性肺疾患などのある子どもは重症化する危険性が高いため、重症化を防ぐ抗体薬シナジス(一般名・パリビズマブ)を、流行時に使うことが保険適用されている。月に1度注射し、流行期間中、続ける。(野村昌玄)

 
これも、ブログで取り上げましたがRSウィルスの記事です。
今年は、社会的な不安要因(地震、原発事故など)が重なったため、心因的な要因から免疫力が低下している人は多いのではないでしょうか?
また、異常気候による影響(気温の変動など)も、体調管理を難しくしているため、こういった日和見感染の要素がある疾患にも十分な注意が必要でしょう。

アトピー性皮膚炎の人の場合、予防接種の問題、感染した際のアトピー性皮膚炎の症状が悪化しやすい問題などが関わってきますから、しっかりと考え、対策を行っていきたいところです。

 
おまけ★★★★西のつぶやき

あとぴナビでは、予防接種を行うことについては、摂取を受けることで生じるリスクと、予防接種を行う社会的な意味合い(大規模流行を防ぐための防波堤の役割)をよく検討して、判断して欲しいと考えている。
予防接種は、受けても受けなくても、それぞれリスクはある。
受けなければ、予防接種そのものから受けるリスクはなくても、同じ考えで多くの人が受けない場合、その疾患が流行し、自然罹患するリスクが生じる。
予防接種を受ければ、低い確率で副作用というマイナスのリスクが生じる。
いずれの立場でも、「受けない権利」「受ける権利」と共に、「受けない義務(リスク)」「受ける義務(リスク」が発生していることを忘れれてはならないだろう。